MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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CK124 IBEFワールドカップ野球 「今をたたかわない者に先はない」。

 この項では9月に行われたIBEFワールドカップ大会と、そこで起きた様々な事象からに関して触れさせていただきます。

 まず最初に、結果から記載させていただきます。

・第38回IBAFワールドカップ野球大会
・一次リーグ クロアチアザグレブ
 日本代表 9-7 イギリス
 日本代表 13-3 クロアチア
 日本代表 4-8 ニカラグア

・二次リーグ イタリア各地
 日本代表 9-3 メキシコ
 日本代表 2-4 アメリカ
 日本代表 1-3 チャイニーズ・タイペイ
 日本代表 2-3 カナダ
 日本代表 4-6 イタリア
 日本代表 0-5 オーストラリア
 日本代表 10-1 オランダ領アンチル諸島

 →2勝5敗で二次リーグ敗退。最終順位は10位。

 大会優勝はアメリカ、2位キューバ、3位カナダ。


 …正直、どうみればいいのか、見当がつきません。
 社会人野球のファンの方が言われている原因として

 ・都市対抗直後の開催で、選手のモチベーションが上がらないままでの大会参戦になってしまったのではないか。

 ・投手の磯村、野手の西郷両選手のようにいるだけで場がしまる選手がメンバーに入っていなかった。その事で悪いムードの押し返しができなかった。

 
 といった所が主にあげられていますが、先にも言った通り私ごときがどう見ていいか見当がつかないし、選手に関しても先に言った選手が入っていないのは残念でしたが、あとはいる選手で役割決めて全力で頑張ればいいだけの話で、それ単体でどーこー言おうとは思いません。
 ただし、以下に書く事だけは強く(←と言うのも生意気ですが)真剣に考えていただきたい、という事で書かせていただきます。

 この大会は、広いヨーロッパ各地で開催という形になりました。
 一次リーグだけでも開催地はチェコプラハ、スペイン・バルセロナスウェーデンストックホルムクロアチアザグレブ、ドイツ・レーゲンスブルグの5カ所での開催。4日間で3試合を消化した後、移動日一日おいて二次リーグを9月14日~20日の7日間で7試合をオランダとイタリアで消化するというスケジュール。

 さらにその後二次リーグ上位4チームずつによる準決勝ラウンド(※)が22日から25日にかけてイタリアで、その順位に対応した決勝ラウンドが26、27日に行われるというスケジュールがあることを頭に入れていただきます。

※二次リーグで対戦しなかったブロックの4チームと対戦。例えば
 イタリアリーグから進出 A B C D
 オランダリーグから進出 E F G H
 の場合、AチームはE、F、G、Hチームと対戦。
 ただし、勝敗は二次リーグ(Aチームの場合B、C、D)の結果を持ち越して計算します。なので
 二次リーグ
 B○ →結果は準決勝ラウンドに持ち越し。
 C○ →同上。
 D● →同上。
 I○ →I、J、K、Lとの結果は
 J○ 準決勝ラウンドでは関係なし。
 K○
 L●

 準決勝ラウンド
 E●
 F○
 G○
 H●
 二次リーグの結果と合わせ、4勝3敗。リーグ戦順位はB、C、Dチームとの比較で決定。

 長い説明ですみません。話続けます。
 日本代表は一次リーグでイギリス、クロアチアニカラグアと対戦することになっていました。事前の予想では新興国クロアチア、二次大戦後欧州王者から凋落し、最近復活の芽が出て来たばかりのイギリスに負ける危険性は限りなく低いです。そうなれば、残るニカラグアとの試合で。次に進めるラウンドの開催地がオランダになるか、イタリアになるかが決まる状況でした。

 イタリアに行けば、そこから後のたたかいはずっとイタリアを拠点にして行われます。しかし、オランダに行くと、オランダで7試合をした後でさらにイタリアに移動して5試合。確かにきついことは間違いありません。

 だけど…大会前に関係者がこんな事言っていたのが気にかかりました。
 「イギリス、クロアチアにはまず勝てる。そうしたら今後の展開を優位に進めるためにニカラグアとの試合は負けてもいい
 赤く強調した文字、この言葉が引っ掛かりました。

 風土も、食環境も何もかも違う状況だけに、なるだけ優位な環境作り出してたたかいたい、というのは間違いとは言えません。
 ただ、引っ掛かったのは、自分たちの足元見ずに、先々の事考えてしまい、目の前の個々の試合に対して真剣に向き合ったのかって事なんですね。

 自分も一応、勝ち負けのある世界の中で物事見てきました。
 「~回勝てば強豪チームとあたる。」
 もしくは
 「ダブルヘッダーの最初の試合勝てば、次は強豪チームとあたる」
だから
 「近く当たるチームにはまず負けない」
 (正確には「対戦チームに向き合っていない」)
 と考えてしまうと、大抵勝てたためしがありません。

 鈴木信也さん作品のMr.FULLSWINGの作中にも、一年生と上級生との対戦中一年生を甘く見た上級生賊軍(レギュラーではない選手)選手は、全力を出さないままペースを握られ、3回までで5-0という大差をつけられた場面がありました。
 そのとき上級生チームはレギュラーと総交代。
 当初出場していたメンバーは「待てよ、俺たちが本領出すのはここからだ」と交代を止まるように言いますが、主将の牛尾御門は一言。

 「今をたたかわない者に 次はやっては来ないよ」

 と退けました。
 実際に日本代表チームがニカラグアにどう向き合ってたたかっていたかは、知る由ありません。ただ、何分の一かでもそういう「負けた方が優位に立てる」なんて考えてしまうと、その後のたたかいに影響及ぼしやしないか、てのを考えてしまうんです。
 日本は海外での国際試合に出て行くとき、どうしても地理的なハンディがあるのは否めません。それに「スポーツをやるのは国民的な権利」という意識が薄い状況下で「スポーツやるなら自分で金出せよ」という意識が強すぎて、支援に関しても試行錯誤が続いていました。

 各競技のレベルが高まり、プロ化も進む中でようやく「選手が最大限力を発揮できる状況を作ること」が、実際の競技だけでなく、その周辺にまで目が向けられてきたのは、最近ではないでしょうか。それはそれで歓迎すべきことですが、その一方で「試合の結果を、試合の結果以外の場で求め過ぎている」部分もあるのではないでしょうか。

 例えばスキーのジャンプ競技や複合競技での数々のルール変更、極端な例ではハンドボールの「中東の笛」とも言われる不平等な運営。それぞれの問題は問題の解決図らなければならないとは思いますが、あまりにもそれに揺さぶられてはいないか、という面は気にかかる部分です。もうちょっと無頓着でもいいのでは、と。

 ましてや、グラウンド外の事、あるいは「どうやったら優位に立てるか」に目を奪われるあまりに、肝心要の「目の前の試合に勝ち抜く気概」が削がれるとしたら、それは大問題です。もっと簡単に言えば「目の前の試合勝ち行く事に集中しろよ」って事。それを欠くと、極端話せば今年はじめに新潟で起きたような事態(※)も起き、それに対して「うまくやった」と喝采さえ起きている現状があるわけです。

 いろいろバックアップ整えることが重要なのは、言うまでもありませんが、試合に臨むという肝心要の部分においては、それぞれの試合勝つ事に集中していただきたいというのが、もはやグラウンドに立つにはその状況が整わない私からの願いでもあります。
 グラウンドに勝ち、ライバル上回って勝つという“好機”あるんだから、それムダにしないでって事です。

 そんなこんなで生意気るる語らせていただきましたが、どうにも「うまくやれば結果が出る」という風潮が幅効かしすぎて、その空気がどうにも…なので、そんな意見もあるよ、というのを書かせていただきました。
 繰り返しですが、バックアップ整えていただく事、充実させていただく事はそれはそれとして、いざたたかう現場に立った場面では、そのライバルに勝つ事を最優先にしていただきたいと、心より願います。

 拙文お読みいただき、ありがとうございました。

 ご意見、ご感想などはこちらにお寄せください。

※中学のフットサル大会で、決勝トーナメントで苦手な対戦チームとの対戦を避けるため自チームのゴールに多数のオウンゴールをたたき込んだという事件。この試合を指揮し、オウンゴールを指示した役職教頭の教諭は、サッカー連盟から一年の資格停止処分を受けた。


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