昨日は東北5県の部分を記してきました。この記事では全国の進行状況に関して記していきます。情報元は一球速報ホームページ(baseball.omyutech.com)より。
▽北海道地区 6月29日、7月6日から8日にかけて野幌運動公園、栗山町民球場で開催。都市対抗野球で存在感を見せたトッキュウブルーローズはニ回戦でウイン北広島に逆転負け。その北広島は準決勝でも江別ブルーインズを破り決勝まで進んだが、前年本大会に進出している札幌ホーネッツが準決勝でWEEDしらおいに競り勝った勢いで決勝も勝ち、連続の本大会出場を決めた。
▽北信越地区 6月22日、24日(23日は雨天中止)に石川県で開催。震災の影響を越えて出場してきたHBC金沢は初戦を勝ち、新潟コンマーシャルにも善戦。コンマーシャルは「今度こそ全国大会」を胸にライバル千曲川との決勝戦に挑んだが、準決勝不戦勝で進んできた千曲川が七回コールド10対1で勝ち本大会に進出した。
▽関東地区 関東連盟に所属する8都県から上位2チームが出場。8月10、11日に浦和、岩槻、足利、太田市の各球場で4ブロックに分かれての代表決定戦が行われます。私の調べ物対象県の山梨県からは甲斐府中クがTOKYOMETS、茅ヶ崎サザンカイツ、川口GDのブロックに。B-NEXTがYBC柏、全鹿嶋、横浜金港のブロックに入っています。
▽東海地区 6月22、29、7月6日にトヨタ自動車、日本製鉄東海REXグランドで開催。以前の「静岡/愛知/三重・岐阜3ブロックの優勝チームによる決定戦」から「各地区の上位チームによるトーナメント」で本大会進出を争う形になって2年目。上位進出を目されていた浜松、山岸が初戦敗退。一回戦から勝ち上がってきた前年代表の矢場とんが決勝に進出したが、同じく一回戦から勝ち上がってきた焼津マリーンズが競り勝ち、チーム創設7年目で初の全国大会進出を決めた。
▽東近畿地区 滋賀、京都、奈良の3府県予選で優勝したチームで7月7日に甲賀市民球場でリーグ戦を開催。第1試合でニ度の集中打を見せて大勝した三菱自動車京都ダイヤフェニックスが連続の本大会を目指したが、続く試合で大和高田クに敗戦。逆転出場を狙ったOBC高島だったが大和高田クが2連勝し本大会進出を決めた。
▽西近畿地区 大阪・和歌山/兵庫の2府県の上位2チームによるワンデートーナメントで開催。マツゲン箕島はYBS播磨に勝利。兵庫県警桃太郎はサヨナラ勝ち。代表決定戦では県警桃太郎が先行したが、マツゲン箕島が終盤にひっくり返し逆転勝ちで本大会進出を決めた。
▽中国・四国地区 中国地区は6月後半、四国地区は都市対抗一次予選の中で行われた松山フェニックスと徳島野球倶との試合を代表決定戦として行われ、勝ち抜いたショウワコーポレーション、福山ローズファイターズ、航空自衛隊防府、松山フェニックスの4チームが7月27日倉敷で代表枠2つを争う。伊東調べ物対象県の島根県・MJG島根は一次予選で福山に敗退。
▽九州地区 一次予選は福岡/佐賀、熊本、大分の中九州/宮崎、鹿児島の南九州/沖縄の4ブロックで行われ、それぞれ上位2チームが8月3、4日に佐賀県で行われるニ次予選に進出。ここ数年は沖縄県のチームが本大会に進出しているが、復活を目指す鹿児島や佐賀魂、初出場を目指すGENESISや嘉麻市が存在感を見せるか注目したい。
今週末で東北の4チーム、中国・四国の2チームが決まります。ただ、東北は天気が荒れていまして、どうしても予定した日程で大会がクリアできないとなると…数年前の九州予選のように出場辞退が続出する危険性もあります。様々な状況環境引っ張り合いながら、なんとか無事に試合が行われたうえで代表が決定できる状況になればと願っています。
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【釜石野球団ミニ物語】
少し前に住田硬式野球クラブにフォーカスを当てた記事を書きましたが、釜石野球団も実に22年ぶりの東北予選出場となります。
情報が錯綜して「30年ぶり」「27年ぶり」という記述もあったりします。歴史を振り返ってみますと…釜石野球団がクラブ選手権本大会に進出したのは1993年、1994年。この時は1988年に活動を終えた新日鐵釜石野球部メンバーなど企業チーム経験者が入っていて、対戦時は金属バットというのを抜きにしても「ラインナップ全員が本塁打を狙える“鋼打線”」という怖さを覚えていたのを思い出します。
クラブ野球選手権の代表決定方法が岩手/宮城/福島/秋田、山形、青森の4ブロックで代表選出→6県代表で東北二次予選を行って地区4代表を決める形になって以降、釜石野球団がニ次予選に進出したのは2002年。今回新聞紙面を引用する形で紹介しますが、当時は二回戦・準々決勝が代表決定戦。秋田ユーランドに敗れて本大会は阻まれました。
それ以降は先述した新日鐵釜石経験者や全国大会経験者が引退し、苦戦も強いられるようになりますが、2010年代に時折上位進出。2015年東北クラブカップに進出すると、2018年東北クラブカップでは準優勝し北海道・東北交流大会にも進出。2020年クラブ野球選手権は大会そのものが中止になりましたが予定されていた東北二次予選に進出する権利も得ていました。
現在20代中盤の選手たちが最初は爆発力、そのうちに戦う精度も増して大会全体を通じて安定した力を出せるようになったのが上位進出を果たせた要因でしょうか。
釜石野球団は大会初日、東北地区での経験を持つオールいわきとの対戦になります。これまで積んだ経験を発揮するには厳しい相手とも言えますが、「一回戦は即敗退ゾーン」にいる緊張感をプラスに変えて、得意の爆発力をもって活路を見出していただければと願うものです。
次の記事は大会初日の見どころを記していきます。