都市対抗野球岩手県予選は5月7日に北上市江釣子球場と遠野運動園球場で開幕しました。岩手予選は1970年代半ばから「クラブチーム予備予選→企業チームも含めた本予選(いまの宮城県予選形式)」で行われ、企業チームの減少から2004年からは全チームが一堂に介しての予選に戻りましたが、様々な兼ね合いを考慮して2018年あたりからその中間的な割合で「ノーシードチームで1〜3回戦→4回戦からシードチームが登場」で進行していく形になりました。
今項では、ノーシードチームが争う1〜3回戦までの結果をお伝えいたします。
▽一回戦 矢巾硬式ク 7―2 遠野クラブ
▽二回戦 盛友クラブ 3―2 赤崎野球ク
前年、県レベルの大会を欠場した赤崎野球クが復活。三、四回に1点ずつをあげペースを握るかと思われたが、中盤に所用による投手・選手交代があり、流れが変わったところを盛友が終盤3点を挙げ逆転。赤崎は終盤の被本塁打から流れを明け渡してしまったのが惜しまれた。
▽二回戦 一関BBC 16―15 住田硬式ク
初回に一関が6点を先制したかと思えば、住田は二回裏までに7得点をあげ逆転するなど猛烈な打撃戦に。中盤までに得点を積み重ねた一関があわやコールドかと思われたが、住田は七回に3点、九回に5点を挙げ猛追も一関が紙一重で逃げ切った。
▽二回戦 オール江刺 28―0 花巻硬友倶
江刺の強力打線が五回まで毎回の28得点を挙げ花巻を圧倒、左右ジグザグの継投で花巻打線に隙を与えず完勝した。花巻は長打が一本出たものの苦杯を喫した。
▽二回戦 久慈クラブ 8―5 一戸桜陵ク
去年の公式戦で見せ所を作った両チームが激突。一戸の技巧派投手から序盤に先手を取った久慈がペースを握り、一戸が中盤1点差まで詰めるが、六、八回に1点ずつあげた久慈クが2投手継投で逃げ切った。
▽二回戦 オール不来方9―1 高田クラブ
高田は新たに加わった期待の投手が登板したが、不来方が社会人の洗礼とばかりに中盤の8得点で試合の流れを握った。投げても近年主戦投手として登板する投手が1失点完投。
今年JABAに加入、この試合が初の公式戦となった滝沢に、経験値で上回る矢巾打線が効果的な攻撃を見せる。矢巾捕手は近年では珍しい一試合2本塁打。滝沢は随時ヒットは飛び出すものの得点に結びつけることができず、苦いデビュー戦となった。矢巾2番手投手は久しぶりのホールド。
▽二回戦 盛岡球友倶 6―5 北上REDS
盛球ベテラン投手に北上は初回積極的に攻撃を仕掛け、三回までに5得点。しかし盛球も突き放されはせず中盤膠着状態にもなったが、後半に3得点を加え競り勝った。近年マスクを譲っていた先達捕手奮闘は見事。
▽二回戦 釜石野球団 24―3 宮古倶楽部
―第一週9試合の結果、8チームが第二週に進出。第二週は花巻球場と金ケ崎森山スタジアムで三、四回戦が行われました。今項では14日に行われた三回戦までを取り上げます。
▽三回戦 矢巾硬式ク 8―3 盛岡球友倶
▽三回戦 盛友クラブ 9―8 一関BBC
一回戦、打撃戦を制した一関は五回までに7得点を挙げるが、盛友も五回から毎回のように点を返し八回に勝ち越し。両チーム3人ずつ投手を送り出したが、終盤盛り返した盛友が最後逃げ切った。
▽三回戦 オール江刺 10―0 久慈クラブ
前年クラブ野球選手権本大会出場チーム同士の対決には周りからの注目も集まったが、近年加わった久慈ク投手陣に江刺打線が洗礼を浴びせ、特に四回は5得点のビッグイニングをあげ七回コールドで勝ち上がった。
▽三回戦 釜石野球団 7―0 オール不来方
不来方先発は前週も完投した主軸投手。一方釜石は速球派の投手を立てて七回までは競り合いとなっていたが、釜石が八回に5得点を挙げる猛攻で、一気にサヨナラコールドに持って行った。
さて、区切りとしてはちょっと強引ですが、前半はシードチームの対戦相手を決める箇所までお伝えしてきました。後半はトヨタ自動車東日本、JR盛岡、水沢駒形、MKSIBCといったシードチームが登場し、東北に進出する3枠を巡っての争いを記していきます。おつきあいいただきありがとうございます。