MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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都市対抗野球東北予選7日目─“逆転”を体現した七十七銀行が東北第二代表の座をつかむ!/コラム・ゆるぐなさと逆転劇。【2014社会人野球】

七十七銀行 9-6 TDK
 “あわや一次敗退”から一週間ぶっ続けて戦い抜いた七十七銀行がTDKを破り、2年ぶりに東北ドーム進出を決めた。初回に中井が本塁打を放つなど清野、北川、三浦に一発、阿部が優勝投手に。TDKは9回に底力見せ3点返したが中盤までに攻めきれなかったのが響いた─。

 今晩は。全国では雨が降り、1時間に50ミリ降ったところも。岩手内陸部もまだ雨は降っていませんがいつ降ってもいいような天気になっています。今日も残り数時間よろしくお願いします。
 昼間に途中までお知らせしていた都市対抗野球第二代表決定戦の七十七銀行-TDK。結局は9-6で七十七銀行が勝って、東京ドーム行きを決めました。8回終了時点で9-3でしたから、TDKが3点返した。これはこれですごいメンタリティだなと思いました。TDKは2試合勝ち抜いてきたはいいけど、日をおいての試合が続いた所にJR東北に1安打完封負け。七十七戦でも序盤に畳み掛けられて5回で2-7。
 折れますわな、生半可な神経では。
 でもそっから4点返した。今年こそ敗退になりましたが、今後の反攻の切っ掛けになるでしょう。


 今回の都市対抗東北予選のキーワードは「反攻」。これに尽きると思います。代表になった2チームはともにその体現者になったと言っていいでしょう。
  まずは七十七。大会前の公式戦ではまずまずの戦いぶりだったのが、都市対抗に入ったとたんの急降下。東北マークスにあわや1点差まで詰め寄られました。迎えた東北大会でもトヨタ東日本に競り負け、水沢駒形には力も見せつけながらも駒形に迫られた面も。
 しかし、ここからの七十七の反抗はすごかったですね。郡山イーストを鎧下一蹴し、日本製紙石巻きらやか銀行を集中打で突き放し、そしてTDK戦での4ホームラン。見事な大逆転です。
 大逆転といえばJR東北も忘れてはいけないですね。前年の「21年ぶり一次敗退」はこれ以上ない屈辱だったでしょう。いくら「東北で限りなく“企業”に近い」東北マークスとは言え。日本選手権予選も敗退。しかし東北連盟大会で優勝し「負けっぱなしでは終わらなかった」事が今年の反抗につながった。
 追い詰められたものが持つ“キバ”に、チームとしての経験値が浅いトヨタ東日本、まだ全国的な実績のないきらやか銀行が飲み込まれ、日本製紙石巻も屈した―確かな力は持ってきた(持ちつつある)チームも、紙一重で大きな差を見せつけられてしまう。都市対抗の厳しさを見せつけられた思いです。
 TBS系列で放送されている「ルーズヴェルトゲーム」。社会人野球とその会社を舞台としたドラマですが、そのキーワードに出てくるのが「逆転」という言葉です。東北という地は大震災という厳しい事態から「いきる」事を取り戻す戦いをしています。
 いわば「ゆるぐない状況からの逆転」。
 今回予選が開催された場所は、震災に加えて原発事故もあり「いきる」ことに対するゆるぐなさが二重にかかっている福島でした。その地で見せた「“生きる”事を目指しての“逆転”劇」。参加した12チームが見せた「生き様」を、球場に来た皆様にどう感じていただいたでしょうか。
 先のような言葉を語るにはあまりにも重いのがいまの東北、いまの福島です。が「周りはどうあれ、俺は背筋伸ばして“良ぐいきてやる”」という思いを持っていただければと、僭越ながら思う次第です。
 持ち回りで行われている東北予選。次の福島開催は2020年になります。どこのポジションにあっても「良ぐいき抜いて」やる事、そう思えるキッカケは、折れない生きざまから生み出されます。社会人野球のプレーでそういうのを見い出していただければ何よりです。6年後の“再開”楽しみにして項を閉じます。
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