MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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一つの記事で収めるのに無理があるね…岩手の都市対抗まとめるには。都市対抗岩手予選結果。【2009社会人野球】

 今晩は。伊東です。
 この記事では都市対抗野球岩手県予選大会に関しての記述をさせていただきますが、この大会の途中に病気で戦線離脱してしまったので、後半戦は完全に「蚊帳の外」でした。それでもここ数年以上に激しいたたかいが展開され、なかには延長再試合になる、岩手では例を見ない事態になった試合もありました。
 基本的に都市対抗の記事では「〇△市」という書き方をしていますが、それでは記事が入り切らないため、この記事では割愛させていただきます。また、いつもいつもですみませんが、概要記事部分での選手の敬称も略させていただきます。


◆大会1-3日目 ファーストラウンド。
・一回戦
JR盛岡  7-2 一戸桜陵ク
北上レッズ 3-2 久慈クラブ
盛岡倶楽部 5-3 福高クラブ
オール江刺 4-0 オール不来方
赤崎野球ク 13-1 釜石野球団 ※7回コールド
矢巾硬式ク 5-4 一関BBC ※延長10回
・二回戦
水沢駒形倶 11-0 大槌倶楽部 ※7回コールド
JR盛岡  3-1 盛岡市立ク
高田クラブ 6-0 北上レッズ
遠野クラブ 3-0 盛岡倶楽部
オール江刺 7-1 宮古倶楽部
赤崎野球ク 6-3 盛友倶楽部 ※延長10回
黒陵クラブ 18-4 矢巾硬式ク
フェズント岩手 18-0 前沢野球倶

 大会初日は一回戦。県営で3試合、花巻で2試合が行われました。
 開幕ゲームとなったJR-一戸は、JRが万全を期して金野寛、千葉智のリレーで一戸を2点に抑え順当勝ち。第二試合は6月から神奈川に就職する北上の本城が最後の登板となった北上が、クラブ大会で県代表になり意気あがる久慈に競り勝ち岩手最後の試合を飾りました。共に春先成果を見せたチーム同士の対決は盛岡倶が8回に勝ち越し、若手投手陣が逃げ切りました。
 花巻球場の第一試合は、捕手やキーストンコンビに新人が入った江刺が序盤に先手を取り、不来方の必死の反撃を点に結び付けさせず完封勝ち。赤崎は4回までは苦しみましたが5回に勝ち越すと波に乗り、結果コールドで釜石に勝ちました。
 大会2日目も県営3試合、花巻で2試合が行われました。
 一回戦最後の試合は最終回に執念で追いついた一関でしたが、最終盤の攻防で一歩先んじた矢巾が勝ち上がり。前年準優勝の駒形は大槌に大勝。盛岡市立は元JAいわての投手陣に苦しめられましたが(内一人はJR-正確には盛鉄-のOBでもあります)前川が踏ん張り辛勝。高田は馬場が登板。北上に反撃させず、攻撃でもいい所見せいい形で勝ち、遠野は右の照井、左の佐々木が盛岡打線を封じ込めました。

 大会3日目は県営、花巻両球場で2試合ずつ行われました。
 近年成長を見せている宮古でしたが、江刺が3回に打者一巡の猛攻を見せ一気にペースをつかみ予想外の大勝。赤崎は盛友の齋藤の前に苦しみましたが、最終回で追いつくと、延長10回に突き放し、ギリギリの所で勝ち上がりました。
 矢巾-黒陵は初回と6回に一気の攻めを見せた黒陵が矢巾の若手投手陣を攻略。矢巾も反撃はしましたが失点が大きく敗れました。前年優勝のフェズントは最後に登場。クラブ大会一勝を自信に立ち向かった前沢を“一蹴”しました。
 ここで大会の前半戦は終了。
 二週間の間を置いて大会の後半戦に駒形、JR、高田、遠野、赤崎、江刺、黒陵、フェズントが臨みます。


◆大会4-6日目 セカンドラウンド。
・準々決勝
 JR盛岡  7-4 水沢駒形倶
 高田クラブ 5-0 遠野クラブ
 フェズント岩手 5-0 黒陵クラブ
 オール江刺 2-2 赤崎野球ク ※延長16回・再試合
・準々決勝再試合
オール江刺 3-1 赤崎野球ク
・準決勝
 JR盛岡 8-1 高田クラブ ※8回コールド
 フェズント岩手 4-0 オール江刺
・決勝
 フェズント岩手 5-2 JR盛岡
・第二代表決定・一回戦
 高田クラブ 3-2 オール江刺
・第二代表決定戦
 JR盛岡 4-1 高田クラブ
 文頭にも書きましたが、この“第二ラウンド”に私は関わる事ができませんでした。前半線はまだ近い所にいたからその空気が読める部分もありますが…しかも再試合あり、延長14回の激戦ありで、いつも以上に見ごたえあるたたかいとなったのに、それに関われなかった事にひじょ―――――――――に悔しい思いでいます。ま、自業自得言うたらそこまでですが。
 
 後半戦の初日、大会通算で言ったら4日目は県営、花巻両球場で3試合ずつ、準々決勝2試合+準決勝が行われます。
 で、県営球場の第一試合はすざましいものとなりました。
 初回に赤崎が先制。すかさず江刺が同点に追いついた後は、両チームとも点をとることができません。最近は江刺と分が悪かった赤崎でしたが、都市対抗こそ…という思いで江刺の猛攻をかわし、江刺もまた、赤崎に勝たないことにはクラブ、県知事大会での悔しい結果を晴らせないという意地を見せた結果、延長16回まで0行進が続き、やむを得ず再試合となりました。(詳しくは別記事にて記します)
 2005年の都市対抗・第三代表決定戦は江刺-駒形のライバル対決となりましたが、この試合も延長15回で決着しましたが、もう少し長引いた場合は決勝の赤崎-JRをして、その後に駒形-江刺のサスペンデッド続行も考える、という話がされていたのを思い出します。

 県営第二試合。熱気覚めやらぬグラウンドでフェズント-黒陵が行われましたが、フェズントは序盤に2点ずつ加点。小山はその後立ち直り、ゲームを作りますが、それ以上に柿沢の出来がよく、黒陵に得点許さず完封勝ちをあげました。
 花巻では3試合。JRは2回に一気に5点を上げるペースをつかむと、金野寛、前川と頼れる投手をつぎ込み、6回こそ駒形の猛攻にあいましたが、逆転は許さず逃げ切りました。高田は馬場が登板。遠野打線を3安打に抑え2試合連続の完封勝ち。「連投時の投手起用」という課題に対しては、赤崎時代に投手としても実績を残した山田が登板。JR盛岡相手に試合を作っていましたが、守備の乱れからリズムを崩し、陸前高田市勢として初の決勝進出は阻まれてしまいました。

 赤崎-江刺の試合が再試合になったことで、日程が変更。
 翌日に再試合と準決勝、翌々日に代表を決定する3試合が行われました。

 赤崎と江刺の再試合は5回まで0-0という展開でしたが、6回に江刺は投手交代のスキを突き6回に2点、7回に1点を奪い、試合を優位にします。赤崎は6回まで無安打。7回に多田の二塁打をきっかけに一点を奪いますが、反撃をこの1点のみに抑えられ、1-3で江刺が勝ちました。
 ただ、その江刺も続いて行われた準決勝は準備万端のフェズントを相手に劣勢を強いられ敗れました。

 そして、最終日。
 第一試合は第一代表決定戦。フェズントが先手を取りますが、中盤にJRも猛追をかけ差を詰めます。しかし、このチャンスをものにできなかった直後にフェズントが追加点。そのまま逃げ切り、2年連続で岩手王者に輝きました。
 第二試合は江刺と高田の第二代表決定戦への進出戦。前日は2試合、前々日は延長16回と連戦をたたかっている江刺が、この試合も馬場、  の主戦投手同士の投げ合いは9回では決着がつかず、延長14回までもつれた結果、高田が競り勝ち、初めての代表決定戦に進出。

 JRと高田との間で争われた第二代表決定戦。高田は馬場が前試合で投げていたため、この試合では前年の毎日旗争奪戦で登板した伊藤勝巳が登板。8回を4点に抑え、試合を作りますが、打線が序盤に一点取ったほかは安打すら放つ事もできず、4-1でJRが勝ち、5年ぶりに東北大会に進出しました。

※1 フェズントは企業チームというカテゴリになっていますが、実際は協力していただいている会社に就職しているという形をとっています。

 優勝したフェズントは、一言で言えば「危なげなし」という言葉でしょうか。登場した2回戦から竹下、柿沢、小野寺、豊田と順番に投手が登板。柿沢、小野寺が完封するなど岩手県内では盤石の投手陣を持つ事を見せつけました。
 打線も前沢戦で18得点、好投手擁する黒陵、江刺からも5点を奪うあたりは、さすがと言うしかありません。捕手の2人をはじめ、何人かの選手が退部しましたが、困難にもめげずに大会に臨み、優勝を勝ち取りました。

 JR盛岡は去年あたりから見せていた急激な成長は伊達ではない事を示しました。もともとチームを支えていた金野寛に加え、3年目の前川が成長。柱の一人となりチームを支えました。打線もチーム創設期から出場している関口、中村を軸に「要所でしっかり点をとる」野球を見せ、フェズントには一歩及びませんでしたが、チームの力がついて来た証しをみせました。

 高田クラブは馬場が登板した試合は3試合全勝。もともと右横手からの「えぐい」ボールに定評のある投手でしたが、それに磨きがかかり、今春はフェズントにも投げ勝ち、駒形にも善戦するなどして成果もあげて来ました。ただ、今回は戸羽洋が登板できず、一日2試合という試合での投手起用がどうなるか注目しましたが、結果から言えば投手経験はあるが現状野手の山田、伊藤勝が登板。それぞれ奮闘見せ試合をつくったのは見事でした。野手陣もここルーキー、2年目の選手が多く加わり、見せ場も作りました。宮古同様、ここから先の成長が楽しみですね。

 江刺も要所にルーキーが入り、どこまで勝ち上がるか期待した人も多かったとは思いますが、不来方宮古に勝ったものの、赤崎に2試合合計25回をたたかい、高田にも延長14回の試合、という事で疲弊して自分の力を出し切れなかった部分もあった事と思います。新人選手が社会人の生活にどう慣れるかが、今後のカギでしょう。

 前年の代表チームの一つの駒形が、JRに及ばず敗退、去年都市対抗ベスト4だった黒陵、遠野もベスト8で敗退となりました。年間140何試合もするプロ野球と比べると、3試合、4試合というのはわずかとも思えますが、社会人野球は仕事して、家庭の事もして、他に様々社会にも関わって…という状況の中で時間繰って野球をしています。そういう状況では、きついんですよ。一日に2試合とか、週末に3試合とかするのは。

 高校生でいう「甲子園大会」とも言えるこの大会に選手の意識が集中しますし、20何チームもある中、安定して結果を出し続けるというのもそういう意味で大変なこと。そんな中今年も熱いたたかいが多く行われました。残念ながら、東北大会では結果を出すことができず、ドーム行きはできませんでしたが、これからもこの大会が「一番熱い夏」にできるようになれれば、という願いを語らせていただいた所で、都市対抗の岩手大会部分の記事を終わらせていただきます。
 なお、赤崎クラブの試合に関しては、別個に記事作らせていただきます。
 拙文お読みいただきまして、ありがとうございました。
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