MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

下記ランキング参加しています。にほんブログ村 野球ブログ 社会人野球へ
にほんブログ村
社会人野球ランキング

大谷翔平選手、エンゼルスと契約。エンゼルスと岩手野球の雑感と大谷君に望むこと。

 今晩は。野球の方の歳末記事、製作準備は着々と進めています。今月後半は調べ物しに横手と新庄に向かう予定。岩手県在住者が秋田と山形の調べものを負担無くするなら、この2地域回るのが適当か、と思いまして。蔵書などを見ての変更もあり。しばらくお付き合いよろしくお願いします。

岩手県の野球では大きなトピックが。すでに存在感は岩手の範疇を越えていますが、ファイターズに所属している大谷翔平選手が、来期はMLBのロサンゼルス・エンゼルスでプレーすることが決まりました。昨日は記者会見も行われ、決意も多々述べられていました。

 ロサンゼルス・エンゼルス

 私はどーにもこの書き方に馴染めません。気を抜くと「カリフォルニア・エンゼルス」と呼びそうに。その後「アナハイム〜」と変わり、今は「ロサンゼルス〜アナハイム」と。

 私がMLBに興味持ち始めたのは1988年頃。前年冬に出たファミスタ87で「メジャーリーガーズ」なるチームありましたね。あれで引っ掛かりを持ち、翌年にベースボールマガジン社じゃない、どこかが出していた小さい辞書サイズの大リーグ名鑑を取り寄せて読んでいました。野茂さんがMLBに渡る7年前。この時はベースボールマガジン社も春先の選手名鑑号と晩秋の総集編号しか出していなかった記憶が。

 で、89年の選手名鑑号で表紙になったのが隻腕投手で注目されたジム・アボット投手。エンゼルス所属でした。当時はアスレチックスを最注目にしていましたがエンゼルスも注目してみてみるか、と。40人のロースターが記載されていましたが、2A所属の3人に興味が。その内2人(バファローズにリー・スティーブンス、ジャイアンツにジェフ・マントー)が日本に来たのには驚きましたね(もう一人はジム・マッコラム。90年で引退)。

 当時はMLB見るにも地上波でハードル高く、ワールドシリーズだったかな?深夜中継があって見よう思ったら寝こけていた、ということもありましたね。以降は自身の野球で精一杯だったし、ド貧乏に陥ったのでMLBのことが頭に乗る度合いは少なくなりました。ホークスの川崎宗則選手が特に言っていたアメリカ野球の奥深さというか層の厚さ。分かりやすいところで言えば、08年北京五輪。マイナーリーガーで結成されたアメリカ代表に日本代表がガッツリやられた様子を思い出せば。日本“ですら”追いついていないですね…。

 ここで…大谷翔平君。

 アメリカ志望だった彼がファイターズに入団し、近代野球では担い手がいなかった投打「二刀流」の選手として大成する様子は、万年補欠が今さら語るまでもありません。そんでも、松井秀喜さんと松坂大輔投手が一人になったような選手が岩手の環境で育ち、出てきて、世界最高峰の場所に立つ。この事に深い感慨を覚えます。

 岩手の野球は地域単位で見れば全国屈指の熱意を持っています。昭和で言う40年代には盛岡一、盛岡三が旋風を起こし、1984年には大船渡高校が選抜ベスト4。しかし、大方は熱意を跳ね返される事が多かった、そういう時代を過ごしました。

 基準点は1989年の招待大会。幾度か私の媒体で書いていますが、89年に行われた帝京高校招待大会。岩手側からは花北商業(いまの花北青雲)と花巻東が出場。花北商は0−19、花巻東はのちNPBに進出する吉岡雄二投手に完全試合を食らう大敗を喫しました。「岩手県チームの4番打者が、向こうには9人並んでいる」ほどの力の差を感じた、と関係者。努力は進められ、専修大北上が91年、97年に、一関商工(現・学院)が92年、02年、盛岡第四が94年に1勝をあげましたが総じて高くなるレベルの前に苦闘。

 苦闘と模索の末にひとつの風穴を開けたのは09年の花巻東。いまライオンズのエースになっている菊地雄星投手をはじめ、いま日立製作所の猿川拓朗、同水沢駒形倶の横倉怜武両選手ら個性派選手が躍動し、この年の高校野球で印象残したチームに。その年代と入れ替わりに入学した大谷翔平君に監督の佐々木洋さんは「より高い目線」を求めたそうです。それまでの“天井”を押し上げた09年チームよりも高い目線、150キロ左腕菊地雄星投手よりも高い目線を。その結果が、高校生にしての160キロ。

 そのあとのNPBでの活躍は私が言うまでもなし。

2つだけ許していただければ、数十年間強敵にぶつかり続けてきた先達の行為は活かされてきたし、それを基に成長した菊地雄星君や大谷翔平君は、岩手野球人の視点を高くしてくれた。

 大谷翔平君に望むのは…これまでもそうだったけど、野球選手が持つ可能性をとことん広げてほしい。

 それだけです。

 広がった道を、広げようと歩む様子を見た人が各々にまた道を拓く。いまでは毎年のように岩手を舞台に成長した選手がNPBに進出していきます。裾野大きくすることが、頂上も高くする。大谷翔平君の頑張りもその燃料にして歩いていきますべ。以上述べて一連の記述を終わります。

下記ランキングに参加しています。にほんブログ村 野球ブログ 社会人野球へ
にほんブログ村