夏の高校野球。我が母校は93年以来、13年連続して1試合も勝つことなく夏を終えています。
90年に2勝、91年、92年に1勝あげていますが、それ以前となると83年に生活学園(今の盛岡大附)相手に1勝。その前は67、68年に2勝したのが母校の勝ちの全てです(※他に地区予選で3勝)。それでも勝ちの歴史 を刻めただけまだマシで、大阪では33連敗という高校もあるので贅沢は言えませんが。岩手でも02年に34年ぶりに勝った江南義塾(前は岩手橋。途中少なくとも3回不出場あり)のケースがありました。
西和賀高校も野球部が硬式転向以来、夏の大会本大会では勝ち星をあげられずにいましたが、今年25年目にして、初勝利をあげました。西和賀高校は、北上市西部の湯田町に所在地があり、北となりの沢内村と、二つの町村から通う人が多い高校です。野球部は硬式転向後、81年に地区予選で1勝をあげているものの、それ以後は勝利をあげられずにいました。
私は高校ー年の高校入学者研修で、この西和賀高校と「県南青少年の家」に同宿したときがありました。何故か、西和賀野球部員と気が合い、研修の焼き板工作を二つつくって、一つを西和賀メンバーにあげました。以下の言葉をつけて。
「勝負は必ず勝て。ただし、正々堂々とだ」
戦前のプロ野球の大エース。元東京巨人軍澤村栄治投手が弟さんに宛てた手紙の一文でした。
翌年、西和賀と練習試合をする機会があり、メンバーとも再会しました。その焼き板は部室に飾っていたそうです。何とも嬉しいことで。その同学年のメンバーも、はじめて春秋の県大会に進出するほどのメンバーだったのですが、最後の夏は及ばず2対7で敗れました。
今年は3年4人の西和賀。新入部員が十数人入ったものの、5月には3年部員の1人が白血病で天折。その彼の無念の思いを抱いて、臨んだ夏の大会。一時は大量リード。しかし、沼宮内(ぬまくない)の猛追にあいます。数年前に、やはりリードしながら敗退を喫した ときがありました。しかし、今回は10点近くとっている…。
テレビ中継の途中経過。西和賀リード、そして、(終了)の文字が…。25年目の「初勝利」。西和賀に関わってきた全ての人にとって、記念すべき日になりました。
次の日。勢いをかって、もう1勝、といきたかったのですが、盛岡四高に大敗。でも、様々雌伏がありながら、目標に向かって頑張った25年の積み重ねがあって、この日が迎えることができた。関わられた皆様に「お疲れ様です」と述べ一勝をお祝いします。
おめでとう。西和賀高校。
西和賀野球部の25年に乾杯。