ここからは、明日から再開される都市対抗野球岩手県予選について話を移します。第一週は一回戦4試合、二回戦8試合が行われ、ベスト8が決まりました。その結果を記してまいります。まず最初は「ピックアップゲーム」大船渡市・赤崎野球クラブ-奥州市・オール江刺の試合からです。
江刺10=002202000/4
赤崎7=102012000/ 1
(延長10回タイブレーク)
◆三塁打 小松(赤)
◆二塁打 藤野、菊地恵、村岡(江)、金野和(赤)
評… 前年の対戦は大差となったカードだったが、赤崎がチーム総がかりで攻めあげあと一歩まで迫ったが、タイブレークの攻防が明暗を分けた。
赤崎は初回に先制。小刻みに点は許すが、小松、高渕、金野耕、村上知の適時打でその都度追いついた。江刺は千葉拓をキーマンに6回までに6得点。終盤は赤崎が攻勢を仕掛けチャンスをつくるが江刺三番手河内山が140キロの直球を武器に失点までは許さず延長戦へ。
タイブレークの10回に先攻の江刺が千葉拓、村岡の適時打で4点を挙げ、その裏の赤崎の反撃を1点に抑え逃げ切った。赤崎は4投手継投で戦ったが詰め甘く及ばず。
⇒左は5回から3イニング投げた佐々木慶喜投手、右は今年唯一の新加入高渕選手。
⇒この日は磯谷監督が不在のため生形選手が監督代行を務めました。右は先発の多田投手。いつの間にか13年目になっていました。
⇒球速表示はとうとう140キロ台に!河内山投手。右は勝負決めたのはやはりこの人でした村岡選手。
【オール江刺】
6 大久保
3 千葉拓 →3回から8
9 藤野
7 村岡
4 國井
D 菊池啓
8 佐々木→3回H古舘・5
5 高林 →3回から3
2 及川菜→4回H菊地恵
1 菅原祥→6回伊藤→6回途中河内山
【赤崎野球ク】
6 志田一→3回8
5 野々村
4 金野耕
2 小松
D 村上知→9回9亘理
7 高渕
3 山下
9 花崎→9回1
8 佐々木→3回から6金野和
1 多田→5回佐々木慶→8回佐々木純→DH解除
《MKSIBC9-0盛岡倶》
MKSIは初回に先制すると、2回に4点あげ試合の流れをつかみ、以降も小刻みに追加点。投げては太野大から田村の継投が決まり、7回コールドで滝沢市チームとして初勝利を挙げた。盛岡倶はベテラン左腕高野以下3投手継投で臨んだが届かず。
《一戸桜陵9-2矢巾ク》
接戦も期待されたカードだったが、一戸がその攻撃力を存分に発揮して8回コールドで勝ち上がった。深田峻は完投、深田庸はあわやサイクル、深田泰も二塁打と深田姓選手の活躍が目立った。矢巾は期待の新人吉村が先発も洗礼。予想外の大敗を喫した。
《不来方11-4住田》
2回に先制したのは不来方。しかし住田は3回に3点挙げ逆転、5回にも1点あげペースを握ったかと思いきやその裏に不来方が一基の逆襲で7点あげ、住田投手陣を攻略し勢いそのままにコールドに持ち込んだ。住田は逆転された後の反撃ができず敗退。
《遠野11-3福高ク》
こちらも接戦が予想されたカードだったが、遠野は序盤の速攻が効き、一気にコールドへ持っていった。3回までに8-1と試合を掌握。6長打で11点を挙げコールドに持ち込んだ。福高は登板機会多い高橋が踏ん張れず、山内の本塁打も出たが後手に回った。
《花巻5-3高田》
花巻はエースの柿澤が、高田は普段捕手の黄川田が先発!どうなるかと思われたがふたを開ければ僅差の投手戦に。2-1で8回まで持ち込んだが、花巻がこの回3点奪取。高田は8、9回に反撃したが、一歩及ばず。投手として一日の長あった柿澤が投げ勝った。
ピックアップゲームも含めて、ここまでの6試合が14日に行われた大会1日目の結果です。赤崎-江刺と高田-花巻の2試合が2回戦です。この後は15日に行われた大会2日目の2回戦6試合の様子を記していきます。
《トヨタ自東25-0不来方》
東京ドームをめざすトヨタ相手に、不来方は主将の工藤がマウンドに立ったが、初回に5点、2回に11点…この後も手を緩めないトヨタが7長打で25得点を挙げ、投げては中里、山崎、山本、吉橋とつなぎ完封・完勝し次戦に進んだ。
《宮古5-2北上》
伊東昂が転勤したものの投手に新戦力も入った北上は、その二人も登板したが、宮古は3回からの中盤に北上投手陣を攻略。投げては奥勝が3、4回に失点を許したが以降は0に抑え本来のエース候補生としての力を見せた。なお、北上の秋野瀬は21世紀初出場。
《JR盛岡9-2一戸桜陵》
1回戦快勝の勢いをそのまま持ってきたかった一戸はエース穴久保を先発に持ってきたが、JRは初回に先制すると3、4回に計5点と攻略。一戸も7回に2点を挙げ、反撃のきっかけをつかもうとしたがその裏にJRが3点あげサヨナラコールド勝ち。
《水沢駒形8-0MKSI》
初勝利で勢いつけたMKSIだったが、駒形はその勢いを簡単に跳ね返し2回までに6-0。深井の本塁打などで6回までで8点あげ、投げては新戦力の松本智、前フェズントの宮崎など4投手のリレーでMKSIに力の差を見せつけた。
《盛岡球友10-1釜石》
前年東北クラブカップ出場で勢いに乗る釜石は新戦力の菅原が先発したが、すでに1大会をこなしている盛岡球友は3、4回に7点をあげ試合の流れをつかむと、柱の一人として期待されている加藤が1失点完投。釜石は三浦が2長打放つもコールドで敗れた。
《盛友ク4-0遠野》
前年県4位の盛友クは「一歩上」を目指す一歩目を武田に託した。遠野は08年大会県4位の原動力照井が先発。盛友は3回までに3点あげると、武田が遠野打線を完封。高橋佳は攻守に活躍した。遠野は照井が打でも三塁打と意地を見せたが点を奪えず。
…と、この通り第一週に行われた一回戦4試合、二回戦8試合の結果を記してきました。今週は岩手県営球場と花巻市営の2球場で準々決勝4試合と準決勝・代表決定戦2試合が行われます。その見どころを紹介しましょう。
《県営第一試合 水沢駒形-宮古倶》
今までの松本利、梅津に松本智、宮崎が加わった投手陣はトヨタとも張り合える布陣。打線も深井が好調。あとは20代捕手陣の奮闘か。“閉伊郡代表”宮古倶は奥勝が復調。試合運びのうまい齋藤とつないで接戦に持ち込みたい。
《県営第二試合 江刺-JR盛岡》
初戦はし烈な戦いを乗り越えて二回戦進出。菅原、河内山は自分のペースに持ち込めば簡単に打てない。藤野、村岡+千葉拓が道開くか。JRは新入社員は無し。“裏三本柱”の成長が課題。赤澤や生平など“第三世代”の成長もカギを握る。
《花巻第一試合 トヨタ自東-盛岡球友》
先週の試合は大勝したが、今シーズンの課題は「一戦必勝の中でピークをどう持っていくか」。そういう意味ではどの試合もシビアな取り組みを。盛岡球友は加藤、澤田と面白い投手が出てきた。県下最強にどこまで肉薄するか。
《花巻第二試合 花巻硬友-盛友ク》
花巻は一回戦は柿澤の巧投で高田を下した。北山を代表に毎年入ってくる新人が確実に力になっている印象。地元での奮闘を。盛友は投手陣こそ再構築だが打線は高橋佳が「ムードメーカー」からの脱皮を図ろうとしている様子に注目を。
それぞれ球場の試合勝者が、第三試合で東北大会進出をかけた代表決定戦に挑みます。
第一試合開始は8:20頃予定。
入場料は500円、パンフレットは300円です。天候には十分にお気をつけて野球場にお越しください。
本当なら勝ってこの舞台に挑みたかった所でありましたが、結果は結果で仕方がない、ということで。クラブ選手権やクラブカップもありますので、後学のために各試合を見に行くことにします。特に野球に関しては「鈍っている」所もありますので。
グラウンドで戦われる皆様、どうか十二分に力発揮して戦ってください。以上申し述べて、社会人野球・都市対抗の記述を終わります。
→第一週で使用した北上市江釣子球場です。