MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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山梨県社会人野球のまとめ途中経過/2025年すでに始まった各大会より【社会人野球2026】

1)記事製作環境について。
 私がルーツを持つ青森県(実祖父)山形県(父)、そしてSNS上では情報が薄いと思われる山梨県に関しての記事を制作していますが、制作環境の激変もあり記事制作が滞っています。ただ山梨県の場合はもう一つ要因があり、SNS情報が少ないことに加え毎日新聞ウェブ記事も今は無料では読めないこと、それを読み解く能力が私には不足していることから、得られる情報源が少なく完全版が用意できません。
 昨年は都市対抗、クラブ野球選手権、関東クラブ選手権の各予選と、1973年から行われている春季大会「南アルプス市長杯大会」の4大会が開催。このほかに関東地区のクラブチームの腕試しの場となっている「山梨県知事杯」が行われ、また南アルプスクラブは「コットンウェイ・SLの走る町大会」に参加という実績がありますが、まとまりがつくまでしばしばお待ちください。

2)改名・加盟・休部…チームの動向。
 山梨県の社会人野球は2026年に大きな動きを見せたチームが複数あります。
① まず、東京都の東葛区域で活動しているNANKATSU-BASEが山梨県野球連盟に加盟し、山梨県内の公式戦に参加します。同じような形のチームとしては、企業チームのフェデックスが関東近隣で練習をし、野球部としての活動は長野県連盟に加盟して行う、あるいは千葉県で活動しているEKC習志野シールズが福島県連盟に加盟して公式戦を行っていた形態がありましたが、選手の意識あるいは公認体制がしっかりしないと長く続くものではありません。そういうリスクも加味してこの行動を取るNANKATSU-BASEの皆様のチャレンジに注目です。
② また、長年山梨の最前線で活動している甲斐府中クラブですが、今年から甲斐府中オリオンズへと名称を変更します。後援企業の関わりとのことですが、チーム名変更声明の中で、かつて同名のプロ野球チームがあったことにも触れられています。より深く地域と野球の熱意にコミットした活動をしていくという意思表示の表れです。こちらも注目してまいりましょう。
③ ただ、一番ショックだったのは100年以上の活動歴を誇る桂倶楽部の活動休止です。長年活動している桂倶楽部ですが、2020年代に入ってから公式戦の勝利はありません。それでも都留市周辺で根深く根を張っている野球熱の拠り所としても活動してきましたが、休部の決断に至りました。
 昨年、都市対抗野球で桂倶楽部が特集されていた地元番組を見ました。週に数回練習を行うなど活動頻度としては高いチームではありますが、おそらくこの活動休止というのは、体制の立て直しも込みということなのでしょうか。

 実は桂倶楽部、1977年・1978年の両年に活動休止を経験しています。この時はチーム創設者の奥源禄氏が亡くなるなどして崩れたチームを支える体制を再構築して1979年に復帰したものと思われますが、今回もそういう一つの過渡期を迎えたということでもありましょう。
 岩手県でも「このチームが活動休止か」と思わせる事例が多く出ています。どうしても無理なら仕方がないとも思いますが、やはりその地域の野球の拠り所がなくなるというのは、野球を支える大きな柱を失うわけです。様々な社会的要因があったとしても、それでも存在するだけで意義があるもの。かつて岩手経済連を追い詰めた(3対4。1986年新潟大会)桂倶楽部のある地域の皆様には、是非その地域を支える野球チームへの協力をしていただければなと思うものであります。

3)都市対抗野球─新しい空気を送り込むNANKATSU-BASEが優勝、山梨球友は復活の関東行き。

 そういう状況の中で迎えた2026年シーズン。4月4日・5日にYBS小瀬球場で都市対抗野球山梨県予選が開催されました。試合結果は以下の通りです。
▽一回戦 山梨球友ク(不戦勝)ARTS-int.C
▽一回戦 TSUKUMO-BC 6対5 南アルプス倶
    試合序盤に先手を取ったのは南アルプス。四回表までで4対0とリードするが、ツクモは四回・五回と2点ずつを返し反撃。その後中盤以降は両チームディフェンスの踏ん張りで均衡。それが八回裏にツクモが1点をあげ勝ち越し。南アルプスは九回に1点を返したが、あと一歩及ばなかった。
▽準決勝 山梨球友ク 3対2 甲斐府中ク
    近年の不調打開を図る山梨球友は、予想外の不戦勝から一夜明けたこの試合。一方、甲斐府中は県王者を保持すべくこの戦いに挑み、初回に先制、七回表にも追加点をあげペースを握ったかと思われたが、山梨球友は七回裏に同点に追いつくと、八回裏に勝ち越し。反撃を期した甲斐府中だったが、終盤を山梨球友守備陣の踏ん張りに阻まれ、連続の二次関東予選出場を断たれた。
▽準決勝 NANKATSU-BASE 20対7 TSUKUMO-BC
    前日の粘り勝ちで勢いに乗りたかったTSUKUMO-BCだったが、今年から加入したNANKATSU-BASEの攻撃陣が爆発。三回表までに8得点を上げると、その後も毎回得点で15安打20得点の猛攻劇を見せた。ツクモクラブは三回裏に一挙6点を上げ反撃の姿勢を見せたが、失点を止められず無念の敗退となった。
▽決勝戦 NANKATSU-BASE12対3 山梨球友ク
    大会初参加・即優勝を目指したNANKATSU-BASEは、山梨県野球を長らく支えた山梨球友相手に中盤までは苦戦。四回裏に山梨球友が2点をあげ勝ち越す場面も見せたが、中盤以降ナンカツの攻撃陣が爆発し、五~七回で計11得点の猛攻。18安打で山梨球友に打ち勝った。山梨球友は四回に勝ち越して以降のディフェンスに悔いを残したが、ここ2年の不調を払拭する準優勝という結果となった。
 NANKATSU-BASEの背景や参加している選手に関して、私は認識が薄いのですが、とにかく新しい空気を送り込む実力派チームが、これまでの山梨県野球を支えてきた先達を打ち破ったという格好となりました。一方で、山梨球友はここ2年間は不調だったのですが、やはり「ただでは転ばない」という感じで雌伏を超えて関東予選行きを決めました。このチームの熱さというのは、私も12年前のクラブ野球選手権で目の当たりにしています。その熱量は絶えていなかった、ということですね。
 両チームは勝ち上がれば神奈川県の強豪企業との対戦もありえる位置にいます。長年、山梨のチームは近隣の強豪企業チームとの対戦で苦戦を強いられ、他県企業チームに勝ったのは戦後一度だけ(1955年の桂クラブが東芝富士に勝利)。厳しいのは確かですが、確かな足跡を残していただければと願うのみです。

4)クラブ野球選手権 甲斐府中リベンジの県優勝、山梨球友も2つめの関東進出。
 例年ですとゴールデンウィークあたりには春季南アルプス市長杯大会が行われますが、今年は大会日程の調整が行われたのか、この時期にクラブ野球選手権の山梨県予選が行われました。
 5月2日と6日に開催された大会には、今年活動予定の6チームがエントリーしましたが、ARTS-int.Cが都市対抗に続いて試合を棄権するという状態になりました。試合結果は以下の通りです。

▽一回戦 南アルプス倶15対5 TSUKUMO-BC
    都市対抗では終盤に撃ち勝ったツクモクラブだったが、この試合は南アルプスが序盤から攻撃陣が攻勢をかけリード。ツクモクラブは中盤に4点を返し反撃の気勢を上げるも、折り返しの6回裏に南アルプスが6点をあげ勝負あり。前回の位(リベンジ)を果たした。
▽一回戦 NANKATSU-BASE(不戦勝)ARTS-int.C
▽準決勝 甲斐府中オリオンズ6対5 南アルプス倶
 序盤は甲斐府中が二回に先制するも、中盤までは投手戦。試合が活発に動き始めたのは七回、南アルプスが2点を入れ逆転。しかし甲斐府中は八回裏に追いつき、試合は延長タイブレイクへ。11回表に南アルプスが3点をあげたが、甲斐府中はその裏に一気に4点を取り返し、サヨナラ勝ちを収めた。
▽準決勝 山梨球友ク 7対4 NANKATSU-BASE
    都市対抗予選では若さと勢いで勝ち抜いたNANKATSU-BASEだったが、この日は山梨球友が底力を見せる。三回表まで2対0とNANKATSU-BASEがリードしていたが、山梨球友は三回裏に3点をあげ逆転すると、四、六回にも追加点。NANKATSU-BASEは安打10を放ち、九回に2点をあげて反撃を試みるも、中盤の打線沈黙が響いた。ここ一番の勝負強さを見せた山梨球友が決勝に進出した。
▽決勝戦 甲斐府中オリオンズ 9対5 山梨球友ク
    先の都市対抗予選でも接戦となった両者の対戦。この日はやや打ち合いの様相も見せ、甲斐府中が三回までに4対0とリード。山梨球友は四回に追いついたが、その後の五・六回の攻撃で甲斐府中が5点をあげ逃げ切った。
 なお、この試合は七回制で行われた模様です。

 …という部分で、やはりNANKATSU-BASEの勢いと意気込みは分かりましたが、それでも長年山梨県を背負って野球を続けてきたチームの底力を見た、という結果でしょう。
 周りの県が非常に活発で、都市対抗や日本選手権の本大会出場チームがない山梨県はどうしても目が行きにくい箇所ではありますが、それでも長年続けてきた足跡は確かにあります。
 先に触れた通り、桂倶楽部が活動を休止し、ARTS-int.Cが公式戦2大会連続の不戦敗という厳しい状況ではありますが、いずれこれらのチームも体制を立て直して戻ってくることを願うものです。

5)あとがき
 今回、山梨県の部分については、これまで記事制作が滞っていたこともあり、一気にまとめての記載としました。資料が入り次第、2025年のまとめの記述も進めていく予定です。長くお付き合いいただき、ありがとうございました。

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