MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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2008社会人野球 死闘!TDK対JR東北! 合計25回の勝負の末に…。

※この記事では4人の登場人物が出てきます。「バカで間抜けだけどまじめ人間?伊東勉」「少々ガラは悪い熱い男・びーいとう」「冷静に物事対処するベンジャミン・コルドマン」「紅一点、のほほん娘伊藤びー子」どうかよろしくお付き合いください。
 では、本編入ります。
 こんにちは。伊東です。
 昨日の記事、実にあっさり終わっていたのに違和感感じていた方も多かったことと思いますが、私伊東は、ただいま仙台にいます。何しに?それは…

びー:川に落ちていた桃を拾いに…

伊東:行くのだったら黙って大船渡で寝ているわ。
 都市対抗野球・東北二次予選の代表決定戦再試合を見に来ていたのでした。

びー:読者の皆さん、この馬鹿の行動を紹介します。
 昨日の記事制作⇒新聞日曜版配達⇒夜勤⇒日曜版配達その2⇒GO TO 仙台。昨日の記事制作から、伊東は一睡もしていません。

伊東:さらにいえば、銀行に預けたままになっている支払いと生活費のお金を除いて、残りのお金は全部この移動などに使いました。よって、あと5日は保存しているおかずと、何ぼかのお米を除けば他に食べるものはありません。
 しかし、そうしてでも見に来る価値はある試合。
 そうだと思ったので、あえて強行日程を組んだのでした。

びー:で、明日は明日で配達多く抱えているしな。
 頼むから死ぬなよ。

伊東:と、いう事でこのすざましい試合を早速リポートしようと思います。

びー:その前に…昨日4日の試合見てみないとね。
にかほ市・TDK 0000100010000000=2
仙台市・JR東北 0101000000000000=2
二塁打 佐藤翔、長谷部、鈴木(仙)
三塁打 中大谷(に)

ベン:出場メンバーは以下のとおりです。
仙台市】8金野 4鈴木 6大西 3大瀧 5長谷部 9桂田 7堀江 D佐藤翔 2小沢 P攝津 〔交代選手〕増村(小澤・16回代打)二本柳(増村・16回代走)
にかほ市】5山本 4阿部 8岩井 7高倉 3佐々木弥 9中大谷 D松本 2福田 6池尻 P野田 〔交代選手〕佐々木陽(松本・代走)松田(佐々木陽・代打…兄弟のどちらのほうでしょうか?)

びー子:4回までは仙台市が佐藤翔選手の適時打などで優位に試合を進めていたようですが、その後スクイズや守備の乱れから延長に入り、とうとう延長16回までで摂津投手は214球、野田投手も203球投げぬき試合終了、再試合となりました。

伊東:それを踏まえて行われた今日の試合。「伊東対論記事4人?組」で実況レポート風に記事をお送りします。

びー:キュー。
伊東:朝のもや模様も晴れ、初夏の暑さに両チームのドーム行きを目指す熱意が加わり、名取愛島球場は熱気に包まれています。三塁側に仙台市・JR東北、一塁側ににかほ市・TDKが陣取り、両チームの応援合戦も激しいままプレイボールがかかりました。両チームスタメンは以下のとおりです。
 なお、ここから文字数節約のため選手に敬称つけません。
 どうかご了承いただきます。

仙台市】8金野 4鈴木 6大西 3大瀧 5長谷部 9桂田 D佐藤翔 7牧田 2小沢 P森内
にかほ市】5山本 4阿部 8岩井 7高倉 3佐々木弥 9中大谷 D松本 2福田 6池尻 P田口

びー:さすがに両チーム投手は変えてきました。そして仙台市は昨日適時打を打っている佐藤翔を7番に上げてきました。にかほ市は野手はそのままのようです。

伊東:試合は初回から動きます。仙台市は先頭の金野がヒット。鈴木が送り大西は四球でランナー一、二塁…も大瀧中飛、長谷部もセンターにいい当たりを飛ばしますが、岩井の好捕に阻まれました。

びー子:仙台市は二回にも佐藤翔の高い飛球を野手の連携悪く落とし、その間に二塁に(記録はヒット)しましたが後は続かず、にかほ市も3回に「何か起こす」松本がセンター前にはじき返すと福田犠打、池尻犠飛で進めますが、山本遊ゴロで0に終わりました。

ベン:そして、4回です。この回の攻防が大きく流れを変えました。
 仙台市は長谷部がヒット。桂田の内野ゴロでランナーは変わりますが佐藤翔がセンタへ前に打ち、好機は作りましたが得点にはいたりませんでした。

伊東:その裏、にかほ市は「チャンスメーカー」阿部選手がレフトへ二塁打を放ち、岩井が送ってランナー三塁。ここで打者は岩手球界ゆかりの高倉啓司!
 高倉は2-1と追い込まれながらも前進守備の内野の間を抜くセンター前ヒットを放ち、阿部が返って先制しました。

 その後、5、6、7回と、両チーム特に攻め手を持たずこう着状態に。唯一牧田がバント安打⇒二塁盗塁を見せましたが、試合の流れを変えられません。

びー:8回仙台市の攻撃も鈴木の安打だけで終了。
 そして、その裏にここまで踏ん張っていた森内が松本のヒット(打ち損ねるも、うまい具合にライン際でとまる)の後福田が送り(松本の代走佐々木)ツーアウト後山本にストライクはいらず、とうとう連投の摂津をマウンドに送らざるを得なくなりました。

伊東:空気を変えるには、最大効果のある「カンフル剤」を…打ち込みにきた仙台市は、金野のファインプレーもありいい雰囲気の中9回に突入します。
 9回、ここまで110球投げてきた田口にも疲れが…先頭の長谷部にレフト前ヒット。桂田送ってワンアウト二塁で佐藤翔登場!球場中のボルテージが一気に上がります。

びー:ストライク、ボール、ファール、ボールと続いた5球目…田口の投じたきわどい球を佐藤翔見逃し!

伊東:続く代打増村も投手ゴロに打ち取り、田口123球の熱闘で完投勝利!
 と同時ににかほ市TDKが東京ドーム大会に進出することが決まりました!
ベン:ここから敬称戻します。
仙台市・JR東北 000000000 0
にかほ市・TDK 00010000x 1

伊東:表彰選手ですか…TDKの田口投手(敢闘賞)、野田投手(特別賞)とJRの佐藤翔選手(新人賞)が受賞しました。しかし、会場中からは…TDKサイドにいる方からも「摂津(投手)には何もなしかよ」という声もありました。大分。
 試合終わってからも動く事ができませんでした。私はバックネット真裏にちょうどぽっかりと空いた所に座る事ができまして…一番いい所でこの熱戦を見させていただきました。何かしら野球を学ぶ、という問題ではなく、とにかく最後のイスをかけた生き残り決戦。選手も応援団も必死。そういう雰囲気がどんなのか。見る事ができました。

 去年、一昨年の赤べこ軍団を除けば、93年の岩手銀行以降、岩手代表は都市対抗の代表決定戦に進出した事がありません。特に岩手勢を見に行っている私(今週火曜日の事は忘れてください)としては…一言で言わせていただければ「うらやましい。」これに尽きます。

 昨日の熱戦の余波そのままに、今日も好機を作ってははね返し、ファインプレーの連続でムードを作り…JR牧田選手の盗塁は、タイミングはアウトでしたが、激しいプレーの末にショートが落球しセーフに。また、プレッシャーという意味では2回の佐藤翔選手の飛球の際、池尻選手がレフトの高倉選手に譲ったものの、高倉選手が追いつけず、そのスキに佐藤翔選手がチャージを仕掛けに塁を陥れる。

 以前、フェズントの試合の新聞記事を見て書いた記事で「何か重圧がかかる時にいつもと同じプレーが出来るかどうか。思い切って自分のペース、広い視野でのチャージが出来るかどうか。」と書かせていただきましたが、それを体現できたものだと思います。

びー:だからよ、最後の回の結果だけでがっかりする必要はないぞ、佐藤翔(すみません、あえて敬称抜き)!こっから伸びろよ、後で思い出話の一つにしろ。今日の悔しい事は、な。

ベン:決勝打を打った高倉選手。打つ前に右手を上げて準備をしてから構えを取る図は変わりありません。去年赤べこからTDKに移籍し、今年は4番打者を任されています。信頼を勝ち取ったという証ですね。しかもきっちり返す所で返す役割を果たし、チームをドームに連れて行った。本当にお見事です。

びー子:両チームの応援団もすごかった。先頃の記事でも触れていたけど「応援団は選手とともにたたかっている」という姿が見えていて…。伊東君の場合は体調の事もあるからあんな振り付けはできない(私伊東が振り付けして応援したら冗談抜きに死にます。)けど、ああやって選手たちも、応援に来た皆さんも奮い立たせている姿に感服です。
伊東:さて、ここまでるるみんな語ってきたね。
 もうスタンドには誰もいない。あの熱戦がうそのようにね。
 試合が終わり、表彰式の前には対照的な姿があった。
 監督、マネジャーを胴上げし、勝利の喜びを爆発させていたTDK。
 ベンチの前で憔悴しきっていたJR。
 でも、JRの面々も、目は死んでいなかった。

びー:負けたけど目は死んでいない。
 それはJRだけじゃないぞ。
 駒形やフェズントといった岩手のライバルだってそうだ。
 NTT、石巻だってそうだったろ。
 社会人野球は、あきらめなきゃ再挑戦はできる。

ベン:今回は七十七銀行やTDKが勝利の美酒に沸いたけど、次のたたかいでは誰が勝者になるか。もう次のたたかいは始まっているんだよ。

びー子:伊東君の応援している赤崎クラブも、次はクラブカップ大会があるでしょ。伊勢崎硬建、高崎、日立ドリームス。北関東のクラブ界の強豪とやる機会だから、思い切りがんばれって背中押して来い!

伊東:…ちょっと待て、どこで背中押してんだ!ここは階段だぞー!
 (見事に転げ落ちる)

 一瞬の沈黙。

びー:いい試合だった。けども今日の試合は終わった。
 次に進むか。

ベン:ああ。大船渡に帰ろう。

びー子:帰りにすき屋よろうねー。

びー:半田屋だよ。

ベン:思い切ってマックはどうかな?

びー:どうせ金ないしな。100円マック食べながら帰るか。

びー子:さんせー。


伊東:「さんせー」の前に、俺を助けてから帰れよな。

 仙台の空は 東京ドーム行きをかけてたたかったすべての選手をねぎらうように 青く青く澄んでいた-。
 伊東:皆様、いかがでしたでしょうか。
 本当なら、黙って野球のリポートだけ入れていればよかったのですが、さまざま思った事を語るのにどうしても、いつも自分の記事で使っている(主に「もう一つの主題」の方で)キャラクターを登場させました。

 文中では砕けたオチにしていましたが、実際はどうにも球場から離れがたく、最後の一人がグラウンドから離れるまでグラウンドを見続けていました。
 文中にも書いたのですが、うらやましかったんですよ。ああいう場でたたかえる選手たちが。でも、実際考えれば一つ一つの試合が重要なものですし、それをおろそかにするチームが上にいけるわけ、ないんですね。

 最初に書いたとおり、とりあえずの生活資金のすべて注いで、この試合見に来ました。はっきり言ってバカです。今日たまたま他の仕事や任務がなかったからといってこういう行動取るのは。(早朝勤の給料は10日出るのでその部分ご安心ください)

 でも、そうしただけの価値のあるのを見させていただきました。
 本当にありがとうございました。この試合にかかわったすべての皆さん。

 七十七銀行、TDKチーム。
 ドームでがんばってください!

 この記事、ここで終わらせていただきます。
 拙文お読みいただき、ありがとうございました。


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