1️⃣ 都市対抗野球は8日まで行われ、王子が三菱自動車岡崎を破り優勝を果たしました。優勝投手となった九谷投手は去年まで愛知のクラブチーム・矢場とんブースターズに在籍。クラブ選手権の決勝戦を投げた投手が都市対抗でも決勝戦を投げたというレアな経験をした選手になりました。東北勢はTDKが初戦敗退、JR東北が二回戦敗退でした。臨まれた皆様お疲れ様でした。
2️⃣ そのクラブ野球選手権は愛媛県3球場で9月13日から3日間の予定で開催されます。一球速報ホームページに出ていた情報を元に一回戦の試合見所&チーム雑感を記していきます。
◎坊ちゃんスタジアム 8時30分開始予定
▽第1試合 一回戦 マツゲン箕島対エフコムBC
前年の決勝戦カードがいきなり開幕試合。昨年優勝、3大会連続13回目の出場となるのマツゲン箕島は今シーズンもクラブチームの中では出色の成績。大阪和歌山春季大会では大阪ガスに勝つと、よもやの没収試合となるもNTT西日本にも善戦。都市対抗では一次予選優勝、二次予選でも一勝をあげる活躍。都市対抗予選はクラブ選手権の一次予選も兼ねており、進出した二次予選では兵庫県警桃太郎に5対0、NOMOクラブに7対0と連勝し本大会進出を果たしてきた。意識の高さは変わらず連覇を目指す。
エフコムBCは今シーズンスタートの福島市長杯優勝、都市対抗では県優勝→東北でもトヨタ自動車東日本に競り勝ち存在感。一関市長旗大会では前年優勝のAge八千代に勝ち、決勝戦では全府中に2対3と接戦。クラブ選手権では県予選優勝すると、東北予選でも釜石、東北マークス、駒形に完勝し2大会連続8回目の出場をなした。一時期はコロナ感染の影響で活動縮小していたが、再び本格化してからは上り調子。目標はリベンジを果たして東北勢33年ぶりの優勝だ。
▽第2試合 一回戦 松山フェニックス対CLUB REBASE
今世紀四国の第一線を走るクラブチームと、昨年創立された新興勢力の対戦。
松山フェニックスは2年連続8回目の出場。今季は春季大会でJR四国と接戦し、徳山大会でも日本製鉄山口に惜しくも破れたが2勝。クラブ選手権地元開催枠も争った都市対抗野球一次予選リーグ戦ではイワキテックに敗れるも、都市対抗二次予選に進出しJR四国に惜敗。クラブ選手権中四国二次予選では山口防府、福山ローズファイターズに勝ち本大会に進出した。20世紀の愛媛野球を引っ張り、ほぼ同時期にNPB進出3投手を擁したこともあるNTT四国の意思を引き継いだチームとしてして20数年活動。地元の全国大会でいいところを見せるか。
CLUB REBASEは2024年創立。昨年は11月開催大会に出場したのみで、実質今年がデビュー。都市対抗一次予選はTOKYO METS、西多摩に勝ち二次予選に進出すると、鷺宮製作所にも接戦を演じた。クラブ選手権予選では代表歴のあるゴールドジムや前年関東代表の全府中に勝ち二次関東に進むと全川崎、前年代表の川口ゴールデンドリームスに勝ち本大会に進出してきた。野球のコーチングを業務とするREBASEが母体(でいいですね?)。有力選手も集合し見本となる戦いができるか注目。
▽第3試合 一回戦 全鹿嶋野球倶対水沢駒形倶
地域同好会型クラブの対戦となる今日一番の注目カード。全鹿島は2006年の大会以来18回ぶり2回目の出場。昨年クラブ野球選手権では県準優勝、関東予選でも全国進出の横浜金港に競り合った経験は今シーズンにつながり、都市対抗こそ組み合わせに恵まれず茨城日産に破れたが、クラブ選手権では茨城ゴールデンゴールズに昨年のリベンジを果たし県優勝、関東予選でもINVUNTINEに7対3、YBC柏に6対3で勝ち本大会に出場してきた。2006年は新潟コンマーシャルに4対6で敗退。全国初勝利を目指し戦いに行く。
3大会連続26回目の出場となる水沢駒形は今シーズンもその力量を発揮。都市対抗では岩手県3位→東北予選2勝。一関大会では盛友クラブに敗れ、岩手県知事旗でもJR盛岡に競り負けたが、クラブ野球選手権では県下チームに見せ場は作られるものの総じて快勝し、二次予選では決勝戦でエフコムBCに破れたものの東北準優勝で全国大会進出。現在開催中の東北連盟会長大会岩手県予選は2連勝している中で臨む全国大会、昨年は横浜金港に勝ちマツゲン箕島にも競り合ったがやはり目標は最終日進出・最高位を目指し意気高く戦う。
◎マドンナスタジアム 8時30分開始予定
▽第1試合 一回戦 トッキュウブルーローズ対兵庫県警桃太郎
群雄割拠の様相を呈している北海道クラブ野球の戦いを抜け出した新興チームと、長年西近畿地区であと一歩の悔しさを刻み続けたチームの対戦。
トッキュウブルーローズは50数年前に在籍した岩見沢クラブ以来の岩見沢市本拠チーム。今シーズンは都市対抗野球こそ初戦でホーネッツに敗れるも、クラブ野球選手権では前年代表のホーネッツにリベンジのサヨナラ勝ち。準決勝でも小樽協会に競り勝つと、決勝戦のWEEDしらおい戦でもサヨナラ勝ちし全国大会を決めた。8月に行われた函館大会では航空自衛隊千歳に勝利。地元の運送会社がバックアップする期待のチームは長距離遠征を超えて全国大会でも躍動を見せることができるか。
兵庫県警桃太郎は4大会ぶり3回目の出場。兵庫県春季大会では日本製鉄瀬戸内に敗戦、都市対抗野球でもYBSホールディングスに敗退を喫したが、クラブ野球選手権では県予選第2代表で西近畿予選に進出すると、マツゲン箕島には破れたがBO.YAO、NSB、NOMOクに勝ち本大会に進出してきた。名称の通り兵庫県警在任の選手でチームを形成。寸前の姫路市長杯では三菱重工Westに中盤まで知り合いを見せたチームは本大会でどこまで戦うか。
長年クラブ野球を支えた名門チームと北信越地区の盟主の対決。40回目の出場となる全足利だが、3大会ぶりと間は空いた。今シーズンは足利大会二回戦敗退、都市対抗では県予選準優勝→北関東予選では序盤敗退となるが、新潟大会ではバイタルネットを破りNPBジャイアンツ三軍には敗れたものの準優勝。クラブ野球選手権では県予選優勝すると関東予選で太田球友、ハナマウイを制し本大会に進出してきた。近年の苦戦を払拭し優勝を目指しに行く。
千曲川は6年連続10回目の出場。富山大会は二回戦敗退、高山久男杯(長野県内大会)では2位に食い込むと都市対抗では県準優勝→二次予選は初戦敗退。クラブ野球選手権では二次予選から出場(したものと思われます つかみきれず)富山BBC、HBC金沢にコールド勝ちすると、初出場を目指した上田硬式倶にも6対1で勝ち本大会を決めた。本大会決勝進出も経験したが、昨年はマツゲン箕島に初戦敗退。悲願の優勝を目指す戦いに向かう。
▽第3試合 一回戦 大和高田ク対東北マークス
クラブ野球界のトップランナー大和高田と東北のトップクラスを走ってきた東北マークスの対戦。
11大会連続23回目の出場となる大和高田は、都市対抗では奈良県優勝→東近畿予選突破するが二次予選では2連敗。クラブ選手権ではスーパーシードで臨んだ県予選決勝戦で奈良Jメンテナンスクラブに10対3で勝つと、東近畿予選でもOBC高島、三菱京都ダイヤモンドフェニックスに勝ち本大会へと進出してきた。通常企業チームしか出場しない日本選手権選考対象の日立大会で2勝1敗の戦績をあげ、広島大会でも1勝1敗を上げる地力のあるチームは、昨年準決勝で敗戦したライバル箕島越えの優勝を目指す。
コロナ感染症の影響などで活動の足を止めたチームも多い東北で5年連続14回目の出場となる東北マークス。今シーズン福島市長杯で準優勝、都市対抗では初戦でマルハン北日本に2対3で敗れ、一関大会では二回戦敗退。クラブ選手権県予選では猛追してくる大崎を破り優勝すると、東北二次予選では準決勝でエフコムBCに敗退も、その後の敗者復活戦でゴールデンリバース、弘前アレッズとの対戦を粘り強く制して本大会に出場してきた。近年は全国進出も初戦で敗退という苦戦も強いられているが、全国に出続けているのには変わりなし。力を発揮していきたい。
◎今治市野球場 9時開始予定
▽第1試合 イワキテック対焼津マリーンズ
今年創立された地元の新興チームと近年力をつけている東海地区代表の対戦。焼津マリーンズは2019年に地元野球有力者の決意で結成されるも先輩チームの後塵を返してきたが、近年は2年連続の全国舞台。静岡クラブリーグで現時点で4勝で首位、都市対抗は県予選優勝すると二次予選ではジェイプロテクトに勝つなど4試合を経験。クラブ野球選手権でも県予選優勝→東海予選でも2試合連続サヨナラ勝ちで決勝に進出すると愛知県のBO.BLETZに勝って本大会進出を決めた。都市対抗は東海地区が全国優勝。クラブ戦線でもそこに倣うことができるか。
イワキテックは上島町の船舶設備工場を母体に野球部を設立。春季大会では四国銀行に勝ち準優勝。都市対抗一次予選とクラブ選手権四国代表決定戦を兼ねたリーグ戦では4勝1敗の好成績で二次予選に進出すると、都市対抗部分では決勝戦に進出し惜敗。クラブ選手権部分では対象の松山、徳島との間で最上位に位置し本大会出場を決めた。参加早々強力な存在感を示すチームは、初全国が地元開催でどういう見せ所を作るか注目したい。
▽第2試合 一回戦 FTサンダース対西多摩倶楽部
長年東京地区で足場を築いたチームが今シーズン結成したばかりの新興チームと対戦する。
西多摩倶楽部は1998年創立。クラブ選手権本大会は18年ぶり2回目。都市対抗野球ではCLUB REBASEに打ち負けたが、クラブ選手権予選では近年東京上位に位置するREVENGE99に勝つと、決勝戦では都市対抗で破れたCLUB REBASEにリベンジし東京都優勝。関東予選では茨城ゴールデンゴールズとの打撃戦を制すると、悲願の初出場を狙った鹿沼39に勝ち本大会出場を決めた。一関大会では全国経験豊富な水沢駒形に敗戦。前回2006年に出場した際は水沢駒形に7対3で勝ち、富山BBCに2対5で敗退という経験を残している。何世代も変わった後の出場となるが「続けてきた意思」を武器に存在感を見せていきたい。
FTサンダースは福岡トヨタ在職の選手でチームを結成。初参戦となったクラブ野球選手権福岡県予選でARC、REXパワーズに連勝し九州予選に進出すると、シンバネット、鹿児島ドリームウェーブ、ビック開発といった本大会出場経験チームに3連勝し社会人野球加盟初大会で全国進出という快挙を成し遂げた(他には1948年都市対抗の奈良県八木中和クラブと2023年EKC習志野。2006年岩手21赤べこ軍団は都市対抗挟んでいます)。直前の九州クラブ選手権福岡県予選でも2連勝し上り調子のチームは、全国大会でどういう足跡を見せるか注目したい。
3️⃣ …ということで、見どころとチーム紹介兼ねた記事を書いてきました。すでに他の方も優れた記事を書いているとは思いますが、私のスタイルでということでどうかご勘弁ください。
東北からの出場、今年は3チームに。特に第3代表決定戦に回ったチームは3日間に4試合の激戦を制して出場を勝ち取りました。前年準優勝のエフコム、そして同じ岩手県の水沢駒形と共に本大会で頑張って欲しいです。まずは第1の“障壁”として愛媛までの長距離遠征という大変さはありますが、移動も無事にしていただければと願います(12日追記…天候悪化で電車が止まり、路線バス乗り継ぎなど大変だったようです)。
4️⃣ 今大会は創立1~2年目のチームが4チーム出場。岩見沢トッキュウ、FTサンダース、イワキテック、CLUB REBASEとそれぞれのチームなり後景があり強い意志を持っての社会人野球参入で、勢いのまま本大会に。百戦錬磨の先達チームを相手にどこどう戦うか注目したいです。
5️⃣ 近日、来年行われるクラブ選手権第50回大会の開催要項が発表されました。
・出場チーム数が増加
・関東地区で行われる“第1ラウンド”に勝った4チームが東京ドームで優勝を争う形となりました。
クラブ野球の活動スタイルが様々変わってきました。1976年当初は同好会的チームが多くを占め、参加チームも大体80~90。企業チームの後継や地域一体型チーム形成、企業などスポンサーの後援を受けるなど様々な形態で活動し、現在は約200チームが参加。クラブ選手権本大会はそのトップクラスの大会です。
その決勝戦で戦った選手が、今年は都市対抗の決勝戦で登板。様々な階層でレベルアップ・クラスアップを目指す場でもあり、一方で様々な経歴・人生の経験を乗せて大会に臨む選手もいます。様々な人生模様を野球に重ねた取り組みに注目し、クラブ野球選手権臨む選手の皆様の奮闘を願いまして、長文記事を終わります。
おつきあいいただきありがとうございました。
