MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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クラブ野球選手権第1日。東北勢はいずれも敗退+第2日カード。【2021社会人野球】

 今日は。クラブ野球選手権は29日開幕。大和高田クラブが残念ながら出場辞退となりましたが、15チームが集い、長良川、大垣北両球場で一回戦7試合が行われました。日本野球連盟・JABAHP(www.jaba.or.jp)を元に雑感を記します。
▽一回戦 千曲川野球ク 5―3 東北マークス
 先制は千曲川。マークスは三、四回に3点を挙げ、前半をリードして折り返す。しかし千曲川は六回に追いつき、八回に2点を挙げそのまま逃げ切った。マークスは後半の援護が欲しかった。
▽一回戦 マツゲン箕島 10―1 オールいわき
 優勝候補と目される箕島が、初回に5点をあげると、三回までに9点あげる猛攻でペースを握り、七回コールドに。オールいわきは初回に1点を返したが、以降の反撃を 封じられ、奮闘する2投手を援護できなかった。
▽一回戦 ゴールドジム18―2 オール江刺
 中盤以降大量点をあげたゴールドジムが江刺を突き放しか、二回戦進出を決めた。初回は共に2点ずつ取り合い、三回までは2―2のタイスコア。しかし四回、ゴールドジムが8点をあげると、中盤3イニングで16得点あげた。江刺はベテラン投手陣が奮闘したが、中盤以降は圧されてしまった。
▽一回戦 全足利クラブ8―0 久慈クラブ
 久しぶりの全国大会でいい所を見せたかった久慈だったが、全国大会常連の足利にわずかな綻びを見逃してもらえず、特に三回2アウト後のエラーが大量点に結んでしまった。打っても足利投手陣の前に1安打に抑え込まれ、全国レベルを見せられた。足利は要所とらえた攻めを見せ二回戦に。
▽シンバネット6―3 浜松ケイスポ
 両者0が並んだ序盤戦。先制したのは四回に3点あげた浜松。しかし、シンバネットは五、六回に1点ずつ詰めると、七回に4点をあげ一気に逆転。初出場で初戦突破を果たした。浜松は後半に追撃が欲しかった。
▽県警桃太郎 9―0 ウイン北広島
 兵庫県警桃太郎は初回から猛攻を見せ、三回までに8―0とすると、五回にだめおし。七回コールドで勝ち上がった。17年ベスト4の再現を狙った北広島だったが、桃太郎の攻勢に足をすくわれた。
▽ハナマウイ 8―5 MSH医療
 東京ドームにも行ったハナマウイに対してMSHは序盤攻めの姿勢を貫き、六回まで3―0とリード。しかしハナマウイは七、八回の攻撃で3点を挙げ追いつくと、延長タイブレークでは一気に5得点を挙げMSH突き放した。MSHの奮闘は称えられていい。

 さて、何から話せばいいでしょう。
 スポーツ大会の参加に制限がかかる ご時世ですが、この大会では特に北海道、東北のチームが遠征メンバーの編成に悩んだ様子が見てとれました。今大会は「一球速報」サイトが試合の状況を紹介していて、そこにはベンチ入りできたメンバーも紹介されていますが、北海道、東北のほとんどは試合を成立させるだけで精一杯だった様子がうかがえました。中にはクラブチームガイドラインの14名を割るチームもありましたが、さすがに状況が状況なので杓子定規的な対応をせず試合は行われました。
 そして結果は…。
 必要以上に尖りやすい世相も手伝って、SNSでは早速「東北に代表枠4は云々」と語られていますが、当事者はわかっているのですよ。以前、代表地区割り変更の議論の中で、「参加チーム」と「全国大会の勝利数」を加味した指標が出され、東北4枠目と北信越2枠目が比較された結果、僅差で北信越の枠が近畿に移動したいった経緯があったので。
 枠の議論はしかるべき場で論じられると思いますが、SNSの議論は意外に届くものです。そこを視野に入れての話かたりをお願いします。

 5月30日に行われる試合のカードのみ紹介します。
長良川球場】8時開始予定
▽二回戦 千曲川野球ク―ゴールドジム
▽二回戦 兵庫県警桃太郎―TOKYO METS
▽準決勝
【大垣北球場】8時開始予定
▽二回戦 マツゲン箕島―全足利クラブ
▽二回戦 シンバネット―ハナマウイ
▽準決勝
 30日は1日2試合が行われ、決勝戦進出2チームを決める戦いが行われます。皆様状態万全にして試合に挑んでください。お付き合いいただきありがとうございました。
※所用次第で記事製作が決勝戦と一括になる可能性があります。ご了承ください。

クラブ野球選手権について③-大和高田出場辞退と雑感。【2021社会人野球】

1)大会参加者に対する PCR 検査の結果、大和高田クラブの関係者にコロナ感染陽性者が見つかり、保健所の指導のもと出場辞退したことが報じられました。若い人の犠牲者も出るなど、発症に至った場合は大事に至る可能性があります。残念な結果となってしまいましたが、陽性となった方の回復と、大和高田クラブの再起を願うものです。
2)まもなく試合開始というところでのこの記事制作ですが、今の状況下で野球をする厳しさを感じています。弘前アレッズやMJG島根など、県外の試合を辞退する報道を見てきましたが、私にとって一番近いチームも野球をする環境が整わず、月の大会参加を見送りました。
 拙稿では「いろんなことを考えなければならない」という言葉に凝縮していますが、大会に参加した場合のリスクというのが、感染もですし、そのことによる周囲の目というのもあり、なかなかどれをとっても正解にならないという状況があります。
 それでも、それを超えて参加するという決断を下したチームにはグランド上で頑張ってほしいし、それとは違う選択をしたチームは意識を失わないで再起をしてほしいというふうに願っています。
 今日からのクラブ野球選手権、戦われる15チームの皆さん、頑張って下さい。

クラブ野球選手権について記述② オール江刺について/29日の日程。【2021社会人野球】

※昨日は初日の日程をまちがえてしまいました(訂正済み)。大会は29日から始まります。また、今記事は27日の記述で、28日午後発表の大和高田クラブ辞退は反映していません。

 岩手県内陸部は夕方から雨が降り続けています。岐阜県はどうかなと天気予報サイト覗いてみたら、明日28日は曇り空、明後日29日は晴れ間が見えるという予報になっていました。ただ、29日は第1試合の試合開始が7時30分予定ということもあり、野球をするには寒いかなという天気で始まり、その後の気温上昇が見込まれるので、体調調整お気をつけいただければと思います。

 では昨日書ききれなかった項目をいくつか。

 2.岩手王者として臨む―オール江刺

 岩手県からはもう1チーム、オール江刺が出場します。昨日は久慈クラブのことを書いたらタイムアップになってしまいました。同じ岩手なのに文量短くて申し訳ありません。

 クラブ野球選手権は行われて45回。2017年の第42回大会までは毎年岩手から代表チームを輩出してきましたが、2018年にとうとう途切れてしまいました。2019年は江刺が三回戦、駒形が準決勝敗退と岩手県一次予選が大荒れになり、東北初進出のMKSI、盛友クラブにいきなり東北の強豪と互角に戦えといっても厳しい話でした。2020年は前年秋に行われた県クラブ選手権で駒形、江刺、そして釜石野球団が東北予選進出権を獲得しましたが、大会が中止になってしまいました。

 こうして3年間、クラブ選手権本大会に出場できなかった岩手のチーム。オール江刺は昨年、一昨年とクラブチームの中で公式戦最多勝あげる奮闘を見せ、特に昨年秋、岩手県内で水沢駒形以外は勝てていなかった(陣容がそろった13年以降)トヨタ自動車東日本に勝ち、県クラブ選手権ではそのライバル駒形にも勝ちました。

 今年に入ってからは独立リーグBCLの経験もある新沼大輝君が主戦投手の一人として奮闘し、代表決定戦でライバル駒形を破って全国大会に進出。同じくBCL経験者の高橋祥君は数年前に籍を置いたゴールドジムとの対戦となります。

 総じてオール江刺の向上心というのは身近で見てきているので、それが発揮される試合をができれば、と願っています。

3.未記載の「北海道」「四国中国」予選について

 拙稿でここまで書ききれていなかった二次予選・「北海道」「中国四国」予選について記します。

▽北海道は14チームが参加。数年前の本大会に出場した札幌ホーネッツが初戦敗退。WEEDしらおい、ウイン北広島、トランシス函館オーシャンがベスト4に残りましたが、ウイン北広島が二回戦からの3試合いずれも接戦を制して本大会に進出。

▽四国中国地区。四国の一次予選は4月18日に松山フェニックスと徳島野球倶で争われ(TOKUSHIMA ASTROSどうしましたべ…)、松山が14―6で勝って二次予選進出。二次予選は中国地区一次予選の結果から福山ローズファイターズ、航空自衛隊防府クラブ、MSH専門学校が二次予選に。4チームで行われた二次予選はいずれも接戦となり、MSH医療専門学校が両試合とも終盤に底力を見せ、松山フェニックスと空自防府を破り本大会進出を果たした。

4.5月29日の試合予定

 春先から(一部地域は前年秋から)の予選を経てクラブ選手権本大会に進出する16チームが決まりました。初日の組み合わせ紹介をもって、チームを紹介していきます。

長良川球場】開始7時30分予定

1)オールいわき―マツゲン箕島

2)全足利クラブ―久慈クラブ

3)浜松ケイスポ―シンバネット

4)ハナマウイ ―MSH医療専門

 第1試合は優勝候補と目される箕島と、経験を積み重ね確固たる実力を身につけたいわきの対戦。第2試合は「17年ぶり」優勝狙う全足利に同じく出場の久慈が思い切りぶつかる。第3試合、21世紀の東海地区クラブ球界を引っ張ってきた浜松が新鋭シンバネットの挑戦を受ける。第4試合は創部2年で都市対抗出場の新興ハナマウイにMSHが得意な終盤戦に持ち込みたい。

【大垣北球場】開始7時30分予定

1)千曲川野球ク―東北マークス

2)ゴールドジム―オール江刺

3)TOKYO METS―大和高田ク

4)ウイン北広島―兵庫県警桃太郎

 第1試合は安定的な地力を持つ千曲川に東北クラブの「梁山泊」マークスがどう戦うか。第2試合は先端トレーニングを積み重ねを経たゴールドジムか、地域の誇りを積み重ねたオール江刺か。第3試合はクラブ野球界覇者の大和高田に「野球を応援したい」の熱意から歴史を積んだMETSがぶつかる。第4試合はウィン北広島が4年前のベスト4を超えるか。県警桃太郎はまず一勝目指す。

 以上、試合の注目点を記してきました。参加される皆様の健闘を心から願うものです。駆け足の記述でしたがお付き合い頂きましてありがとうございました。

クラブ野球選手権について① 同県他チームメンバーから見た久慈クラブの歩み。【2021社会人野球】

(写真選択が間に合わずテキストのみの発信となります。ご了承ください)

 クラブ野球選手権は28日金曜日29日土曜日から開幕します。昨年はcovid19の影響により大会が中止。今年も2020年同様、東京オリンピック開催の影響を受け開催日程が変わり、さらに会場も西武ドームから岐阜県での開催に変更となりました。皆様ご承知の通り、コロナの影響はまだまだ存在し、大会を辞退するチーム、大会予選に参加してもベストの状態から遠いチームも存在し、それでもクラブチームの目指す一番の大会だからと必死に参加にこぎつけて予選を通過した16チームが全国大会に挑むこととなります。
 ここで例年ですと参加チームの紹介というふうになりますが、今大会については既に別な方が大会の見どころを記載してます。私が今から書こうと思っても二番煎じ以下にしかならないので、先行して記したぶるっくさんの記事をリンクすることでチーム紹介に代えさせていただきます。

ぶるっくさんのブログ「社会人野球観戦記」による出場チーム紹介

クラブ選手権 出場チームまとめ(上) : 社会人野球観戦記

 ※北広島、マークス、いわき、江刺、久慈、千曲川

クラブ選手権 出場チームまとめ(中) : 社会人野球観戦記

 ※ハナマウイ、ゴールドジム、METS、全足利、浜松ケイ

クラブ選手権 出場チームまとめ(下) : 社会人野球観戦記

 ※大和高田、マツゲン箕島、兵庫県警桃太郎、MSH専門、シンバネット

 私からはいくつか項目を設けて記述します。


 1.16年ぶりの大舞台、久慈クラブ。

(1)「全久慈」と「久慈クラブ」―紡いできた久慈野球の流れ。

 創設は1991年。大会パンフレットを見ると1976年に行われた第1回大会に「全久慈」という名称があるので?と思われる方も多いと思われますが、全久慈は1972年、それまで準硬式野球などのカテゴリで戦っていた久慈ヤンガースが改変して硬式社会人野球に参戦したチーム。全久慈はその後、宮城建設の冠がついて宮城建設久慈クラブに変わり、1991年に宮城建設という企業チームになりました(2003年まで活動)。久慈クラブはその後市民クラブを作ろうという久慈野球人の熱意に押されてできたチーム。両方のチームに関わる人もいましたが、扱いは別チームです。

(2)久慈クラブ創立から全国4強進出期

 市民クラブをという熱意から始まった久慈クラブは、創設当初から勢いを見せ、1993年の都市対抗野球では県予選ではベスト4進出。金属バット時代ということを抜きにしても、企業チームにも相対できる攻撃力を持ち、1996年県知事旗大会では岩手県社会人野球最多の1試合37得点+1イニング28点を記録。そこに福島大学でも二刀流で活躍した大沢義時投手や、北海道の企業チームで活動した松村朋宏投手が加わり、全国大会に進出するようになります(97~02、04)。2001年クラブ野球選手権では全国ベスト4まで進出。2005年の日本選手権岩手予選では第2代表決定戦を勝ち抜いて東北予選に進出します。
 しかしチーム結成から10有余年。支援体制や選手の移り変わりなども重なり苦戦をするように。そして2011年の東日本大震災では久慈市も大きな被害は免れず、海沿いにあった産業地域、あるいは市の中心街に大きなダメージを食い、久慈クラブも利用していた市営球場も壊滅状態に。特に産業地帯が壊滅した影響は大きく、選手の動向に大きな影響を与えたものと思われます。

3.大震災から「16年ぶり」へ。

 2012年に活動を再開しますが、当初は参加する大会を限定しての参加。選手の人数がギリギリだった様子も幾度か目にしています。
 それでも熱意が失った様子はなく、期をつかんでは存在感を見せるときも。2014年には東日本クラブカップ東北予選で第3代表決定戦まで進出。近年はまとまって新入部員を確保する年もあり、「この選手達が揃って参加できる状態がつくれれば、大きい存在感を示せる可能性がある」と見ていました。
 そして昨年、岩手県クラブ選手権大会で準決勝進出。3位決定戦では2010年代大きく伸長した盛友クラブに勝ち東北予選進出権を勝ち取ります。

 そして4月に行われた予選では
 郡山イーストに勝ち
 オール江刺にも勝ち
 オールいわきには
  経験の差を見せつけられますが
 最後の1枠を
  新庄球友に勝ってつかみ
 全国大会進出を決めたわけです。
 一度大きな栄光を味わって、その後に「及ばない」状態になって、それでも挑戦することをやめなかった先達の人がいたからこそ、野球をする場所が存続できた。SNSのタイムラインを見ると、「久慈クラブは初出場?」という記述もありましたが、実はここに至るまでの長い、長い積み重ねの上に成し遂げた本大会出場です。

4.同じ沿岸勢として、久慈クラブに託します。

 久慈クは同じ三陸・沿岸勢ですね。20数年の社会人野球生活で幾度も戦いあったライバルチームでもあります。初戦の相手が全足利という、全国でも屈指の強豪が相手ですが、グランドに立つからには持てる力を発揮して頑張って欲しい。できることなら現地で見届けたかったのですが、今の状況じゃそれは無理な話なので、遠い岩手の地から見届けることにします。 


 あまりにも多く、長く書きすぎてしまいました。残るオール江刺、あるいは書ききれていなかった部分については記事を分けて、金曜日の朝までにアッアプするように努めます。おつきあいいただきありがとうございました。

今週末はクラブ野球選手権、来週末は岩手クラブ選手権。短報【2021社会人野球】

1)クラブ野球選手権については木曜夜までに記事を書きます。既に先行して書かれている方がいますので、私は別なポイントから記述します。

2)岩手県クラブ選手権の日程もアップされました。参加20チームでの開催で、参加の有無を問わず野球をすること自体の厳しさを「これでもか」と味わされています。ちなみに赤崎野球クは参加しません。

 以上2点申し述べておきます。

一戸桜陵ク、創部63年ついに大会初優勝!北上市長杯16日結果【2021社会人野球】

 こんにちは。昨日とは打って変わって、今にも雨が降り出しそうな天気となった岩手内陸部。北上市長杯大会は大会2日目、準決勝と決勝戦が行われました。準決勝は日本野球連盟HP(www.jaba.or.jp)より、決勝戦は直に見てきましたので、それを踏まえてお伝えします。

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閉会式。この通り1チーム5人一列で整列して行われました。

スコアボードがいつの間にか電光掲示板に。

▽準決勝 盛岡球友倶 16―3 花巻硬友倶

 初回盛岡球友が5点を先制すると、すかさず花巻も3点を返し、乱打戦の様相を見せたが、盛球が三回に1点をあげると、五回に6点、七回に4点のビッグイニングをつくり、コールドで決勝進出。花巻は二回以降追撃できなかったのが惜しまれた。

▽準決勝 一戸桜陵ク 8―4 遠野クラブ

 序盤は2―2と互角の展開だったが、四回裏一戸が3点をあげると、六回にも2点をあげるなど遠野を突き放しにかかる。遠野は再登録したパワーピッチャーを投入し反撃したかったが、九回の2点のみで届かなかった。

▽決勝戦 一戸桜陵ク 9―1 盛岡球友倶

 盛岡球友は初回四球で出たランナーを2盗塁→タイムリーで返し先制。しかし一戸は二回に連打で追いつくと、三回に暴投で勝ち越し。四回に盛球のリリーフから3四死球2安打で勝ち越し。六回は5安打を集中しコールドに持っていった。盛球は一戸先発投手は攻略したが、リリーフ投手から追加点を奪えず、六回は満塁のチャンスも作ったが、そこで差を縮められなかったのが響いた。

 一戸桜陵クが1958年のチーム創立以来、活動63年目にして初めて大会優勝を成し遂げました。一戸がチームを作った1958年周辺は、岩手県内でクラブチームの創設ラッシュの最中で、1960年代当初は都市対抗野球予選の参加チームが20を超えるほどの盛況を見せましたが、当時の社会人野球はメイン大会は都市対抗と産業別大会(1951~73年)で、クラブチームに特化した大会はなく、全国的にはクラブチームが縮小。岩手でも参加が激減する状況の中、一戸は社会人野球の試合に参加し続けてきました。(下図表はクリックすると少し大きくなります)

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 一戸地域も野球が盛んなところで、1951年には一戸野球協会が軟式全国大会に進出。一戸高校も岩手の高校野球で存在感を見せていた、その流れの中でできた一戸桜陵が長年活動し続けて、一つの大きい成果を出した。その事に心からお祝いを申し上げるものです。

 準優勝の盛岡球友。今大会は20、30代の投手陣で大会をまかないました。近年5年内で個人表彰2度のアンダースロー投手(50代)もいますが、大会で上位を勝ち取ろうとすれば投手陣の底上げは欠かせません。そういう意味では決勝戦で登板した若手2投手が責任重くなった登板で何をつかんだか。成長に期待します。

 大会初日の2試合はともに延長タイブレークにもつれ込む熱戦に。先に書きましたが今日は直接野球場に行って試合を観戦してきました。やっぱり野球は直接見てなんぼなんだなあというのを改めて。3週間後には岩手県クラブ選手権も行われますので、その時にはもう少し多く試合を見られるように調子を整えますので、球場で見かけたら声かけてください。

 最後に。今年に入ってからの野球の記事記述ですが、個人名の表記を避けています。コロナ禍の環境の下、野球の大会に臨まれている選手への“配慮”いうことでの対応です。了解いただければ、と思います。

JABA北上市長杯・15日結果と16日みどころ【2021社会人野球】

 こんにちは。岩手内陸部は総じて晴れていた一日。北上市では社会人野球・北上市長杯大会が行われました。日本野球連盟ホームページ(www.jaba.or.jp)に記された情報をもとに雑感を記していきます。
▽一回戦 花巻硬友倶 不戦勝 黒陵クラブ
▽一回戦 一戸桜陵ク 9―8 北上REDS
 事実上の開幕戦となったこの試合、先制は北上。しかし五回以降は点の取り合いとなり、八回に一戸が逆転したかと思われたが、九回に北上が追いつき延長タイブレークに。先行の北上が2点を取ったが、一戸はその裏3点を取り返しサヨナラ勝ち。北上はエースが奮闘したが逃げ切れなかった。
▽一回戦 遠野クラブ 6―5 矢巾硬式ク
 こちらも延長タイブレークまで持ち込まれた接戦の末、遠野が勝ちあがった。試合は序盤から点の取り合い。後半は毎回のように動態が変わり、矢巾が最終回追いつき延長に。十回に1点をあげた遠野がその裏の矢巾の反撃を振り切り準決勝に進出した。

 今日行われた試合はどっちも延長タイブレークにまでもつれ込む熱戦でした。どのチームもキーポイントになりそうな投手が登板。勝った一戸・遠野はもとより、届かなかった北上・矢巾も手応えを感じた一戦ではなかったでしょうか。6月に行われる岩手県クラブ選手権に向け、宿題をどうこなしていくか注目です。
 16日に行われる3試合のカードと見所は以下の通りです。
▽第1試合 準決勝 盛岡球友倶―花巻硬友倶
 両チームとも実戦はこの日から。共に試合をつくるベテラン投手がいるだけにバックが盛り上げていくか注目したい。球友は半年前大会の準優勝越えを、花巻は初の決勝戦進出を狙う。
▽第2試合 準決勝 一戸桜陵ク―遠野クラブ
 両者ともタイブレークに打ち勝って準決勝進出。数年前準優勝チームの遠野は投手陣の顔ぶれが変わったが爆発力もついた攻撃力に期待。一戸は 三度の集中攻撃で勝ち上がった攻撃力を発揮できるか。バリエーション多くなった投手陣にも注目 。
▽第3試合 決勝戦

 例年春先は暖かい日もありますが、風の強さも身にしみる北上江釣子での試合。去年の夏あたりから防風ネットが立てられ、なんぼか緩和された部分はありますが、天候がどう変わるかは読みきれません。皆様お気をつけてお過ごしください。

北上市長杯15日の見所/JABA東北大会、トヨタ自東の短報【2021社会人野球】

 こんばんは。この項では①JABA東北大会のトヨタ自東結果②5月15日から開幕する北上市長杯大会について記していきます。
1.JABA東北大会、トヨタは1勝2敗。優勝はヤマハ
 予選リーグ
  トヨタ自東 9―5 日本製紙石巻
  日本通運  8―6 トヨタ自東
  バイタルネット 8―4 トヨタ自東
 大会初戦、同じ東北のライバル日本製紙石巻に打ち勝ち、日本通運との試合でも途中までリードしたトヨタでしたが、終盤の集中打で逆転され敗れると、バイタルネット戦では序盤に大量失点を食らい、流れを明け渡してしまいました。日本選手権の最終予選も間近になります。ここからどう調子を上げていくか、注目して見ていきましょう。
 尚、大会はきらやか銀行が東北勢で唯一準決勝に勝ち残りましたがヤマハに惜敗。そのヤマハが優勝を成し遂げました。
 
2.北上市長杯大会15日開幕
 
 今年も宮城・秋田からの参加チームはなく、県内でも例年参加していた富士大学、水沢駒形、オール江刺の参加はありません。しかしそれは間隙ぬって上昇気流をつかむチームを生み出すチャンスでもあるわけです。明日15日、北上市江釣子球場で行われる3試合のカードを紹介します。
▽第1試合 一回戦 花巻硬友倶―黒陵クラブ
 地元の黒陵クは、前年の2試合とも大敗に終わった悔しさを好スタートを振り切りたいところ。花巻も去年は引き立て役に終わった部分があり、お互いが持つ「悔しさ」を晴らしに行く。
▽第2試合 一回戦 一戸桜陵ク―北上REDS
 第2試合も地元チームが登場。大会優勝経験のある北上は投手陣の底上げを図っている様子も見えたがそれが結実するか。一戸桜陵は2010年代意欲的な姿を見せ活路を切り開きつつある。目指すは大会初優勝。
▽第3試合 一回戦 遠野クラブ―矢巾硬式ク
 昨年は投手陣の再編成もあったが、爆発力も備えるようになった打線がその成長を手助けしたい。矢巾は強豪校出身者が集うようになったが、チームとしての練度を高めるのはここから。
 
 土曜日に試合に望む6チームに、日曜日から登場する盛岡球友倶と合わせた7チームが本大会参加チームです。今回参加チームの優勝あるいはそれに近い成績の経験を見ると…北上REDS、黒陵ク、盛岡球友倶が県レベル大会の優勝経験あり 。矢巾は東北レベル(東北CC)の優勝経験あり。この北上市長杯大会に限れば北上REDS(佐藤組北上球友)が優勝経験あり。盛岡球友は去年、遠野も数年前に準優勝の経験があります。
 大会で結果を出すというのがどれだけ自信になるか、というのは去年だけも三陸大会で準優勝した住田が、それまで苦戦していた相手(水沢駒形)にも一定戦えるまでになった様子を見ているので、今回参加のチームがどれだけ意欲的に臨めるか注目してみて行こうと思います。実際野球場に行くことができるかどうかは例によって微妙ですが(笑)。
 参加される皆様の検討を願い、項を終わります。おつき合いいただきありがとうございました。
岩手県野球連盟ブログにコロナ感染対応のアナウンスがあります。ご覧ください。

クラブ野球選手権二次予選展開状況(5/3時点)【2021社会人野球】

 クラブ野球選手権は5月に岐阜で本大会が行われますが、その出場チームを決める二次予選は最終盤になっています。拙稿では4月第3週に行われた東北予選について記事を起こしましたが、その他の地区についてはリアルタイムでの記述を起こしませんでした。5/3午前まででつかんでいるところの部分で、経過を記していきます。情報基はJABAHP(www.jaba.or.jp)。
▽4月第3週開催 東海地区
 4月18日に行われたリーグ戦には、三重・岐阜代表の岐阜硬式倶、愛知代表の矢場とんブースターズ、静岡代表の浜松ケイスポーツが参戦。第3試合矢場とん―浜松ケイの対戦はタイブレークに持ち込む熱戦となったが、最後浜松ケイスポーツが勝ち越し本大会進出。岐阜倶も奮戦。。
▽4月第3週開催 西近畿地区
 大阪・和歌山からはマツゲン箕島、NSBク、八尾BC。兵庫からは兵庫県警桃太郎、関メディ学院が出場。第1代表はマツゲン箕島が無類の強さを見せ優勝。一回戦敗退の八尾BC以外3チームによる第2代表決定戦は県警桃太郎がNSB、関メディを破り下克上で本大会進出を決めた。
▽4月第3週開催 九州地区
 決勝進出チームはシンバアーマンズと鹿児島ドリームウェーブ。シンバアーマンズが4―0で勝ち、初優勝・本大会進出を決めた。
▽4月第4週開催 北信越地区
 二次予選は8チームが参加。新鋭の全新潟ブラックスの台頭、創立100年の新潟コンマーシャルの奮闘もあったが、最終的には千曲川が富山BCを破り代表権獲得。
▽4月第4週開催 東近畿地区
 京都の三菱自動車京都ダイヤモンドフェニックス、滋賀のOBC高島、奈良の大和高田でリーグ戦。2019年本大会で決勝カードとなった大和高田―OBCの試合は激戦となり、大和高田が4―3で勝ち本大会進出。
▽4月第4週開催 関東地区
 今や激戦区となった関東地区では各県代表する8県16チームが4ブロックに分かれ、ブロック2勝=全国大会出場を目指して戦った。
・浦和会場Aブロック→去年都市対抗に出場したハナマウイが2試合とも7点差をつけて本大会出場。
・浦和会場Bブロック→全川崎初出場なるかと思われたが、ゴールドジムが接戦を制して本大会進出。
・足利会場Aブロック→TOKYO-METSがYBC柏を終盤逆転で破ると、埼玉一球幸魂にも勝って念願の初出場!
・足利会場Bブロック→大激戦となったブロックは、茨城ゴールデンゴールズ、横浜金港クを破った全足利が全国出場を決めた。
 ここまで触れたブロックでは出場チームが決まり、残り中国四国、北海道の2ブロックでも今週中に代表が決まります。途中経過を下に記しておきます。
▽北海道地区 5月2日から道予選大会。5月5日までに本大会出場チームが決まる予定です。
▽中国・四国地区 中国地区は先に行われた徳山大会で中国地区一次予選開催。MJG島根は残念ながらエントリーせず。5月3日までの大会で二次予選(5/8開催、松山フェニックスはエントリ済み)出場3チームが決まるとのことですが、その出場チームに関しては情報を得ていません。

 先の東北予選の記事でも書きましたが、出場チームは決まっても本大会出場までにどう陣容整えるか、紆余曲折も予想されます。何しろ県外を移動することが難しい状態になってますので。東北予選では3チームの出場辞退+出場したチームもベストの戦力に遠かったという話をしてきました。それぞれに乗り越えてほしいと思う反面、コロナ感染も広がっている状況で無理もして欲しくないと相反することを思いながら様子を見ていきます。

2021年の野球日程&チーム動向。【2021社会人野球】

 例によって準備が追いつかず、4月半ば過ぎての記事製作となりました。JABAHP(www.jaba.or.jp)、岩手県連盟HPの記事を基に雑感を記します。

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1.2021年度社会人野球日程
 もうすでにいくつかの大会を終えていますが、日程は写真形式にして貼っている図表の通りです。2020年度同様、オリンピック開催の影響で例年とは違った日程となり、クラブ野球選手権は5月末、日本選手権が6月末、都市対抗野球が11月末の本大会開催となります。去年はその変更された日程でさえもキャンセルした大会も多かったので、今年はなんとか無事に終えたいですね。

2.チーム動態(20年4月〜21年2月)
 続いてチームの動態です。項目分けて語っていきます。
◆新規加盟は6+1チーム―うち企業チームは埼玉のティ・エス・テック。福島の泉崎ノイジーズは地元中学の卒業生で形成されているチーム。北海ブルーウェーブやD―BACKSは事前の準備も念入りにした様子も見えました。息長く活動して欲しいと思います。広島ベースボールクラブは詳細が分かりませんが、三菱重工広島が抜けた後の広島球界に風を起こしてほしいです。
 宮崎の社会人野球は2006年の復活以降、本拠地を宮崎市に置く4チーム(休部1)で形成されていますが、久しぶりに延岡市でチームが結成される見込みとなっています。硬式社会人野球では戦前に麗陽会、向陽会、火薬工場、戦後は全延岡、旭化成と参戦。半世紀を経ての延岡市本拠の硬式社会人野球チーム、注目してみていきたいと思います。

◆活動休止チーム
 熊本ゴールデンラークスのメンバーは、大部分が九州独立リーグ火の鳥サラマンダーズに移行したので、ラークスとしては活動休止。社会人野球の系譜は別チームで発足していた鮮ど市場野球部で紡がれます。永和商事ウイングはコロナ禍の影響で状況が厳しくなったための休止。GSG斑鳩は約20年間奈良の社会人野球で活動。二本松クラブは1974年に硬式に転換、2000年周辺にクラブ選手権で東北の戦いを経験しましたが、今回残念ながら休部を選択しました。
 そして盛岡倶楽部です。
 1986年に盛岡鉄道管理局が活動休止し、東北の3チームが仙台チームにまとめられました。その時地元に残った選手で結成されたのが盛岡倶楽部。1989年には都市対抗県予選を突破し、東北予選を戦いました。その後はクラブチームの県トップレベルを追いかけるグループに位置しましたが、1996年冬にJR盛岡が復帰し、多数の選手が異動。活動環境の変化もあり、近年は厳しい戦いも強いられてきました。
 2011年の都市対抗や、2014年シーズンあたりには新加入選手がまとまって入ったりして存在感を見せましたが、公式戦参加が少なくなり、今年に入って活動休止の公示がなされました。関わる方のたちの総意を集めて、ベストの道を模索して歩いていただければと思います。
Wikipediaにある「岩手銀行野球部の後継」の意味がいまいち認識できてません…。

◆解散は6チーム(WIENZは後述)
 三菱重工チームの大変によって、名古屋、広島の両チームが解散の届出を。またクラブ野球選手権に出場経験のある全三重クラブ、会津BBCも解散を選択しました。クラブの2チームは長年の活動歴があるだけに、このチームでさえ解散の道を選ばざるを得ないことに残念な思いを持ちます。長い間の尽力ありがとうございました。

◆名称・種別変更
 三菱重工統合以外で。富山の心境著しいロキテクノ、バンデイッツは企業チーム登録に変更。伏木、富山BBCとの四つどもえは富山球界を賑わしそうです。FeDex、TJクは表記変更、神奈川の個性派チームJFAM EMANONはジェイファムに、光シーガルスは日鉄ステンレスがつきました。
 気にかかるのはエフコムBC…富士通アイソテック、と記した方が通りがいいでしょうか。2012年JABA加盟以来福島あるいは東北クラブを席巻してきた同チームですが、後援してきた富士通アイソテックに関して規模縮小の報道があり、時を前後して名称変更の公示がありました。4月のクラブ野球選手権はエントリーせず、というのも加わり、どうなるかが心配です。経過を見守ることにします。

 以上るる雑感述べてきました。記事製作の最終行程の段になってクラブ選手権本大会優勝の経歴もあるWIEN’Zの解散が伝えられて驚いています。今年参加される皆様には無事に、そして納得いく野球人生を歩んでいただくことを願い項を終わります。おつきあいいただきありがとうございました。
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