まずは…秋田県、山形県を襲った集中豪雨ではを多くの人が生活に難儀する状態になり、犠牲者が出る事態となりました。災害にお見舞いを申し上げ、犠牲となられた人にはお悔やみを申し上げます。早く生活が改善されるように願うものです。
こういう状況の中ですが、社会人野球・クラブ野球選手権の東北ニ次予選大会が山形県の天童市、新庄市の2会場で行われました。時折集中的な降雨で試合が中断するケースもありましたが、6試合をなんとか完了させました。試合の結果は一球速報ホームページ(baseball.omyutech.com 住田-郡山戦は直接見ていたがスコアはつけていない)を元に感想として記します
▽第一代表決定一回戦 オールいわき 9-6 釜石野球団
序盤はゼロ行進で落ち着いた立ち上がりを見せたが動き始めたのはオールいわき。五回に4点を集中するなど六回までに6点をリード。釜石は六回裏にチャンスメイクし2安打3得点。その後いわきが九回突き放したが、釜石が土壇場で意地の5安打を集中し3点をあげた。エース投手が登板とならず、これまで脇を固めていた選手がマウンドで奮闘を見せた。
▽第一代表一回戦 郡山BBC 9-2 住田硬式ク
結成37年初めての東北部分での戦いとなった住田だが投手陣の編成に苦慮し、時折登板していた選手がマウンドに。それでも序盤3イニングは1失点に抑えたが、郡山は四回に6安打6点を挙げ一気に差を広げる。序盤押され気味だった住田は四回にチーム初安打。五回に県準決勝で勝利打点をあげた選手が適時打を放ち東北初得点。六回にも満塁と攻め立てたが1点しか取れなかったのが響いた。郡山は七、八回にダメ押し点をあげコールド圏内に。住田は八回代打攻勢をかけたがコールド阻止には至らず、雨の中の奮闘とは別に苦い思い出を残して東北の舞台を去った。
▽第一代表決定ニ回戦 水沢駒形倶 5-0 オールいわき
釜石に猛追を食らったいわきは序盤から自分のペースに持ち込みたかったが、駒形が逆に初回5安打集中し5点をあげペースを握る。その後はいわき守備陣の奮戦によりランナーは出しても失点は許さなかったが、それ以上に上的だったのが駒形先発投手。被出塁を得点には結ばせず完封勝利。
▽第一代表決定一回戦 弘前アレッズ 4-0 B-net/YAMAGATA
地元開催でいいところを見せたい山形は、ここまで存在感を見せていた若手が先発するが、アレッズが初回に満塁から2適時打で3点先制。三回にも正捕手の犠牲フライで1点追加。YAMAGATAはニ、三回にランナーを貯めたがアレッズ二刀流エースの前に無得点に抑えられ、以降もその気迫の前に得点をあげることができず、アレッズがそのまま逃げ切った。YAMAGATAは三回から右のエースが登板し試合をしめたが、援護が欲しかった。
▽第一代表決定ニ回戦 エフコムBC 9-6 郡山BBC
地力ではエフコムが優位に立っていたが、久しぶりの東北1勝で勢いに乗る郡山が一時は逆転をするなど奮闘した。エフコムはニ回までに3点を先取するが、郡山が三回に6安打で5点をあげ逆転。しかしエフコムは四回に5安打で再逆転、一度は追いつかれるがその後小刻みに得点をあげ郡山を突き放し準決勝進出。郡山は中盤以降も追撃は見せたが追いきれなかった。
▽第一代表決定二回戦 東北マークス8-3ゴールデンリバース
主力選手の欠場もあり体制縮小を余儀なくされたリバースは、それでもマークスに食らいついたが、東北マークスの地力の前にじりじりと突き放された。マークスは三回の4点で試合の流れを掌握。予想外の選手起用もあったが準決勝進出を決めた。
という状況で大会初日の6試合は終わりました。住田-郡山戦で1時間半、駒形-いわきの試合でも1時間の試合中断がありました。新庄のグランド状態・天候悪化により、東北マークス-ゴールデンリバースの試合が天童市に移動して開催となりましたが、天童市スポーツランドの球場利用可能時間は夜9時まで。2年前のクラブ選本大会で類似ケースがありましたね。1時間の中断があり時間が押した状況のもと、駒形、いわき、リバース、マークスの4チームメンバー総出でグランド整備を手伝ったという話がSNSに載っていました。
グランド上で自分の力を示すために試合をするというのは野球をする以上当たり前のこと。ただ、同じ野球人の仲間でゆるくねえことがあればそれを助けようという心持ちが働いた結果上記の行動に出た。その様子に何か熱い思いを感じさせられました。人間捨てたもんじゃない、という意味で。ハンカチハンカチ。
東北初登場となった住田、22年ぶりの登場となった釜石といった岩手勢。両チームともに主戦投手が登板できず苦戦を強いられましたが、それでも釜石は集中打で6得点を上げ、住田は四回の6失点が大きく響いてしまったのみでそこを抑えれば試合にしていたという戦いぶりを見せました。
どうしてもクラブチームであり野球が最優先というわけではないから、大きい大会になろうと「仕事で野球に関われない」というのはあり得ることですし、ゴールデンリバースのように災害対応で選手が来れなくなるという事態も起きうることです。そういうの全部「込み」で、野球に情熱を注ぐ姿勢を見ました。
住田、釜石ともに近隣のチームで、岩手に戻ってくればライバルチームなわけですから戦う以上は当然…という思いではいますが、大きな経験を積んだライバルとまた切磋琢磨していけるし、ここまでたどり着いた彼らの取り組みに敬意を表すものでございます。
では28日の見所を記していきます。
◎天童市スポーツランド 8時30分開始予定
▽第一代表決定準決勝 水沢駒形倶-弘前アレッズ
共に前の試合ではエース投手の気迫の熱投により完封勝利を上げて準決勝に進出してきた。この日はおそらくは別な投手が登板するものと思われるが、エースが作った流れを生かして代表をもぎ取るのはどちらのチームか。分厚い戦いができる駒形、気迫を研いできたアレッズ、どちらが勝るか注目していきたい。
▽第一代表決定準決勝 エフコムBC-東北マークス
エフコムは福島対決で郡山の猛追を受けたが、それをパワーでひっくり返し準決勝進出を決めた。精度の高い戦いを試合の中で追求する。マークスは予定外続出のたたかいを制し準決勝に。体力のリカバーを要するが、中身濃い1日を過ごした経験を生かしたい。
▽決勝戦
▽敗者復活一回戦 B-net/YAMAGATA-オールいわき
YAMAGATAは地元開催の期待に応えようと気合を入れて臨んだはずだが、それを上回るアレッズエースの気力の前に完封負けを喫した。その払拭を目指し、適切な気合いを充填して試合に臨みたい。いわきは初日1勝1敗。打ち勝った1試合目、苦戦も強いられたが食らいついた2試合目と好材料を得た。経験を融合して挑みたい。
▽敗者復活一回戦 郡山BBC-ゴールデンリバース
久しぶりの東北舞台の初日は1勝1敗。しかしこちらも攻撃力が通用するところは証明した。後は荒天も含めての選手ケアと投手起用に工夫を凝らしたい。リバースは体制縮小の憂き目に合いながらも激動の1日をたたかった。近年類似の経験もしてきただけにそれを生かし腹を据えて敗者復活に挑む。
新庄、天童両会場ともに地元アイドルユニット「パステルバニーズ(写真)」によるダンス、天童の方でも地元高校生によるダンスで試合前から盛り上がりを作りました。また天童の方ではキッチンカーも出動し荒天の中ではありますが、ご来場された方が楽しめる工夫もしていただきました。関係者の皆様にはご協力をいただき本当ありがとうございます。
SNSでは天童の方に社会人野球Twitterのまきせん(社)さん、ぶるっくさんが来場し試合の模様を第4試合まで観戦。全国の社会人野球ファンに伝えていただきました。都市対抗野球真っ最中でどうしても注目はそちらに行きますが、東北の熱い戦いを遠くから来て知らせていただいたことに感謝を申し上げる次第です。
そういえば新庄の方にも大船渡から変なの来てました(←お前-伊東-だお前)。ブログで速報は記しましたが拡散力はお察しください。Twitterは方々との協議の上で禁止しているのでこの方面で力になれないのが申し訳ないです。
とりあえず明日、明後日までは試合の状況をそのものを、大会が終わった後に関わっての雑感を記そうと考えています。天気の荒れも予想される中です。皆様どうかお体にお気をつけながらクラブ野球選手権に臨んでください。おつきあいいただきましてありがとうございました。