MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

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39枚目-1 岩手に『フリエの翼』の援軍が。~グルージャ盛岡と横浜FCが見せたもの。(前編)

 この記事を書いていた時、ニュースで仙台-川崎の試合が放送されていた。結果は分厚い攻撃陣を持つ川崎に先制ゴールは許すものの、仙台が終了直前に逆転勝利。魂込めた試合というのは、あの試合の事も言うのでしょう。
 一生懸命生きる人は好きですよ。

 どんなに辛い状況になってもあきらめんな、と。

 そういうのを見せ続けることが、やがて心に届くはずだ。

 スポーツ選手の奮闘に期待します。

 『やめないよ』と頑張る選手がいます。
 “キング・カズ”こと、三浦知良さん。
 3月に行われたチャリティーマッチでのゴール。
 今更私が語るまでもなく、すごいゴールでした。

 その三浦さん…カズさん、と呼んだ方がいいのでしょうか。
 カズさんが所属する横浜FCが、岩手にやってきました。

 震災直後。
 横浜FC岸野靖之監督のコメントにありがたい言葉が入っていた。

 『実際に僕らが練習するっていうのもいかがなものか、とは考えたけど、これからみんなでバスに乗って復旧の手助けができるかと言えば、難しい。ただ、もちろん、そういうことになったら、みんなでどこにでも行こうや、という話はした。』
 [横浜FC]「凄く悩んだ」末に練習を行うことを決断 ? サッカー専門新聞 エル・ゴラッソ web版 BLOGOLA

 実際考えれば、横浜FCは横浜をホームとするプロチーム。
 サッカーを通じて、世の中に、という団体だ。
 プロサッカーチームとしてどうするか、という部分で話をされていた岸野さんが、それでも『みんなでどこにでも』と言ってくれたことが心強かった。

 大船渡高校出身の小笠原満男さん。
 鹿島アントラーズの選手だ。
 震災が起きてから1週間経つか、という時に、彼は大船渡、高田に入った。
 周辺からは反対の声もあったようだが、彼は“行動”を選んだ。

 そして、見てきたものを、チャリティーマッチで集まったメンバーに語った、という。寡黙、と思っていた小笠原さんが、何とかしなきゃ、と感情も露わに動いていた。その様子はカズさんにも伝わっていたのでしょう。

 かつて大船渡出身の中田洋介さんが在籍し、グルージャのスタッフとつながりがあったという話も聞きまして…余震による延期こそありましたが、果たして横浜FCは、岩手にやってくることになりました.

 その日。
 盛岡へ行く用事も兼ねて、県営運動公園競技場に。
 グルージャとの練習試合の試合開始は3時からでしたが、その日は北上の用事もあり、出発は午後1時に。試合開始には間に合わないと判断し、後半から見られれば、というつもりで行動していました。

 そして…運動公園に。
 熱い空気がビリビリと。
 遠く離れた駐車場から、その熱さを感じていました。

 西側のスタンドに入りまして…熱い思いを持って集まってきた人、13500。

IMGP1456.JPG

IMGP1457.JPG

IMGP1458.JPG

 この写真を撮ったときはまだハーフタイム中。
 トイレや商店には長蛇の列ができていました。

 この観客…いや、この日に関しては『同志』と呼ぼうか。
 同志の方がスタンドに戻ってくるのを待って、2本目の試合が始まった。

 両チームの選手が出てきた。
 
 青いユニフォームにキャプテンマークは…

 カズだった。

IMGP1459.JPG

 正確にはカズさんと言わなきゃ…ですね。

 前日の草津との試合でも相当長い間試合に出ているはず。

 そのカズさんが、この試合にも出ていた。

 ピッチに立っているのは、他に21人いたはずだが、生き方に感銘受けているその本人を、この目ではじめて見る。その興奮は隠しきれなかった。

 後半開始の笛が鳴った。

 岩手最強グルージャ盛岡と、横浜FCとのぶつかり合いが

 再び始まった。


 後篇はこちらからご覧いただきます。


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