去年、一昨年と四度代表決定戦で泣いた日本製紙石巻が東京ドーム切符をもぎ取った。先発は経験豊富なJR東北西村と石巻塚本。二回にJR東北が2点先制。裏に石巻が1点返し膠着状態かと思われたが、六回裏に石巻が一挙4点!以降のJR東北の攻撃を塚本→斎藤と酸いも甘いも噛み分けた選手で抑えきりリベンジを達成した。
10月6日から始まった都市対抗野球二次東北予選、雨で延期もありましたが、10日間の日程を終えて東北からの2代表が決まりました。
今でこそ東北6強に数えられるようになりましたが、10数年前はTDK、JR東北、七十七銀行を追いかける立ち位置のチーム。00年代当初に日本製紙旭川メンバーと合流して強化もし始めていましたが、まだその様子は「模索中」のものでした。
それでも選手も、応援団も“熱”を持っていた様子はこの目で見ています。ある年の七十七銀行との試合でしたか。終盤突き放されて逆境に追い込まれた日本製紙石巻。応援団のコールはなんと「何でもいいから点入れろ!」。スマートな応援からは遠いのでしょうが、それでも「諦めんじゃねえよ食らいつけ!」という思いはしかとくみ取れるものでした。
そのあとに大昭和製紙野球部経験者による協力や、活動休止した日産自動車の投手加入もあり東京ドームにたどり着いたのが2010年。東日本大震災もありながら東北の強豪であり続けたもののこの数年は苦しんできました。こちらも雌伏の波を経てのドーム進出。ほんにおめでとうこざいました。
本大会は11月下旬。残り大会もあとわずかです。寒くなる天候にお気をつけてお過ごしください。