MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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四十四の巻 熱き11日間。2003年6月の10試合 パート2

 「パート1」はこちらからどうぞ。

 社会人野球に14年関わっていますが、一番間隔キツいたたかいはどれか、と言われれば、迷わずこの11日間をあげます。ただの『11日間で10試合』ではない、都市対抗とクラブ選手権という、より上を目指すたたかいを『11日間で10試合』たたかったのですから、キツいなんて言葉が生ぬるい、しかし、充実という言葉でも語りつくせないたたかいをして来ました。
 今回は記事は都市対抗の第一代表決定、そして敗者復活から第二代表を目指すたたかいを記していきます。

3.6月15日。宮城建設の前に…大船渡市代表2連敗。

 この大会は、フルに参戦すれば5日間日程をとられます。私もこの時はコンビニの夜勤をしていましたが、さすがに5日間連続で休む、という訳にいかず、前日の試合後花巻から大船渡に帰り、夜勤に就いた後5時に交代と変わり次第すぐに盛岡に行きましたが、試合開始には惜しくも間に合いませんでした。
 予定では8時半の開始で、その8時半には間に合ったのですが、試合はその10分前に始まってました。なので、一回表の木下さんの先制タイムリーは直接見ていません。一回裏の宮城建設の攻撃からスタンドで見ていました。

 2回裏、宮城建設の反撃も始まり、佐久間捕手の適時打で1点先制後、エラーでその佐久間選手も三塁まで進めてしまい、打者転向ウン年経過していた田代選手の適時打で逆転を許しますが、3回表赤崎もすかさず食らいつき大畑悟君のヒット後、生形君の進塁打でランナーを進め、佐藤琢哉君の汚名返上の適時打で追いつき、木下さんの二塁打でランナー二、三塁として村上修君の犠牲フライで勝ち越しに成功、一進一退の攻防を見せていました…が、互角の展開はここまででした。

 3回裏、ここまで2イニング試合を作っていた佐々木慶喜君でしたが、大沢晃彦さん、伊藤さん、鈴木選手と三連打を食らい、KOを食らいました。佐野君が本調子でなく、山本君が前日完投という事もありまして、慶喜君の先発となりました。「勢いに乗って行ける所まで頑張れ」という事で奮投していましたが、残念な結果にしてしまいました。
 ただ、代わった佐野君も暴投で1点、2つアウトを取りましたが、佐久間選手に2点適時打を食らい、さらに田代選手にも適時打…でこの回5失点。

 佐野君はその後4、5回こそ0に抑えますが、6回に6安打4四死球、10連続の出塁を許し8失点。8番の佐久間選手に5打点、9番の田代選手に3打点と下位打線にも痛打を食い、最後は二塁ベースに当たった打球が平野君の正面に飛び、そのまま二塁ベースに駆け込んでスリーアウトになりましたが…当時「岩手でドームに一番近いチーム」宮城建設打線のすごさを思い知らされたものとなってしまいました。

 それでも赤崎は最後まで試合を投げる動きは見せず(山本君ブルペン待機)、何とかせんとはしていましたが、宮城建設投手陣を長く支えて来た尾形さんが、4回からはすっかり落ち着き、3人ずつ切って取り、最終回に登板した長谷川投手も3人で抑え試合終了。宮城建設は決勝進出。赤崎は第二代表トーナメントに回る事になってしまいました。

大船渡市・赤崎野球ク 1020000 3
久慈市・宮城建設   025008X 15
二塁打 木下(大)大沢晃、中野、佐久間(久)
三塁打 池端(久)

【大船渡市】9大畑 6生形 8佐藤琢 7木下 2村上修 5磯谷幸 D出羽 3泉 4平野 1佐々木慶(交代選手)佐野(佐々木慶・3回途中から1)鈴木博(出羽・7回代打)磯谷長(泉・7回代打)
久慈市】9福地 4大沢晃 8伊藤 9鈴木敦 3池端 5田中 6大沢学 2佐久間 D田代 1尾形(交代選手)中野(大沢晃・4回代走→4)新田(佐久間・7回から2)長谷川(尾形・7回から1)


 第二試合。準決勝第二試合も「久慈市-大船渡市」。久慈クラブと太平洋セメントが対戦しましたが、今度は「大船渡市」が「久慈市」を圧倒。前年の高校野球で小規模校を3回勝たせる原動力になった松平隆投手が登板した久慈でしたが、太平洋打線にめった打ちを食らいKO。こちらも若手投手が鍛練積んだ企業チームに攻略される展開でコールドゲーム。太平洋が決勝戦に進出。

 第三試合も「大船渡市-久慈市」。
 県大会の優勝と、東北大会進出一番手をかけたたたかいは、太平洋・菅野貴行投手、宮城・小山内大和投手が先発。熾烈な投手戦となりました。

 初回、3年ぶりの優勝をめざす太平洋は、相手エラー出塁、送りバント後、三番の村上浩規君のタイムリーヒットで先制。その後は、菅野君はランナーを出さない、出しても併殺や盗塁刺で3人でずつで片付けていきました。小山内君も4回こそ連打で二塁にランナーを持って行かれましたが、それ以上を許さずこらえていました。

 この2人の投球には鬼気せまるものがありました。
 特に、菅野君の投球には…。その投球が、赤崎投手陣から15点取った宮城建設打線を0に封じていたのだと思います。
 しかし、その危機迫る投球も8回…この8回だけは宮城建設に通用しませんでした。と言うより、宮城建設の執念が、菅野君を捕らえた。そう言ってもいいのではないでしょうか。

 池端選手の安打後、田中選手の犠打、大沢学選手の犠飛でツーアウトランナー三塁。この回あと一人、という所で佐久間選手のタイムリーで同点。田代選手の安打後、さらに福地選手の打球は…痛烈に沈みはじめた夕日に向かって飛んで行きました。打球は左中間を抜け二塁打、2点追加、3-1。

 9回、長年太平洋を支えた小沢浩喜さんの安打は出ますが、後を抑えられ3-1で宮城建設が勝利。3年連続で岩手大会の優勝を果たすとともに、東北大会進出を決めました。太平洋セメントは第二代表決定戦に進出。しかし、この両チームが見せた危機迫るたたかいは、この時点で太平洋は『都市対抗後の活動停止』が決まっていた事、宮城建設も積極的な補強とは裏腹に、野球部の活動に対しての視線が必ずしも暖かくはなかった事。そういう状況の中で自分たちの存在価値を見せた試合となりました。

大船渡市・太平洋セメント 100000000 0
久慈市・宮城建設 00000003X 3

【大船渡市】6小沢秀 4森 9村上浩 3菅原 2小沢浩 7川内 D斎藤 8大沢 5野々村 1菅野貴(交代選手)なし。
久慈市】9福地 4大沢晃 8伊藤 9鈴木敦 3池端 5田中 6大沢学 2佐久間 D田代 1小山内(交代選手)なし。


4.6月16日その1。赤崎-駒形ライバル対決。

 前日の激闘から1日。(そりゃそうだ)
 舞台を花巻に移して、第二代表決定のトーナメントをたたかっていました。
 この大会は本大会に残った全チームに敗者復活の権利が与えられていましたが、前日に企業チームのJR盛岡、JAいわてが敗退。
 この一日で、前日準決勝で敗退した赤崎、久慈と、前日の敗者復活戦を、企業チーム相手に勝ち上がった駒形、不来方の4チームの中から太平洋セメントに挑むチームが決まります。

 第一試合、対戦相手は水沢駒形です。
 3チームとも、どこにあたっても簡単に勝たせてもらえる程甘いチームなんてありません。しかもその相手が水沢駒形と、一番手ごわい所が相手でしたから、後のことなんて考える余裕なんてありません。この日帯同していた投手陣は山本君と慶喜君の2人だけ。エース山本君が先発のマウンドに立ちました。

 駒形の先発は高橋投手。駒形も金曜日から連日のたたかいを演じていたので選手起用も楽ではなかった様で、この時の投手陣の柱2人(新田忠正君、小野寺淳さん)をベンチスタートに。
 先手を取ったのは赤崎。ツーアウトから琢哉君がデッドボール、木下さんはフォアボールでランナーをためた後、修君がレフトオーバーの二塁打で琢哉君が返り先制。4回にもツーアウトから磯谷幸喜さんの安打後、泉邦幸君の三塁打で2点目、さらに平野君のデッドボール後、ルーキーの佐々木淳一君のタイムリーで3点目をあげました。

 駒形は「これ以上の失点は試合の行方に関わる」とばかり、二本柱の小野寺さんをマウンドにあげ、試合を落ち着かせましたが、打線の方が山本君を攻略できません。赤崎も全員がレギュラーではない(+負傷明け)打線でしたが、駒形も普段はつなぎ役の選手を「返す役」にするなど、オーダー編成に苦慮した様子がうかがえます。
 駒形は5回裏に加藤武さん、及川将君の安打でツーアウトながら一、三塁としますが、山本君が後続を打たせ取り、ほかのイニングで二塁間でランナーを進めたのは1回だけ。駒形は5回から小野寺さん、8回から新田君を登板させ、赤崎打線も攻め手をつかむ事ができませんが、山本君も駒形打線を封じ込め、5安打完封。3-0で水沢駒形に勝つ事ができました。

大船渡市・赤崎野球ク 100200000 3
水沢市・水沢駒形倶  000000000 0
二塁打 村上修(大)
三塁打 泉(大)

【大船渡市】5磯谷長 6生形 8佐藤琢 7木下 2村上修 9磯谷幸 3泉 4平野 D佐々木淳 1山本淳(交代選手)なし。
水沢市】8加藤浩 6千田雄 9佐々木力 3深井 7竹長 2加藤武 D八重樫 5及川将 4加藤充 1高橋利(交代選手)54小野寺淳(高橋利・5回途中から1)新田(54小野寺淳・8回から1)高橋幸(八重樫・5回代打→D)千葉盛(加藤充・8回代打→4)千葉勝(千田雄・9回代打)佐々木明(千葉勝・9回代走)

※『54小野寺淳』→もう一人、野手で同姓同名の選手がいましたのでこういう標記にさせていただきました。

 この後の試合ではオール不来方が久慈クラブに勝利
 6月14日に続いて、もう一度不来方と対戦する事になりましたが、ここで一つの“課題”が起きました。
 この試合をどういうふうにたたかうか。
 特に、投手をどう起用するかで難儀しました。
 選択肢は2つ。
 「山本君の同一日2連投」か、「慶喜君の先発」か。
 勝つ事だけ考えれば、この当時の選択肢としては前者を…という声もありましたが、チームの総意としてとった選択肢は後者でした。

 赤崎の…そして、慶喜君の運命をかけた一戦が始まりました。

 と、いう事で紙幅が尽きてしまいました。
 次の章では「6月16日その2」「6月17日」そして、紙幅が空けば「番外編 太平洋セメント・最後の試合」をお送りします。

「パート3」はこちらからお願いします。


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