MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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No227 全日本クラブ野球選手権大会 まとめ

 再び伊東です。前記事ではクラブカップ大会を書いてみました。ここでは、そのもう一つ上の大会、全日本選手権大会について触れていきます。
 一回戦に関しては、既にエントリを起こしていますが、ここでは二回戦以降をざっとまとめて書いていきます。
1)2回戦のたたかい
大和高田倶3-0HBC金沢
茨城ゴールデンゴールズ15-1広島鯉城クラブ(7回コールド)
全足利9-5函館太洋
富山BBC5-2西多摩倶
NOMO・BBC5-3秋田王冠(延長12回)
和歌山箕島球友会5-3札幌ホーネッツ
岩手21赤べこ野球軍団9-1新潟コンマーシャル
 ここでのサプライズはNOMO対秋田王冠。秋田王冠は三浦勉投手の力投であわや番狂わせか、という力投を見せましたが、9回にホームラン2本浴び同点、それでも投げ続けましたが、延長12回、とうとう力尽きました。それでも相手は、都市対抗にも出るチーム。秋田大会でユーランド、東北大会では赤崎と強豪を倒して勝ち進んできた底力は伊達ではありませんでした。秋田王冠の健闘を称えます。
 不祥事に揺れたゴールデンゴールズは、広島鯉城に圧勝。鯉城がこんなに大差をつけられたことが意外ですが、ゴールデンゴールズはあの不祥事が、チームに、野球に何が必要かというのを考えさせたのでしょう。
 前年準優勝の大和高田、古豪全足利、前年ベスト4の富山は順当勝ち。箕島は03年優勝チームのホーネッツに競り勝ち、赤べこはコンマーシャルに圧勝しました。初出場チームに強いコンマーシャルではありましたが、さすがに赤べこに対しては及びませんでした。
2)ベスト8のたたかい
大和高田ク 7-6茨城GG
全足利クラブ3-2富山BBC
新日鐵大分 6-5NOMO
箕島球友会 5-4赤べこ軍団
 ここに残るチームになると、はいそうですか、と簡単に勝たせてもらえないチームが並びます。試合はいずれも1点を争う好ゲーム。マスコミの注目度の高いゴールデンゴールズ、NOMO、赤べことこの3チームがいずれも敗退。先も触れましたがMONOは都市対抗本大会出場チーム、赤べこ都市対抗東北大会決勝進出チームと、十分な力量を持ったチームではありますが、それらのチームでも勝ちきることができないのが今のクラブ野球なんでしょうか。
 大和高田、全足利はここ数年の「クラブチームバブル」が起きる前から、クラブ野球界を支えた強豪チーム。正捕手を欠くゴールデンゴールズ、急成長の富山を振り切り、準決勝進出を決めました。一方のブロックは、新日鐵大分がMONOを、箕島が赤べこを破り、ベスト4に進出しました。この両チームは、それぞれ「新日鐵大分(+大分ハーキュリーズ)」「箕島高校」で培った「チームとしてのたたかう力」で、個人個人の技量に優れる両チームを破りました。この両チームも、チームとしての力がないわけではありませんが、後一歩及びませんでした。
3)そして、最終日。
準決勝
 大和高田ク10-9全足利(延長11回)
 箕島球友会4-2新日鉄大分
勝戦 箕島7-6大和高田


 マスコミ受けするチームはいなくなりましたが、いずれも実力派が勝ち残ったベスト4。第一試合の大和高田対全足利は、この2チームがたたかえば必ずこうなるという「大熱戦」が展開されました。やはり、赤と青のユニフォームというのは、何か心をかき立てるモノがあるんでしょうか。岩手でも赤崎(チームカラー青)と水沢駒形(チームカラー赤)の例がありますし。
 話が横にそれましたが、この試合は、地元の声援を受けた全足利を大和高田が打ち破り、決勝進出。足利にとっては悔しい敗戦になりました。準決勝のもう一試合は箕島が、新日鐵大分を破り、こちらは初の決勝へ。
 そして、決勝。りんかんサンや、Baykinさんのブログによると、前半は大和高田ペースだったといいますが、後半に箕島が一気に逆襲。逆転し、初出場で王者になりました。
 この2チームは、結成直後から練習試合を多くしてきたチームでありました。先に伸びたのは市内の企業からのバックアップも受けた大和高田。しかし、箕島も年々力をつけ、今や和歌山を代表するチーム(和歌山に一つしかないから、というだけではない)に成長しました。その結果が出て、この大会の優勝につながったわけです。
 箕島の皆さん、優勝おめでとうございます。

4)この大会を振り返って

 さて、クラブ野球の世界も、最近はレベルの上昇がすざましく、東北勢は01年大会には水沢駒形、久慈クラブの両チームが準決勝進出という結果を出したが、その後は04年に赤崎が、今年になって秋田王冠、赤べこが1回ずつ勝つにとどまっている現状になってしまった。逆に、これまで不遇をかこっていた近畿勢が、クラブチームでの場所を与えられたことに奮起し、大和高田や箕島といった強豪チームが、クラブ野球界を席巻している。
 注目を浴びるチームも増えた。野茂英雄投手が自費を投じて作り上げた「NOMOベースボールクラブ」は、05年に東京ドーム(都市対抗西武ドーム(クラブ選手権)ダブル進出を果たした。萩本欽一氏が作った「茨城ゴールデンゴールズ」は、いまや注目度日本一のチームといってもいいだろう。元プロ選手が多数集まった「岩手21赤べこ野球軍団」も、今シーズンに入っての快進撃に世間の注目が集まりだした。

 だけども、ここで勘違いを起こしてはいけない。茨城ゴールデンゴールズの不祥事に関しては言うまでもないが、マスコミには扱われなくとも、仕事の合間に、野球をすることで己の存在価値を見直し、仲間とふれあい、目の前の試合を勝って行こうという、それだけの目的で白球を今なお握る選手はもっともっと多い。試合をするにあたっては、そういう「スポーツ選手」が相手する。相手がいなきゃ試合にはならない。そういう意味で、どういうチームが相手であれ、お互いに敬意を持って、試合に臨んで欲しい。そう、ノーサイドの精神で。

 それがあれば、邪な事をしようなんて考えなくなるものですよ。

 このクラブ野球選手権が終わると、私はすっかり秋モードに入っていきます。岩手でも社会人野球日本選手権予選が行われますが、赤崎野球クラブは参加しません。
 気付いてみれば、トンボも飛ぶ季節になりました。秋といえば「実りの季節」。来年に向けて、実りあるたたかいができればな、と思う私伊東でした。
 クラブ4大会についてのまとめは、ここで終わります。
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