都市対抗野球東北二次予選は6月19日、県営あづま球場としらさわグリーンパーク球場で第一代表決定2回戦が行われました。一球速報の情報を元に雑感を記していきます。
▽第一代表決定二回戦 七十七銀行 5対4 トヨタ自動車東日本
一進一退の攻防が続いたが、7回に3安打を集中して逆転した七十七銀行が、トヨタの猛追を振り切り準決勝へ進出した。トヨタは3回、5回にヒットを重ね、7回には2番に回った強打者の本塁打で勝ち越したが、七十七銀行は本塁打攻勢で食らいつくと、7回の集中打で逆転する形となった。トヨタは好機を活かしきれず、敗者復活戦に回った。
▽第一代表決定二回戦 マルハン北日本 5-4 TDK
東北の振興勢力・マルハン北日本は吉田一将、TDKは小島康明という元都市対抗野球久慈賞同士の投げ合いとなった。この試合は激しい鍔迫り合いの展開。3回にTDKは上位打線の攻勢で3点を挙げるが、マルハン北日本は4回に本塁打で1点を返し、7回には2本のタイムリーヒットで同点に追いついた。試合は延長タイブレークとなり、10回にTDKは犠牲フライで勝ち越したが、マルハンはそれまでの粘り強い攻撃でペースを引き寄せ、満塁とした後に死球、四球をもぎ取りサヨナラ勝ちで初めて準決勝進出を果たした。
▽第一代表決定二回戦 JR東日本東北 11-1 JR秋田
JRダービーとなったこの試合だが、地力を見せつけたのは東北であった。2回と4回に長打を重ねて得点を挙げるなど13安打3本塁打の猛攻撃で11点を挙げ、実力の差を見せつけた。秋田は初回に2安打を放ってチャンスを伺い、3回にタイムリーヒットも飛び出したが、東北の分厚い攻めに、8回に力尽きた。
▽第一代表決定二回戦 日本製紙石巻 12-2 JR盛岡
主力メンバーの代替わりが進むJR盛岡がどこまで食らいつくか注目された一戦だったが、日本製紙石巻が初回にいきなり打者一巡の猛攻撃で6点をもぎ取った。4回には長打をきっかけに3得点、7回にも3点を挙げて試合を支配。JR盛岡は6回、7回にタイムリーヒットを放ち追い上げる気配を見せたが、序盤の大量失点が響き、10安打を放ちジグザグ継投で食らいついたものの、あと一歩届かなかった。
…ということで、凄まじかったのはTDK対マルハン、トヨタ対七十七銀行の試合でしたね。X(旧Twitter)のタイムラインでもこの試合のリポートは緊張感あふれるものとなっていました。
マルハンに関しては申し訳ない話、館山監督と吉田一将さん以外の選手は認識が薄く、チームカラーを掴み損ねてはいました。しかしマルハンの野球部のビデオを見ると、先達のチームに追いつこうとする選手の意欲、チームの体制ともに見るべきものがある様子が伺えました。6年前に旅立った母がマルハンのお得意様(※ただのパチンコ好き)でしたので、母も感無量という感じで見ていることでしょう。
トヨタと七十七の戦いも激しいものがあり、ずっと見届けていたかったのですが、仕事でYouTube中継の画面の前から離れ、仕事が終わってチャンネルをつけてみたらトヨタの惜敗を知らされたという格好です。チームの入れ替えを始めてから数年が経ち、ショートの選手や今日ホームランを打った選手など楽しみな人が増えたなと思っていましたが、そういう「第三者」で見ることはできなくなりました。
JRのフルタイム勤務チーム2つは、それぞれJR東日本東北、TDKに大敗を喫しました。ずっと前に『グランドスラム』で関西のチームによる代表決定戦のリポートがありましたが、その中で長年の経験を持つチームの人が「俺たち企業チームは、新興のチームとかクラブチーム相手には徹底的に叩きのめさなければならないんです。彼らの存在を否定するわけではなく、そうしなきゃ自分たちの存在する理由がない」という言葉を述べられていましたね。その言葉は心に刻まれるものとなり、野球生活の中で運良く県外の強豪と戦う機会をいただきましたが、「だったらそれに負けない情熱を燃やして戦いに行くだけだ」という心境を持つことになりました。
当然、JR盛岡もJR秋田も負けに行くわけではないでしょうから、強い気持ちで戦ったのでしょう。しかし、本当にトップクラスのチームの遠慮のなさ、特に都市対抗野球という大舞台が関わると、それは凶暴的なものにさえ思えるくらいなんですよね。それでも時折、エフコムや水沢駒形のようにそれを打ち破るチームも現れる。言葉で言うほど簡単でないのは分かっています。それでも、最低限の心構え、気組みを持って全力でぶつかりに行かなければなと思っているものです。
では、6月20日に行われる敗者復活・第2代表決定1回戦の組み合わせと見どころを紹介していきます。
■ あづま総合運動公園野球場(10時開始予定)
▽第1試合:TDK 対 エフコムBC
前日は必勝体制を組みながら、マルハンの勢いの前に屈した格好となったTDK。その払拭をするためにどういう気構えで臨むかが注目される。一方でエフコムは、唯一の福島県勢チームとして臨んでいるこの大会だが、初戦はトヨタ東日本の前にわずかに競り負けた格好となった。相手がどうであれ、わずか2試合で消えるわけにはいかない気迫で臨みたい。
▽第2試合:JR盛岡 対 弘前アレッズ
JR盛岡は初戦でベテラン投手が踏ん張り1勝を挙げたが、日本製紙石巻相手には若手投手陣が苦しめられた。近年層の厚くなった攻撃陣がどのようにして試合を支配することができるか。弘前アレッズはJR秋田に終盤まで競り合いを見せたが、一気に集中失点を食らう形で敗者復活に回ってきた。個々の能力は遜色ないものがあるだけに、あとは企業チーム相手にどのように隙を突いて戦うことができるか注目したい。
■ ヨーク開成山球場(10時開始予定)
▽第1試合:釜石野球団 対 トヨタ自動車東日本
「本日再注目カード」。 地元福島エフコムに競り勝つも七十七銀行に惜敗を喫し敗者復活戦に回ってきた。岩手県内14連覇の底力は承知。ここから敗者復活の5試合を駆け抜けるために、勝敗だけでなく中身も問われる戦いとなる。釜石野球団は初の東北挑戦で9回を戦い、特にディフェンスで粘り・執念を見せて戦い抜いてきた。県大会では幾度となく突き当たった壁が対戦相手となるが、この十数年重ねてきたチャレンジャー精神でどこまで一体となって戦うか…見届けてください。
▽第2試合:JR秋田 対 B-net/YAMAGATA
近年、個性派投手陣を形成してきたJR秋田だが、その中心となる2人を含め、強豪に追撃を受け敗戦・リスタート。この試合は、自身の力をいかに発揮するかを第一において戦いたい。B-net/YAMAGATAは守備に苦しんだ初戦で、近年加入投手が猛攻を食らいながらも8回を投げ抜いた。その姿勢はチームメンバーの心に火をつけたはずだ。陣容の揃う今日の試合でどのような立ち振る舞いをするのか注目したい。
東北地区連盟は明日21日に行われる試合に関して、中止を早々と決めました。東北は何と言っても広いわけで、青森からは4号線で300キロから400キロの遠征になります。移動の手間暇と天気予報を考慮した結果の早めの決定になったものと思われます。
激しい荒天で苦しんだのは自分もクラブ選手権の予選で思い知らされていますのでなるほどと思いながらも、それでも今日行われる試合は、空を覆う曇り空を吹き飛ばすような試合をしていただければと願うものです。
試合の開催・詳細はJABAのホームページ、あるいは一球速報ページ、各チーム公式の発表を最終判断の元にしてください。今日も長々と書いてきましたが、実は私、郡山に移動中。何をするかは野暮なので書きませんが、岩手の熱い戦いを見届けることができればとは考えております。お付き合いいただきありがとうございました。
