今週末8月24、25日には東北クラブカップ大会が行われます。この大会に進出する予選形式は各県によって異なりまして、
…という状況になっています。今回は2つ項目を分けて記事を記してまいります。
1️⃣ 8月24日開催4試合の見どころ
出場チームの紹介と兼ねて記述します。なお試合は7イニング制。情報は一球速報ホームページ(baseball.omyutech.com)を元にしていますのでそちらの情報も参考にしてください。
▼8月24日 はるか夢球場 8時30分開始予定
▽一回戦 ALL北嶺-鶴岡野球ク
北嶺は今シーズン、福島大会、都市対抗は初戦で敗れたもののクラブカップ予選では小峰ク、EKC習志野に競り勝ち東北進出を決めると、決勝でFKCに勝ち県予選優勝を成し遂げた。CC戦線で底力を見せ、時にクラブ選手権部分にも乗り込むチームが初めての交流大会進出を目指す。
鶴岡は今シーズン、都市対抗では片山商会に、クラブ選ではB-netに敗れていたが、CC予選では新庄に勝つと、B-net若手投手陣を攻略し東北進出を果たしてきた。2014年東日本CC以来の東北越えを目指したい。
▽一回戦 久慈クラブ-キングブリザード
久慈クラブは今シーズンも有力な選手が入り期待もされたが、都市対抗では大量失点で敗退。クラブ選では三回戦で水沢駒形に敗れるも、東北CC進出決定戦では江刺相手に延長10回競り勝ちこの大会に進出してきた。投手陣が本領を発揮できれば東北越え行ける可能性も。
キングブリザードは都市対抗、クラブ選ともに県予選リーグ2敗も、他大会参加状況などの兼ね合いでこの大会に進出する権利を得た。昨年は秋田王冠に競り勝ち久しぶりの東北一勝。今年も地元でいいところを見せていきたい。
近年苦戦を強いられた由利本荘は今シーズンも序盤3大会では初戦敗退を喫していたが、今CC予選では初戦となった準決勝で能代に不戦勝、一戦勝負となった決勝戦では2試合勝ち上がってきた大曲相手に大勝し東北CCは初、前身の東日本CC含めると12年ぶりの東北進出を成し遂げた。せっかくの機会を活かし存在感を見せたい。
大崎は近年3年連続で東北部分での大会を経験。都市対抗こそ初戦に七十七銀行に敗退したが、クラブ選県予選では決勝に進出。選手名簿を見ると企業チーム経験者も加入。マークスにも競り合うなど近年力量を増している。初の“東北以上”を目指す。
▽一回戦 FKC-盛友クラブ
FKCは今シーズン序盤2大会は初戦敗退したが、クラブ選県予選では2勝し東北進出権を最後まで争った。直後に行われた東北CC予選では全白河、いわき菊田に競り勝ち東北進出決定。決勝では北嶺に惜敗したがクラブ選の悔しさを晴らした。現形態チームでも上を目指したい。
盛友は都市対抗でシードの赤崎を破るなど県4位の成績を残したが、クラブ選では準決勝で住田に敗れると第3代表決定戦でも釜石に敗れCC進出に“甘んじた”。明暗両方経験したのをこの大会でどう発揮するか注目。
大会は8月24日に一回戦4試合、8月25日は準決勝と決勝戦、3位決定戦の4試合が行われます。
2️⃣ 東北クラブカップの歴史
この東北クラブカップは端的に言ってしまうと『クラブ野球選手権のセカンドチャンス』として戦われます。
2005年あたりにクラブチームが急増し、クラブチームの公式戦を増やす意味合いをもってクラブカップ大会が設立。
北海道、東北、北関東の東日本クラブカップ
近畿、中国・四国、九州の西日本クラブカップ
の3大会が設立され、それぞれクラブ野球選手権予選で次点的位置にいたチームがこの大会に進出し、腕を磨く場となっていました。
2009年に景気変動の影響で、2011年に東日本大震災の影響で中止となり、また各地域でクラブチームの公式戦を行う環境もできたことから3つのクラブカップ大会はそれぞれの地域で行われるクラブカップorクラブ選手権大会に発展的解消。
東北部分では2006~08年大会はクラブ選の敗者復活戦部分でクラブカップ進出チームを決定してきましたが、2010年に日本社会人野球日本選手権が原則企業チームのみの開催となったことから、クラブチームの公式戦の場を提供する意味合いももって県予選レベルから独自の予選を開催。その形式は2015年に東日本クラブカップが東北クラブカップに変わってからも基本的に受け継がれてきました。
大会運営の事情で他の大会と共催する県も増えましたが、基本的にはクラブ野球選手権で敗れても「上のレベルで戦える場」を、という意味で公式戦が行われている次第です。
今回図表では東北クラブカップ進出チームと東北クラブカップの勝敗数に関しての図表を用意しました。本来はそれぞれの解説記事を書ければ良かったのですが、そこまで筆が至らないので経過の掲示のみをしておくこととします。
都市対抗とか大きな舞台から社会人野球を見る人にとっては「地方の戦いじゃないか」と見る方もおられますが、「より上を目指して戦う場所がある」ということが活動意欲を継続させているということ-昔はそれがなくてクラブチームが次々活動をやめていた時代もありましたので-その貴重な意味をとらえて、その上でグランドに立つ選手には頑張っていただければと願うものです。
3️⃣ 記事制作状況
8月半ばコロナに感染し、約10日間倒れていた影響は残っていて、記事を書くのも楽ではない状況です。何とか目の前に行われる公式戦を拾いながら、書き残していた記事も追いついていけるようにしていければと思っております。