まず、記事製作の乱れについてですが…今年は何なのか、都市対抗の県予選、東北予選開催時それぞれで親戚をなくす事態に。各々で野球に目を向けている力を失くし、記事制作が滞ってしまいました。連盟などのオフィシャルなページではありませんが、即時の対応が効かないことには申し訳なく思います。下記に都市対抗野球の東北予選の結果についての雑感を、日時順にお伝えしておきます。
《6月3日―3年ぶり参加アレッズ惜敗》
▽第1T一回戦 七十七銀行 10―0 エフコムBC
前年は県外大会を辞退していたエフコムが2年ぶりに東北の舞台に復活。その最初の相手が 七十七銀行というのは厳しかったか、三回までに0―8という大差をつけられてしまった。七十七銀行は最後まで攻めきり七回コールドで二回戦進出。
▽第1T一回戦 水沢駒形倶 4―3 弘前アレッズ
前年東北予選4位駒形の相手は、3年ぶりに東北の舞台に戻ってきた青森県弘前アレッズ。投手登録の選手が2本塁打を放ち一時はリードを奪ったが、駒形は六回に集中攻撃で圧力をかけ、相手の守備の乱れをついて逆転。そのまま逃げ切った。
▽第1T一回戦 JR盛岡 11―1 オールいわき
ここ10年東北の舞台で戦い続けているいわきは二回に先制。その後も中盤までは食らいついていたが、最終的に守備の乱れから大差をつけられた。11失点のうち非自責点が7。JR盛岡が相手ミスを見逃さずコールド勝ちで二回戦に。
《6月4日―総じて差がつく展開に…。》
▽第1T二回戦 JR東北 12―0 水沢駒形倶
前日競り合いを制した駒形だが、この日はJR東北の攻撃時に飲まれる形に。三回には打者12人の攻勢を受け7失点。JR守備陣は駒形攻撃陣に好機は作られるものの失点を許さず、準決勝に進出した。
▽第1T二回戦 TDK 11―2 JR盛岡
銀行チーム同士の対決は意識するものもあったが、展開としては七十七銀行がじわじわと差を広げる形に。九回に主軸打者のとどめの一撃などで大量5得点を挙げ、予想外の大勝を治めた。きらやか銀行は序盤の好機を生かせていればという展開も、敗者戦に回った。
《6月5日―注目JR対決は盛岡が制す!》
▽第2T一回戦 トヨタ自東 13―1 オールいわき
いわきは近年投手陣を支える左右の投手2本に元プロ投手が 立ち向かったが、トヨタ自東は集中打を浴びせペースを握る。この日は下位打線の活躍が目立った。いわきは六回に1点を返したのがせめてもの爪痕か。
▽第2T一回戦 水沢駒形倶 12―1 エフコムBC
コロナ禍、チーム体制の変更と試合に臨むまでが大変だったエフコム。それでも福島県トップの意地を見せ、三回までは競り合いを見せたが、四回以降は駒形の攻撃陣にのまれてしまった。駒形投手陣は五回に1点を許したものの、しっかりと試合を展開して二回戦進出
▽第2T一回戦 JR盛岡 6―2 JR秋田
この日最注目の「JR支社チーム対決」。先手を取ったのは秋田。その後盛岡が五回までに逆転するも秋田も食らいついてもつれた八回、盛岡が3点をあげて突き放した。同じような条件で戦うチームの激闘に、SNSで好ゲームという感想が寄せられた。
《6月6日―決勝カード決まる/岩手対決は駒形に》
ここ数年の公式戦で勝負強さというワードで明暗を分けてきた両チーム。この日は石巻が先手を取ると、七十七も追撃するが、先手は常に石巻が握ったまま。七十七は八回に1点を返し1点差まで詰めるが、安打数で上回った石巻がそのまま押し切って決勝進出。
▽第1T準決勝 TDK 7―6 JR東北
前年東京ドームに進出したチーム同士が準決勝で対戦。中盤6回までは2―0と僅差の勝負だったが七回以降両チームの攻撃陣が牙をむき、九回表でTDKが突き放したかと思いきやその裏にJRが1点差まで激しく詰めてもしやと思わせたが、TDKが紙一重で逃げ切った。
▽第2T二回戦 水沢駒形倶 8―7 JR盛岡
前日はJR支社対決で沸かしたJR盛岡が、この日は駒形との岩手対決で熱戦を見せる。駒形が序盤に点を重ねるが、JRは3回にベテラン選手の一打などで同点に。その後はJRが先手を握る形になったが、駒形が8回に再逆転。雨の中行われたこの試合だったが、グラウンドはとめどもなく熱かった。
前の試合で岩手両チームの熱さを見たトヨタ、それに当然続きかかったが、地元開催で意気上がるきらやか銀行が終始ペースを掴む。本格派投手陣が痛打を食らったのが痛かった。攻撃陣も散発の安打で気をつかめず無念の敗退。
《6月7日―雨天中止》
《6月8日―宮城勢が復活戦勝ち上がる》
▽第2T三回戦 七十七銀行 11―0 水沢駒形倶
前年4位の駒形が今年も番狂わせを起こすかと期待されたが、七十七銀行は二度も負けてたまるかとばかりに、三、四回で計9得点を重ね、駒形の勢いをへし折った。駒形は今年も6日間で5試合を戦う奮闘を見せ大会を後にした。
▽第2T三回戦 JR東北 4―3 きらやか銀行
きらやか銀行は三回までに3点を挙げ、前年代表のJR東北に先手をとったが、JRは四回に3点をあげ逆転、きら銀はリリーフに出た日本代表経験投手がJR打線を抑えるが、攻撃陣は機会をつくるもののJRが失点は許さず接戦を制した。開催地地元のきら銀、健闘及ばず敗退。
《6月9日―TDKが東北王者に》
▽第2T四回戦 JR東北 13―3 七十七銀行
東北トップクラスチーム同士の対決では当然接戦が予想されたが、何故かこのカードはバランスが崩れて荒れることも多々。この試合も中盤までは接戦だったものの、JR打線が六回から爆発し、八回には何と7得点を挙げ一気にコールドにまで持って行き第2代表戦に進んだ。
東北王座を争う一戦。初回に両者が得点を重ねあうなどお互い激しく意識した立ち上がり。その後中盤はスコアボードに0が並ぶが、スコアシートを見るとTDKの方が厚い攻めを見せ石巻がそれを交わすという展開だったが、九回に駄目を押したのはTDK。石巻の反撃を1点に抑え、2年連続の東北制覇を成し遂げた。
《6月10日―石巻無念、第2代表はJR東北に》
第2代表を争った試合は、敗者復活戦を勝ち上がり勢いのついたJR東北が序盤に集中打を見せペースを握る。日本製紙石巻は七、八回にチャンスを作るものの得点をあげることができず 完封負け。JR東北が東京ドーム進出を決めた。
ということで、本当に駆け足ですが8日間の模様を記してきました。弘前アレッズ…というよりは青森県勢が帰ってきたし、エフコムはチーム体勢を立て直して再びこの場に現れたことにも安堵。企業経験者のベースボールセカンドキャリアの受け皿になった駒形も注目され、またチームの情報発信などで注目を浴びつつあるJR盛岡、秋田両チームの奮闘なども見られました。
代表権争いは宮城県のチーム+TDKという形に。TDKはエースの小木田さんがプロに進出して、どこまで強さを維持できるかという点を注目してきましたが、今年も連覇。それ以前数年間苦しみながら模索しだことが今の躍進に繋がったものと思います。
例年、開催県は通常枠+1という形で東北大会を経験するチームが増えるのですが、数年前の青森県と今回の山形県はこの適用がされていません。「東北」の場を経験することがチームにとっての財産になる、と思うのですけどね…。山形県では2010年に東北大会を経験した天童エンジェルスが今季公式戦に参加しておらず、その代わりに片山商会ベースボールクラブが公式戦参加。一つの新しい流れを作ってるとも言えるので、東北大会で企業を破った経験のある鶴岡野球ク、前系譜チームが“山形唯一”で踏ん張った経験を持つ新庄球友ク※とともに頑張っていただきたく思います。
※現チームは1985年結成も、1960年代に存在した同名チームがが幾度か東北予選に臨んでいました。
今回の記事制作でシーズン前半の公式戦はカバーできたと思います。あとは18日までに都市対抗野球本大会初出場のロキテクノ富山と、2年前は調査が途中だった宮崎県社会人野球の歴史について、特に後者はある程度まとまった記述していきますのでおつきあいよろしくお願いします。長文おつきあいいただきありがとうございました。