MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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クラブ野球選手権東北予選全13試合試合結果と雑感【2023社会人野球】

 クラブ野球選手権東北二次予選の記述ですが、当方の事情で大会初日、二日目の雑感つき試合結果記述を省略しました。今回記事でそのフォローをしていきます。赤崎試合はイニングスコアもつけたバージョンで、他試合は一球速報を基にした雑感を記します。
 
7月28日―赤崎、全弘前に勝つもリバースに敗戦。
   習志野、前年東北王者マークスを打ち破る!
 
▽一回戦 赤崎野球ク 5―2 全弘前倶楽部
   全弘前 2=020000000
   赤崎ク 5=20111000A
 大会オープニングゲーム、初回満塁から全国大会を知るベテランの2点タイムリーで赤崎が先制。弘前は二回二死から連続タイムリーで同点にしたが、赤崎は三回に若手ハードパンチャーが本塁打を放ち勝ち越すと、四回には副主将、五回には主将のタイムリーで点差を広げた。赤崎先発投手は七回まで好投を見せゲームメイク。副主将が試合を締め、15年ぶりの二次予選勝利をあげた。(15年前の勝利も対戦相手は全弘前)全弘前はチャンスは作ったものの広げられず、終盤リリーフした左投手が奮闘したが届かなかった。
▽一回戦 ALL北嶺 3―2 TFUクラブ
 福島、宮城の第2代表同士の対決は一進一退のまま六回まで進行。七回に北嶺が3点目を奪うと、北嶺2投手が試合後半TFU攻撃陣を抑えきり二回戦へ進出した。
▽二回戦 ゴールデンリバース12―4 赤崎野球ク
   GR 12=210204012
   赤崎 4=000000400
 第1試合で15年ぶりの二次予選1勝を挙げた赤崎、近年全国大会に出場し続けているゴールデンリバースに復調途中のエースを登板させたが、初回に2点先取されると、四回には2点本塁打を食らうなど苦戦を強いられる。赤崎は七回に活動復帰した投手が無失点に抑えると、その裏普段はチャンスメーカーの気迫の2点タイムリー、新人の進塁打、主力捕手のタイムリーで一気に4点を返しコールドを回避。八、九回にもランナーをためたが二死からで点に結びつけるには厳しかった。ゴールデンリバースは12点の大量得点をあげ準決勝進出。
▽二回戦 EKC習志野10―5 東北マークス
 ついに東北でベールを脱いだEKC習志野の「執念のプレー」は、前年東北王者・東北マークスを飲み込んだ。試合前半リードしたのは二回に2点先取したマークス。しかし試合折り返しの六回に習志野が一挙5点あげ逆転。その後マークスは八回までに追いついたが、九回表に再び習志野が5点をあげ勝負あり。
▽二回戦 弘前アレッズ6―0 鶴岡野球ク
 この日アレッズの先発は長年チームを支えた投打の主力選手。投げては鶴岡打線を完封し、打っては自ら本塁打と投打に渡る活躍を見せチームを引っ張った。鶴岡は攻撃陣がいいところを見せられず、ディフェンスもコールドを免れるのが精一杯だった。
▽二回戦 水沢駒形倶 10―0 ALL北嶺
 一回戦でTFUとの激戦を制した北嶺だったが、連戦対応が厳しいところに相手は全国クラスの強豪駒形。駒形は三回から北嶺投手陣を打ち込み、七回までに10得点。投げては右本格派投手が北嶺打線に点を許さず、七回コールドで勝ち切った。
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 この日一番のトピックは、何といってもベールを脱いだEKC習志野SEALS。自分が見た限り、ここまで一発勝負に特化してスクイズを多用するクラブチームは見たことがありません。試合の様子を見ていた方の会話のなかでは「(年齢限定で一発勝負の)高校野球のようだ」との声も。これまでにない気色のチームに驚きをもちました。
 他に語れば、時折東北の舞台で存在感を発揮してきたTFUクの一回戦敗退。北嶺の試合は数年前に見たことがありますが、近年のそれはなくチーム力を計りかねていました。TFUも宮城の企業や元プロ選手が加入していて一廉の力量は持つと認識していましたが、そのチームに競り勝ったことに「侮れない」という思いをもちました。
 
7月29日―赤崎、マークスにも敗れ挑戦終える
   駒形と習志野が本大会出場決定
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▽準決勝 EKC習志野7―4ゴールデンリバース
 前日東北マークスを飲み込んだ習志野は、この日もリバース相手に攻勢をかけ、同点での三回に4点奪うと、以降リバースの追撃をかわし、最後は元NPB投手の登板で試合を締め、創設1年目で全国大会出場を決めた。リバースも追撃はしていただけに三回の大量失点が惜しまれた。
▽準決勝 水沢駒形倶 6―3 弘前アレッズ
 駒形は都市対抗本大会にも出場した試され済みのエースを、アレッズは近年台頭した好資質の本格派投手が登板。駒形が初回3点を先制し流れをつかむかと思われたが、アレッズも三回に1点、七回に2点あげ1点差に追い上げる。“流れを決める次の1点”をもぎ取ったのは九回表の駒形。駒形エースは最後まで投げきり6年ぶりの全国大会進出を勝ち取った。
▽敗者復活一回戦 東北マークス16―3 赤崎野球ク
   赤崎ク 3=0200001
   マークス16=704032A
 前日ショッキングな敗戦を喫したマークス、赤崎もまた全国レベルの厳しさを味わい、ともに再起の一歩目を記そうとした試合だったが、近年の実績で上回るマークスが初回打者11人の猛攻で7得点あげ機先を制すると、五回までに14得点を重ね、成長著しかった赤崎先発投手を交代に追いやり、試合も完勝した。
 続く投手も2失点と苦戦を強いられた赤崎だが気落ちだけはせず、三回に下位打線からチャンスメイクし、ルーキー、副主将の連続タイムリーで2得点、最終回もランナーを二塁に進めるとチームの支柱的存在の選手がセンター前にはじき返し1点を返すなど3試合を闘い、爪痕を残し大会を後にした。
▽敗者復活一回戦 鶴岡野球ク 9―8 ALL北嶺
 ともに前試合差をつけられて敗れた両チーム。この日は意気込みそのままに点の奪い合いとなった。七、八回に4得点をあげた北嶺リードを奪ったかに見えたが、鶴岡は八回裏に3点を奪い1点差に詰めると、九回に2点をあげ逆転サヨナラ勝ちで代表決定戦に進出した。
 大会2日目は青森県営で準決勝・代表決定戦を、岩木山では敗者復活一回戦が行われました。前日、衝撃的な東北デビューを果たしたEKC習志野が、この日も前年代表のゴールデンリバースを破り、実力がフロックでないことを証明。駒形は地元アレッズを都市対抗に続いて勝ち、両者が本大会出場決定。準決勝敗退2チームと、敗者復活を勝ち上がったマークス、鶴岡が残り代表枠2を争います。
 
7月30日―古豪駒形、新鋭習志野を破り東北王者奪回!
   マークス、リバースが本大会出場権獲得。

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▽代表決定戦 東北マークス3―2 弘前アレッズ
 前年代表チーム同士の対決。東北マークスが初回に2点を奪い先制点。しかし地元でいいところを見せたい弘前アレッズが三回に2点をすかさず返し同点に。マークスが四回に1点をあげ勝ち越した後は両チーム投手・投手陣の激しい鍔迫り合いとなったが、弘前アレッズに中盤以降反撃を許さなかったマークスが本大会進出権をもぎ取った。アレッズはもうひと押しができず涙を飲んだ。
▽代表決定戦 ゴールデンリバース5―0 鶴岡野球ク
 打撃戦の末逆転サヨナラ勝ちをおさめた鶴岡は、その勢いに乗って山形18年ぶり、チームとしても26年ぶりの本大会を目指したが、ゴールデンリバースが三回までに3点先取。鶴岡はこらえるが、リバースが都度追加点をあげ優位に進め、投手陣は完封し本大会進出。鶴岡は3日間戦い抜くも最後の予選敗退者として球場をあとにした。
▽決勝戦 水沢駒形倶 2―1 EKC習志野
 県予選から勢いに乗り勝ち上がってきた習志野は、この試合も先制。しかし水沢駒形はすぐ裏に同点に追いつき、以降は3人の右投手が習志野の攻勢を食い止める。駒形も好機を逃していたが、九回裏ランナーを2人を出すと、左の巧打者がレフトオーバーへの大飛球。ランナーが帰ってきてサヨナラ勝ちを収め、10年ぶりの東北王者復活を成し遂げた。
 
 この日の試合結果記述は2日に書くことができたものを再録しています。アレッズは地元開催で錦を飾りたかったところですが、前日に火の着いたマークスの前に一歩及ばず、チーム26年ぶり、山形勢18年ぶりの本大会をめざした鶴岡は、リバースに届かず。EKC習志野は、06年の赤べこ軍団以来の「初参加いきなり東北王者」に挑戦しましたが、その当時のメンバーも在籍する水沢駒形倶に追加点を奪えず、最後に寄り切られた格好となりました。駒形については当日の記事にて。
 
 大会運営―協力者のお陰で為されたショウアップ/この熱き舞台にもう一度。
 
 2023年の東北社会人野球は、仙台ターミナルビル会社の助力もあり、今大会でも下記のようにショウアップが為され、盛り上がりを見せました。
YouTube生中継
・オルガンによる演出(青森)
eスポーツとの連携による「パワプロ」体験会
・5回グラウンド整備時にお楽しみ抽選会
・優勝チームインタビュー
 野球に限らず、スポーツは「競技そのものをする」、ということが第1に来ますが、やはりやって来たことを多くの人に見てもらいたいですし、野球場に参集した方に楽しんでもらいたい思いもあります。「こういう楽しみがあるから野球場に足を向ける」から野球そのものに目を向けてもらう・野球のプレーをするというきっかけの一つになればと願うものです。
 今回、NPBとか都市対抗野球に比べれば大きくはない大会ですが、選手個人個人が持つ熱意を発露する場合を支えていただいたすべての皆様に御礼を申し上げ、そしてこの熱い場に来年もまた帰って来れるよう後押ししていく所存でございます。
 
PS 今大会使用3球場のうち2球場のスコアボードが故障していたのは…補修作業費用捻出が大変なのは重々承知ですが、肝心な部分でもありますのでどうか早めのご検討お願いたいところです。写真は岩木山運動公園野球場の代替施設。スコアボードが故障していたためボールカウント表、スコアは代替施設で行われました。
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※応援活動記は別にエントリを立てて記述しました。
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