昨日、毎年恒例の「あれ」を買いました。
具体的に書けと。
わかりました。社会人野球雑誌「グランドスラム」。93年に1号が出て以来号数重ね今号で43号になりました。自分は奇跡的に入手した(95年時点で小学館に在庫なし)2、3号含め、自分が社会に出た94年以来の本を持っています。今号は全国97チームの名鑑が出ています。東北関連ではトヨタ東日本、水沢駒形、TDK、七十七銀行、JR東北、日本製紙石巻、きらやか銀行の記載か。東北マークスはありませんでした。赤崎は私の媒体でその内(笑)。
◆1.これまで支えてきた名手の引退。
東北関連に絞って話を進めてまいりますが、今年も各チームのシンボル的存在の選手が現役を離れました。JR東北の長谷部さん、TDKの新田コーチ(下写真左)、日本製紙石巻の樋口さん、沖山マネジャー(下写真右)。
樋口さんは日本製紙石巻の変革期を支えた捕手。一時期は事実上1人しかいない捕手としてチームを支えました。新田さんは岩手盛岡四高出身。TDK千曲川を経て統合された秋田チームで6年ホームを守りました。沖山さんは一時期プロ進出も目された好投手でしたが、今年からマネジャーに転身した模様です。
そして、長谷部さん。
00年代中盤からJR東北の中軸選手。タイプの選手をあげればカル・リプケンさん。大型遊撃手で打線の軸。11年には都市対抗でベスト4。選手宣誓では心振るわす言葉を残しました。
あれから2年、去年の秋、東北連盟大会。
近隣の球場で行われていた試合を見に行きました。
JR東北と自衛隊青森との試合。初回12点などで大量リードを奪ったJR。中盤からショートに長谷部さんが入りました。その時の雰囲気が…理屈抜き、感覚的に「これが長谷部選手の“最後”か」と思わせるものが。
最初は3回ぐらいで帰る予定でしたが「見届けよう」と。
一時代を築いた名プレーヤーは、この日、彼の代名詞とも言える「3番・ショート」のポジションを守りきり、大会自体もJR東北がトヨタ東日本、きらやか銀行を破り優勝。長谷部さんら、この年で引退する部員の最後を優勝で飾りました。
秋も深まり、寒くなっていた金ヶ崎森山球場に、少なくない野球少年もいました。選手のご家族関係者らしき方も。東北社会人野球の軸を成した一人の“引退試合”を見届けた“後継者”がどう頑張るか。その体現者であった長谷部さん、JRでの現役生活お疲れ様でした。
◆2.1975年組の行方。
気がつけば1975年に生まれた同級生も39歳になり。この歳になると現役選手というのもまれ。大体はチームの運営者側、あるいは中間管理職側に回ったりしています。中には赤崎クの伊東勉とか言う奴みたいに“一番下っ端”てのもいますがこいつだけですから、はい。
この年代で監督になる人も多くなりました。
◆東芝・工藤賢二さん
◆JR東海・青山眞也さん
◆NTT東日本・飯塚智広さん
◆東海理化・久能正人さん
◆三菱重工名古屋・佐伯功さん
◆九州三菱自動車・緒方和孝さん
…他にもヘッドコーチ格に、という方も多数。東北でもTDKの川本大さん、きらやか銀行の中里崇弘さん(軽米出身)が75年組です。一方で20人ぐらいになった岩手県の75年組では、高田クラブの戸羽直之君が監督に。他の方も大方チームの世話役になっています(される奴もここにいますが)。
都市対抗は今年で85回大会を迎えます。75年組は高卒なら65回大会でデビューし、多い選手で20回の月日を積み重ねてきました。今年も元気で野球場で会えることを楽しみにしています。
3.都市対抗野球岩手予選にまつわる2つの話。試合会場とトヨタ自動車東日本。
都市対抗の一次岩手県予選、実はプロ野球のイーグルスがこの期間中に県営球場で公式戦を行います。たぶん第2週(5/17・18)は使用不可だなと思いましたが、その代わりに北上市の江釣子球場が会場に入ります。都市対抗の北上市開催(県本予選)は初の事と思われます。
都市対抗の一次岩手県予選でもうひとつ。トヨタ自動車東日本が5月上旬にベーブルース大会(2~5日岐阜開催)、東北大会(8~11日宮城開催)をたたかいます。10日から始まる岩手県予選の取り扱いがどうなるか。ただどの形にしてもハードな日程ですね。グランドスラムによるとトヨタ自動車東日本は今年20人の選手でたたかいます。うち投手が7人(山口君がライオンズに、花巻東高の中里優介君が入社)捕手3人。監督の三鬼さんも選手登録はしているので野手が11人。5月はハードな1ヶ月になりますね、やはり。
逆にとらえれば、この期間を濃密にいい形に過ごせれば、チームが更に伸びるのは間違いないです。赤崎野球クラブが押しも押されぬ存在になったのは、03年の「10日間11試合の公式戦」を勝ち抜いたから。トヨタ東の皆さんの腹の据え処です。奮闘を願います。
以上ここまで社会人野球・グランドスラムからの記述を終わります。