MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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水沢駒形倶、東北王者奪還!マークス、リバースは本大会出場―クラブ野球選手権東北予選、30日結果【2023社会人野球】

 
 社会人野球クラブ野球選手権大会の東北二次予選大会は青森市青森県営球場で代表決定戦2試合と決勝戦が行われ、東北マークスとゴールデンリバースの2チームが東北代表として本大会進出決定。決勝戦は新鋭EKC習志野SEALSとの競り合いを制した水沢駒形が、10年ぶり東北王者に帰り咲きました。一球速報ホームページ(https://baseball.omyutech.com/)情報を元に雑感を記していきます。
 
▽代表決定戦 東北マークス3―0 弘前アレッズ
 前年代表チーム同士の対決。東北マークスが初回に2点を奪い先制点。しかし地元でいいところを見せたい弘前アレッズが三回に2点をすかさず返し同点に。マークスが四回に1点をあげ勝ち越した後は両チーム投手・投手陣の激しい鍔迫り合いとなったが、弘前アレッズに中盤以降反撃を許さなかったマークスが本大会進出権をもぎ取った。アレッズはもうひと押しができず涙を飲んだ。
▽代表決定戦 ゴールデンリバース5―0 鶴岡野球ク
 打撃戦の末逆転サヨナラ勝ちをおさめた鶴岡は、その勢いに乗って山形18年ぶり、チームとしても26年ぶりの本大会を目指したが、ゴールデンリバースが三回までに3点先取。鶴岡はこらえるが、リバースが都度追加点をあげ優位に進め、投手陣は完封し本大会進出。鶴岡は3日間戦い抜くも最後の予選敗退者として球場をあとにした。
▽決勝戦 水沢駒形倶 2―1 EKC習志野
 県予選から勢いに乗り勝ち上がってきた習志野は、この試合も先制。しかし水沢駒形はすぐ裏に同点に追いつき、以降は3人の右投手が習志野の攻勢を食い止める。駒形も好機を逃していたが、九回裏ランナーを2人を出すと、左の巧打者がレフトオーバーへの大飛球。ランナーが帰ってきてサヨナラ勝ちを収め、10年ぶりの東北王者復活を成し遂げた。

 ある時まで、岩手県のチームが本大会に出場することを当たり前に思っていました。
 しかし2017年、水沢駒形が弘前アレッズに惜敗し、岩手県チームの本大会出場が42大会連続で止まって以降、県外にある強力なチームの壁を突き抜けることが難しくなり、2021年にオール江刺と久慈クラブがその壁を突破しましたが、全国大会では苦い敗退を喫してきました。端から「クラブ王国岩手…だけども」という言葉も出て、この後には口さがない言葉も。それでも24のチームがそれぞれに目標とアイデンティティを持って野球の試合に臨む様子はずっと見てきたわけで、これを悪く言われる筋合いはない。
 だけでもやっぱり野球の試合、やるからには上を目指したいと思うのは当然で、今年は自分自身のチーム(赤崎野球ク)もその機会を得ましたが、現状の東北トップクラスの厳しさを教えられる結果に。都市対抗で企業チームとも互角にわたりあい、時には破り、存在感を見せていた水沢駒形が、ここ数年の悔しさを払拭する戦いを見せ本大会進出を決め、そして突如東北に現れた意欲的な挑戦者EKC習志野との厳しい鍔迫り合いを制して東北優勝を成し遂げた。
 その後の監督のインタビュー。「我々は家庭を守りながら、夢を追いかけさせてもらっている」という言葉にしみるものがあった。自分のチームメンバーでもその状況に突き当たり野球選手としての活動を後回しにせざるを得ない者もいた。駒形の監督が直接に触れたのは“家庭”だったけども、他にも職場なり周りの様々な人との関わりの中で野球をすることを許してもらっているというのが、クラブチームの現状です。それを再確認する貴重な一言でした。
 駒形の監督もどれだけチームにも尽力したか。一時期投手陣容が苦しい時はマウンドに上がり、「企業を超えるクラブチーム」を目標として走っていたチームの下支えをした。それ以降もチームに尽力し、そして今年からは支える重い立場となる監督にも就任。よく頑張っている、と見ています。
 駒形監督だけじゃなく、グランドに現れる選手みんな一人一人に人間物語というのはあるはず。色んな選択肢がある中で、自分の人生の輝かせようとする舞台の一つに野球を選んだ人たち。各々に良く立ち振る舞おうと奮闘している皆様に「お疲れ様です」と申し上げ、その上で水沢駒形の優勝を心からお祝いし、これからの本大会の闘いに期待するものです。
 今記事最後に。今回東北予選は、東北連盟、青森県連盟、仙台ターミナルビルのご尽力により、お楽しみ抽選会、YouTube中継、オルガンでのショーアップ、優勝インタビューなど大会を盛り上がるイベントがたくさん行われ、盛況のうちに終わることができました。関わられた皆様、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

 今回クラブ野球選手権東北予選に関する記述、ここまで2回書いてきた通り、私自身の日程もきつかったのでできなかった初日、2日目の結果をひとまとめ。そして私伊東がどのようにしてクラブ野球選手権に臨んだのか「応援活動記」、以上2編を今週中には記すことにします。
 災害的猛暑は続きます。無事に過ごして、次の挑戦ができてこそ…の社会人野球です。皆様体にお気をつけてお過ごしください(←一番言われたくないやつに言われるのも難でしょうが)。
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