MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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社会人野球・日本野球連盟参加チーム動向について雑感申し上げます。【社会人野球2023】【社会人野球2024】

 JABA日本野球連盟は5月第3週に行われた評議員会報告をホームページに発表。各種事業の報告の中に2023年の3月から2024年の3月にかけて為された各チームの動向も触れられていたので、その部分の感想・雑感を記していくこととします。

▼新規加盟 12チーム

 B-net/YAMAGATA、EKC習志野早くも存在感発揮!

 北海道トッキュウブルーローズ

 宮城 マルハン北日本カンパニー

 山形 B-net/yamagata

 福島 FKC

 福島 EKCBaseballClub習志野SEALS

 神奈川リベラック小田原

 岐阜 日本プロスポーツ専門学校

 滋賀 ムラチグループ

 奈良 SUNホールディングスWEST

 福岡 ARC九州

 福岡 GENESISFUKUOKA

 大分 BEZELsportsacademy

 新規加入チームは12。北から順番に紹介していきます。

 トッキュウブルーローズは岩見沢市で半世紀以上ぶりに設立された社会人野球チーム(1950年代に岩見沢クラブ)。24年の都市対抗野球にも参加しています。マルハン北日本カンパニーは宮城県で設立。元スワローズの館山昌平さんを監督に据えチーム始動しています。福島のFKCは前年に解散届を出した福島硬友クの後継チーム。EKC習志野は昨年夏から公式戦に参加。早くもクラブ選手権本大会出場、東北連盟会長大会で東北優勝も果たしています。B-net/YAMAGATAも2023年から熱い目線を受けながら活動。

 中部・近畿地区では昨年春からSUNホールディングスが奈良県社会人野球に参加。大和高田クの一強状態を打破することができるか。ムラチグループは24年シーズンからの活動を目指しています。日本プロスポーツ専門学校は以前にも一度加入した記憶がありますが、今年2024年から復帰しています。

 九州地区では福岡県でARC九州、GENESIS福岡が、大分県ではVEZELが加入。向上心強い野球選手の受け皿として作られたチームがどう活動していくか。ARCは元ライオンズの名捕手伊東勤さんが、VEZELは一時期青年代野球で注目された岩手出身の笹倉投手が在籍しているのでそれぞれに注目しているところです。リベラック小田原に関しては「解散・脱退」の項で紹介することにします。

▼活動再開 2チーム

  日産2チーム&佐賀1チームカムバック!

 福岡 日産自動車九州

 佐賀 ビクトリークロウ

 他に神奈川・日産自動車が再開表明。

 今年の春から活動再開をしている2チーム。日産自動車九州は15年ぶりの活動再開。都市対抗野球予選は残念ながら一次予選敗退となりましたがここからの飛躍に期待しています。関連して、神奈川県の日産自動車も活動再開準備中です。

 また、ビクトリークロウも「佐賀の野球やる場所を」ということで意識を持った方が再結集し活動再開している様子が佐賀新聞で紹介されていました。拙稿での佐賀の記事も合わせて変更します。頑張ってください。

▼活動休止 4チーム

 実績十分のジェイファム無念/前沢野球倶活動記。

 岩手 前沢野球倶楽部

 岩手 福高クラブ

 福島 泉崎ノイジー

 神奈川ジェイファム

 活動休止は4チーム。昨年冬に活動休止が報じられたジェイファムは近年神奈川のクラブチーム戦線で注目されていたチーム。23年都市対抗野球では代表決定戦にも進出し、クラブ選手権本大会にも出場していただけに今後の成長にも期待されていましたが残念な結果となりました。福高クラブは昨年活動復帰しましたが残念ながら再休止。泉崎ノイジーズも数年前に泉崎村の青年を中心に結成されたチームで飛躍も期待されましたが活動の足を止めます。

 

 前沢野球倶楽部は1994年春に結成。近隣に水沢駒形、オール江刺、一関三星(現一関BBC)と強力なチームが存在していましたが、当時高校野球で存在感を見せていた前沢高校野球部出身者を中心に小粒ながらピリリと辛いチームを形成。私の関わる赤崎野球クラブも2005年-この年は都市対抗野球岩手県優勝-クラブ野球選手権で八回までリードされた経験もあり、たびたび存在感を見せたチームでした。

 近年は強豪チーム在籍経験選手のリーダーシップでチーム作りに努め、2020年には東北クラブカップにも出場することとなりましたが、近年はなかなか思うような実績が残せず。去年も参戦1大会で心配していたところに活動休止となったのは残念な話でした。再起を願うものです。

▼解散・脱退チーム 10

 「完全終了」「橋渡し」「他種移行」スタイルに別れる

 福島 須賀川クラブ

 福島 郡山イーストジャパンクラブ

 茨城 日本ウェルネススポーツ大学

 東京 日本ウェルネススポーツ大学東京

 神奈川小田原フレンドリークラブ

 神奈川横浜DWBC

 京都 鴨沂クラブ

 京都 東山クラブ

 福岡 苅田ビクトリーズ

 沖縄 日本ウェルネススポーツ大学沖縄

 今回は解散チームが10チームとなっていますが、「純粋な解散」「チーム形態移管」「他連盟移籍」と理由は様々。各々形態ごとにふれます。

▼「純粋な解散」+須賀川、郡山イースト活動記。

 神奈川県の準硬式野球経験者を中心にチームを結成していた横浜DWBC、京都で長く活動し、昨年休部申請を出していた鴨沂クラブ、東山クラブが解散に。東山クラブは昨年社会人野球ブロガーのぶるっくさんが特集記事を掲載。そのアットホームさから復帰も望まれていましたが残念な結果となりました。

 福島県からは解散が2チーム。須賀川クラブは1975年から活動を開始、長く須賀川市の野球愛好者の集う場所として着実に活動をしていました。チーム力が伸長したのは2000年代半ばから。大会で時折上位に食い込み東北での戦いに進出。2008年には日本選手権予選で本格強化前とはいえ東北部分での戦いは恒常的にできるようになった日本製紙石巻を破るという殊勲を果たしました。同年上位大会進出(東日本クラブカップ)の機会もありましたが、赤崎野球クの前に阻まれたのは無念。

 その後2010年代前半まで東北部分での戦いをしてきましたが近年は思うような成績を残せず、それでも活動は継続できるだろうと思っていたところに今回の廃部の知らせを聞きました。尚、私伊東との関わりの部分では別個に記事を起こすことにします。

 

 郡山イーストジャパンは2012年に活動を開始。2015年から始まった東北クラブカップでは初代王者。その後も東北レベルの戦いに顔を出すことも多く、応援団も結成されていて「同時期に設立された富士通(現・エフコムBC)とこのチームが盛り上げれば福島県の社会人野球は面白くなるぞ」と期待させたチームでありましたが、近年はやはり苦戦を強いられることが多く、なんとか壁を打破できればな、と思っていたところに解散の知らせを聞きました。

 両チームがいなくなったことは寂しい話です。

▼継続チームへの橋渡し…小田原、苅田

 先ほど、「小田原に関しては後で触れる」と書きました。この項にある小田原フレンドリークラブは数年前に休部に。活動再開を目指した取り組みも進めてましたが、神奈川県では2年間休部だったチームは解散しなければならないという規定があり強制的に廃部。リベラック小田原はその代わりにできた登録上新チームということです。

 また苅田ビクトリーズも日産自動車九州野球部が活動休止になった際に「野球の灯を消すな」ということで作られたチームでしたが、日産自動車九州の活動再開に伴い苅田ビクトリーズとしては活動終了ということになりました。このような形でのチーム解散は近年で他に茨城グリーンラークス→茨城トヨペットの事例もありますし、福島硬友ク→FKCも同様の形となります。

▼大学リーグへの参戦…ウェルネス3チーム

 日本ウェルネス学校系列の3チームに関しては、これまで定時制しかなく大学野球のリーグ戦には加われずJABAで活動してきましたが、様々な環境整備が整い大学野球リーグへの参加が可能に。チームメンバーも大学リーグ戦への参戦を希望したことからJABAからの脱退をしたものと思われます。

 

▼名称変更 9チーム

 北海道帯広倶楽部VICROSS(←帯広倶楽部)

 北海道江別ブルーインズ(←札幌ブルーインズ

 埼玉 SUNホールディングスEAST(←“EAST”新たに)

 埼玉 INVENTIVE(INVENTIVE41)

 山梨 B-NEXT(←GOOD・JOB硬式野球部

 兵庫 日本製鉄瀬戸内(←日本製鉄広畑)

 兵庫 YBSホールディングス(←YBS播磨)

 兵庫 KC兵庫(←KC西宮)

 熊本 熊本ゴールデンラークス(←鮮ど市場

 昨年北海道東北交流大会に出場した札幌ブルーインズが本拠地を江別市に移動。今年からは江別ブルーインズとして活動することとなります。帯広倶楽部はニックネームを制定。チームSNSでは『「十勝」の「十」を「クロス」と読み、「勝」を英語で「ビクトリー」として、「クロスビクトリー」から愛称性』と説明されています。

 埼玉のSUNホールディングスは奈良、長崎両チームの結成によりEASTという名前がつきました。山梨県で当初活動休止と報じられていたGOOD・JOB野球部ですが、B-NEXTに活動移管。チーム名もそれに伴っての変更となりました。スポーツ新聞で新チームとして報じられていたこともありましたが、GOOD・JOBからの変更という認識でこれから見ていきます。

 兵庫県は3チームがチーム名変更。日本製鉄は長く広畑の名前をつけたチームとして活動してきましたが、ついに広畑が外れ瀬戸内という名称となります。クラブ野球選手権本大会出場歴もあるYBS播磨はチーム変更とともに企業チームへと登録形態も変わり、兵庫県北部地域から初の都市対抗を目指します。KC西宮は兵庫全体を対象にする形態にともなっての改名です。

 2005年から活動を始め、独特の存在感を示していた鮮ど市場が主管する野球チームですが、2020年からゴールデンラークスが活動休止。独立リーグ火の鳥サラマンダースとして活動していましたが、今回会社チームとして残していた鮮ど市場を再び改称して熊本ゴールデンラークスとして“復活”。サラマンダースに出向していた選手・関係者が戻ってきて社会人野球での再びの飛躍を目指すこととなります。

▼種別変更 2チーム

 兵庫 YBSホールディングス 企業登録に。

 広島 MSH医療専門学校 クラブ登録に。

 YBSに関しては先述の通り。MSHは最近クラブ選手権に出てこないなあと思ったらいつの間にかに企業扱いとなっていたんですね。今回はクラブ登録となるので、再び中四国地域での戦いが熱くなりそうです。

▼所属加盟地方団体の変更

 HONDA 埼玉から東京に。

 今回の社会人野球のチーム動向で、一般的に一番大きなトピックとなったのがHONDAの東京連盟移籍ではないでしょうか。これまでも埼玉県西南部地域で活動していたHONDAでしたが今回激戦区東京に乗り込むという大きな決断。一方で埼玉社会人野球ではこれまでHONDA・日本通運で支えてきた大きな二本柱の形態が崩れ、直接には埼玉県の、そして全関東視野での勢力構図が変わるキッカケとなりました。どういうふうに関東社会人野球が続くのか注目です。

【あとがき】様々感想を述べてきました。昨年はあまりにもショッキングな動態がいくつもあったので特別記事も形成しましたが、今回はこの1つで。今後の記事制作ですが、来週の火曜日あたりまでに都市対抗野球東北二次予選、そして須賀川クラブと1994年高校野球に関わる私の思い出話も記していく予定とします。「そんな時間あったら都市対抗野球東北特集書いてよ」と思われるかもしれませんが…ボロボロの体カラカラの頭ではありますが仕事というのはそれなりにしてるんですよ(泣)ということでご勘弁ください。

 気温の上下動激しい中、来る夏に対応できるよう私も汗をかき始めるまではジャンバーを着て過ごしている状態です。皆様お体ばかりを気をつけてお過ごしください。

PS 高校野球岩手春季大会、大船渡高校が盛岡大附に食らいつき3位の成績を残しました。郷土の後輩・野球人の後輩が頑張っている姿を見るのは何よりも嬉しいことです。彼らの活動を刺激に自分たちも頑張ろうと思います。

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