MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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クラブ選手権岩手予選・第2Rのたたかい+赤崎の試合から。

 こんにちは。伊東です。
 少々(どころじゃないけど)日が経ちましたが、16、17日に行なわれたクラブ野球選手権岩手県予選大会の結果と、そのたたかいを見ての記事を書かせていただきます。
1.第2ラウンドのたたかいから。
・5月17日 準々決勝
水沢駒形倶 3-2 高田クラブ
宮古倶楽部 6-3 福高クラブ
オール江刺 7-1 黒陵クラブ
久慈クラブ 9-6 赤崎野球ク
・5月18日 準決勝
水沢駒形倶 5-1 宮古倶楽部
久慈クラブ 7-1 オール江刺
・同日 決勝
水沢駒形倶 15-1 久慈クラブ ※7回コールド

最優秀選手 佐藤雄亮投手 水沢駒形
敢闘賞   堀崎 豊選手 久慈クラブ
打撃賞   大谷龍太選手 水沢駒形


 最初に、結果から書いてみました。
 戦前は、前年全国ベスト8の実績に+して、新戦力も加入し勢いのいい江刺が一番手ごわいかな、と思っていましたが、その江刺は久慈・堀崎投手の軟投の前に点が取れず、逆に中鉢、三浦といった両若手投手は久慈の集中打の前に大量失点を喫し、予想以上の差をつけられ準決勝で姿を消しました。選手の入れ替えも多数あったとはいえ、去年のたたかいから目標を高くおいていたでしょうから、この敗退は「くやしい」としか言いようがないのではないでしょうか。再挑戦を期したい所です。
 その一方で久慈は前日の赤崎に続いて、この日も集中打を浴びせて前年に実績を残したチームを破りました。今大会投げた投手陣はいずれもベテラン(中野眞投手37歳、大沢、堀崎両投手35歳、繁名-はんな-投手33歳)でしたが、各投手が持ち味を出し要所をしめ、2年ぶりに東北進出を果たしました。決勝こそ悪天候で体力を削られ、水沢駒形に苦戦を強いられましたが5年ぶりの全国舞台を目指します。

 そして、優勝した水沢駒形。
 決勝戦の途中から試合見させていただきましたが、やはり「先の塁を狙う」「点を取るための行動をしっかりできる」という点で一番厳しく実行できるチームである事を再認識させられました。投手でも佐藤雄亮投手が年毎に成長している姿を見る事が出来ています。その前の準決勝ではいつの間にか社会人野球生活も7年目になる佐藤功也投手と渡邊投手で1失点。これで新田投手が万全になれば手ごわい投手陣になるでしょう。05年以来の東北優勝の座を取り戻す事ができるか、期待です。

 忘れて困るのが宮古倶楽部。
 盛岡倶戦は右投手4人、福高戦は左の吉浜、中村尚道両投手+ルーキー奥投手で勝ち抜いた後の準決勝で登板したのは石田投手。もうじき40歳になろうかという年齢ですが、この準決勝という舞台で完投を果たした所に、その“存在感”の重さも見ました。
 今年チームに加入したのはルーキー5人、復帰2人。ルーキーの選手も先述の奥投手が2試合に登板、(舟公)越選手(※1)も長打を放つなど存在感を見せました。2年連続でベスト4まで駆け上がった事を自身にして、次のステージでの飛翔につなげたい所です。

 そして、ベスト8で破れた3チーム。
 高田クラブは水沢駒形に最後まで食らいつきました。
 初回に先制、最終回もツーアウトから点を奪い取ったようですが、4回の3失点が響きました。毎日新聞の記事から推察するには、1点失ってツーアウトとした後、出塁を許し好機を作らせてしまった事が効いてしまったのでしょうか。逆にいえば、そこにつけ込んだ駒形がすごいといえますが、5年ぶりの東北大会、少なくとも20年(以上)振りの全国を目指すには何が必要か。ここ1年の経験に+して頑張っていただきたい所です。

 黒陵クラブは…6回までは接戦でたたかっていましたが、満塁にした後江刺の代打ルーキー・菊地恵太選手に満塁の走者一掃の三塁打をあびてしまい、均衡が破れてしまいました。それでも、差を付けられていても前を向いてたたかっていた姿にまだ延びる余地はあると思ったのは私だけでしょうか。
 福高クラブは宮古・吉浜投手をつかまえ大量3点を奪いましたが、残念ながら及ばず。この試合でエース・小坂投手の前に投げた佐賀将太、松舘両投手がどのように伸びるかが楽しみ。釜石戦では2イニング連続で10得点という大猛攻も見せました。都市対抗でどうたたかうか見ものです。

※1 すみません、思いつく字を当ててみましたが、字が出ませんでした。毎日新聞、JABAホームページでは「船越」表記となっていましたが、ここでは選手名簿の表記で書かせていただきました。
2.赤崎、ベスト4以前で終戦は02年以来。久慈戦を振り返る。

久慈クラブ 000360000 9
赤崎野球ク 113100000 6
三塁打 村上修(赤)、川代朋2、佐々木(久)
二塁打 新沼、佐藤琢(赤)

【赤崎野球ク】6新沼 D佐々木雄 7佐藤琢 2村上修 8山本武 5佐々木宏 3金野伸 9志田 4山口 1古内 [交代選手]山本淳(古内・5回途中から1)


【久慈クラブ】8堀崎 9川尻 7松元 D→3回途中から1大沢義 2新田 3川代朋 4中野眞 5浅水 6佐々木 1繁名(3回途中まで)


戦評…両チームとも選手の招集に一苦労。赤崎は約半数を今季初スタメンの選手でたたかう事になった。試合は序盤は赤崎ペース。初回に新沼の二塁打を佐々木雄が送り、村上修の三塁打で先制。二回には志田の安打後新沼の適時打で1点、3回には相手エラーと佐々木宏也の犠飛、投手が大沢義に代わった後も4回に新沼四球、佐々木雄安打後に佐藤琢哉の適時打で1点。4回を終わって6-3とペースを握ったかに思われた。
 しかし久慈は4回に赤崎・古内をとらえ川代朋の2点適時打と2つのエラーで3点返すと、5回には7安打を集中。大沢の内野ゴロの間に1点返すと、ツーアウトから川代朋の三塁打で追いつき古内をKO。代わった山本淳からも中野眞、佐々木が適時打をあび一気に9-6とし大逆転。
 赤崎は5回裏に山本武、佐々木宏の安打と山口の四球で満塁としたが新沼の打球が堀崎に追いつかれ0に終わると、その後は攻め手に欠き、山本淳一が6回以降を2安打に抑えたものの流れを変える事ができず試合終了。ベスト4に進めず大会を終える事になった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 と、いう結果で、残念ながら赤崎はベスト8でたたかいを終えました。
 2001年以降のクラブ大会の戦いぶりは以下の通りです。

・01年 雫石、盛友に勝った後ベスト8で久慈に敗退。
・02年 二回戦で不来方・徳田投手に完全試合くらい敗退。
・03年 県、東北優勝。全国大会初戦敗退。
・04年 県準優勝。東北で優勝し全国1勝&ベスト8。
・05年 県準決勝まで進出も高田、駒形に敗れ東北行きならず。
・06年 県準優勝。東北は2勝2敗。クラブカップベスト4。
・07年 県準優勝。東北3度目の優勝。全国では全足利に敗戦。
・08年 県3位。東北二回戦敗退もクラブカップで優勝。
 
 思えば、他のチームに比べればより多く「上のたたかい」に進む事ができていたんですね。全国3度、クラブカップ2度。6年連続のベスト4。この間駒形だって2度の県大会での敗戦を喫しています。それを考えれば、今年の敗退は「与えられた試練」だと思います。

 文中にも書きましたが、この試合はレギュラーを大分欠いた形で行なわれました。去年の須賀川の試合でもそうでしたが(※2)仕事や軟式企業チームの試合も重なりまして、選手を集めるのに非常に困難が伴いました。
 去年はわずかに日程がずれた部分もあり、試合のない軟式企業チームから選手を派遣していただく事も出来ましたが、今回は完全に試合が重なったためそれもできません。結果、赤崎ではコーチ・スタッフ役としての活動が多い金野伸さん、山口祐樹君、志田永二さんをスタメンに起用する事になりました。ベンチには風邪が治りかけという状態の山本淳一君と監督の磯谷さん、副部長の高橋さんしかいません。ついでに応援席も地元地域の行事も重なり後援会長さんと私の2人しかいませんでした。

 新沼君もショートとしては初出場、宏也さんも見た試合では今期初登場(※県知事旗は未確認)。正直どうなるか、と思いましたが、よくよく考えてみれば軟式チームではレギュラーとしてキレのいい動きを見せています。祐樹君もあわせ3人が声を良く出し、元気にチームを盛り立てていました。
 結果言えば、祐樹君は粘りを見せ1安打1四球。永二さんは44歳には見えないイキの良さで1安打。伸さんは安打こそなかったものの、この日初めての内野陣(全員がそのポジションでは今年初登場)のきわどい送球を拾いまくり、チームを励まし続けました。思い切ったプレーが失策になり、失点を許した場面こそあったものの、この三人の頑張りがなければ試合自体が成り立ちません。本当に頑張っていただいたと心から思います。
 レギュラー陣も点取る場面にその場ありの新沼君、ボールが見えていた修君、2安打の宏也さん、3安打の琢哉君と見せ場つくり、雄大君、武君もそれぞれ1安打。高熱やっと治まった山本君も6回以降は踏ん張り、古内君も3回までは好投見せていたのですが…攻撃面では「もう一押しの貪欲さ」、守備面では「劣勢に追い込まれた時の立て直し方」。この先厳しいたたかいが多くなる中この「スキル」身に付ければ、より頑張れる力になるかな…なんて事は俺みたいなバカが思いつくまでもないと思います。
 都市対抗の試合まで後9日。
 調子ベストにしていただいて今度こそ、上のたたかいに挑めるように頑張っていただきたいです。頑張りましょう。

※2 「その108(中編パート2)赤崎クラブの試合から…一勝、爆敗、そして意地。」を参照ください。
 るる生意気な事沢山書かせていただきましたが、クラブ野球選手権で、上のたたかいに挑めるのは水沢駒形、久慈クラブの2チームに決まりました。すでに東北大会進出を決めているチームは他に宮城から前年王者「NTT東北マークス」、地力持つ選手が多い「白山クラブ」。山形からは3年ぶりに上位大会進出目指す「新庄球友」。群雄割拠状態の秋田からは前年北上市長旗大会でオール江刺をも破った「能代松陵」。青森は今週末、福島は来週、再来週末のたたかいで東北に進むチームが決まります。
 どこのチームも「より上」目指す思いは1つ。
 そのたたかいに勝ち抜いて、今年も岩手のチームが全国の舞台でたたかえるように願っています。2チームの皆さん、頑張ってください。

 そして、岩手社会人野球のたたかいは最大の舞台「都市対抗野球」に移ります。このたたかいに挑むのは22チーム。今度の大会にはクラブ大会は欠場した一戸に企業のJR、フェズントが加わります。いつもの語り口ですみませんが、ベストの状態でこの大きな舞台でのたたかいに挑める様に、そしてグラウンドでは後々心に残るいいたたかいをしましょう。
 そればかり訴えまして、長文、拙文のこの項終わらせていただきます。
 お付き合いいただきありがとうございました。

 なお、伊東個人分に関してはこちらの記事で書かせていただきますので、良かったらそちらもご覧ください。一旦ここで失礼します。
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