MBC野球発信局-袖番号96 伊東勉のページ。

17年9月から移籍。こちらでは社会人野球など野球中心の記述をします。

下記ランキング参加しています。にほんブログ村 野球ブログ 社会人野球へ
にほんブログ村
社会人野球ランキング

CK157 10月25日、晴れ。この日はスポーツ日和!

1.10月25日、快晴。

 10月25日。
 この日はスポーツに多く触れた日でもありました。

 この一週間前、新日本スポーツ連盟岩手県連盟が主催して、スポーツシンポジウムが行われました。詳細は、整理がついた後に記載しますが、総じて感想語れば「一つ一つの競技だけでなく、スポーツをする人全体を応援して行こう」というもの。とは言っても物理的に限界もあるので、一番身近で関わる野球を中心に、触れる事ができたものを…てなふうに考えています。

 そんな、こんなで10月25日という日をむかえまして。
 次の日に病院行くために大船渡に行く道中、一つの競技場によりました。
 花巻市のスポーツキャンプ村。
 社会人サッカーの岩手県三部リーグ、FREDGEと大船渡クラブの試合が行われる会場です。

 社会人野球に通ずるものがあり、この社会人サッカーというのにも注目してもう4年になりますか。そうして注目している割には、実際その試合を見たのは前年の15分だけだったので…今年に入ってからは「グルーじゃ-NECトーキン」「ベガルタ仙台横浜FC」という2つの試合を見させていただきましたが、自分が注目している社会人サッカー岩手県リーグはどうなのか。はじめてのフルタイムの観戦に、花巻に足を運びました。
 「方向が違うよ」というツッコミは、今回もナシの方向で。
2.欲張りだね。野球も、サッカーも、アメフトも
 実は、この日同じ花巻市では社会人野球の「岩手アマチュア王座決定戦」も行われていました。筋論から言えば、社会人野球に関わっている身としてはそちらの方に行くべきですが、この時は「前半はサッカー、その後花巻球場」と考えていました。で、試合開始予定の12時30分前にキャンプ村に。

 花巻市キャンプ村。複数のグラウンドを持ち、多くのチームの大会を開催できる会場です。リンクをつないでいますので、詳細はそちらをご覧いただきます。

 花巻市キャンプ村。

 サッカーの試合は南側のグラウンド。駐車場は北側のグラウンド側にあるので、車を止めてサッカーの会場に行こう…と歩いていたら、北側のグラウンドの試合にも目が留まりました。
 以前、グルージャの試合を見に行った時にわずかに見たアメフトの「東北プライベートリーグ」。くしくもこの日はキャンプ村を会場にして試合が行われていました。このとき試合をしていたのは仙台ブラックボルツと弘前。ユニフォームは黒と白という対照的なチームの対戦でした。

 いかんせん、チームの特徴何ざ全然知らないので、とりあえずはグランドで見えている物はまず見ておこう、という事で、近くで子供達がバタバタ走っている横でネットに押っ掛かって試合を見ていました。見ていたときは仙台が攻めていた場面でしたが、結構ゴール前まで攻めてはいたものの、弘前インターセプトがあり、攻守交替。逆に弘前が大きく陣地を戻してもう少しでゴール前、という所に来ました。
 弘前はどう攻めるのか…しかし、プレー開始の笛が鳴った刹那、長い笛が再度響きました。プレーヤーが多くて分かりませんでしたが、どうやらクォーターバックの選手が自らゴールラインに突っ込んで行ったスクランブルプレーでタッチダウンをあげたようでした。
 喜ぶ弘前、悔しがる仙台…アメフトも見ていていい試合でしたが、もう既に12時にかかろうか、という時間になってきたのでその足を南グラウンドに向けました。
3.10人対11人の試合。 

 南側のグラウンドで一番東側のコート。
 ここに今日対戦するFREDGE(以下フレッジとカタカナ表記にします)と大船渡クラブ。フレージはリーグ優勝にいちるの望みをつないでいます。優勝を争う大槌の結果次第ではありますが、優勝&二部リーグ昇格をかけて、地元での試合ということも含めて気合が入っていました。

 一方、大船渡クラブ。
 石鳥谷クラブの結果次第では直の四部降格もありうるだけに、なんとかして結果を出したい所でしたが、到着は試合開始直前。遠征には15人が帯同していましたが、2人がマネジャー、2人は選手登録されておらず、出場できるのは10人しかいません。(※1)
 その10人も、話聞けば夜勤明けの選手もいたとの事で、完全にベストな状態とは言えません。慌ただしくアップをし、10分遅れで試合は始まりました。

※1 サッカールールブックより。
 「試合は11人以下の競技者からなる2つのチームによって行われる。チームの競技者のうち1人はゴールキーパーである。どちらかのチームが7人未満の場合は試合を開始しない。」
 とあるのみ。
 この試合の大船渡は「11人目の選手」を登録し、後ほど会場到着次第出す、という形式をとり10人で開始。

 前回の対戦では0-7と大敗。
 しかし、その後何人かの選手の加入で攻撃パターンも多くなった、と言うのが、今年は仕事の事情で登録を外れていた選手の説明。幾度かフレッジゴール前にも攻めますが、風下からの攻撃であり、人数差もあってなかなか攻め切れません。
 逆に前半中盤にフレッジに立て続けに点を奪われ、0-3に。
 
 またも…というペースになってきましたが、終盤の一つのプレーが試合の流れを変えます。大船渡DFの反則でPKに。
 「さらに1点か…」
 という状況下で、ベテランGKがPKをストップ。
 しかしそのプレーは「プレー前にGKが動いた」という事でやり直しましたが、今度はPKを外し…0-3のまま、前半が終わりました。

 サイドが変わって、後半。
 フレッジは前回の対戦でハットトリックを達成したエースを投入しましたが、風向きも優位に働き、前半を通じて攻めどころのポイントもつかみ、とても一人足りない状態とは思えない互角の展開に持っていきました。

 …が、ゴールを割るには至らず、いよいよ試合も終盤。
 もう少し踏ん張れば、という時にフレッジの攻勢。そして…4点目のゴール。
 ここまでしっかりと踏ん張っていただけに、点をとられた直後の大船渡メンバー、誰が見ても分かるほどガックリとうなだれまていました。

そして、前後半80分のたたかいが終わり、タイムアップ。
 試合を通じて10人でたたかうという大変な状態の中、奮闘した大船渡クラブでしたが、1回戦よりも差はつめたものの、敗戦という結果となってしまいました。
4.ここでも見た社会人スポーツの様々な表情

 この試合を見て、一番びっくりしたのは「10人-11人」という試合になった事。
 社会人野球でも一年に一度選手が不足しての棄権試合を見ますが、それでも試合は一般的に9人(DH有りの場合は10人だけど)そろってプレーボール、となるのが当たり前ですが、サッカーは「7人以上いればできる(岩手県リーグの場合は9人以上)」との事で…10人でのキックオフ、という事になりました。

 この件一つとっても、社会人スポーツ、労働者スポーツの組織の大変さ、というのを目の当たりにしました。
 身近な野球の方では、幾度の上位大会進出もあり、もともと野球処といわれる地域の熱意も手伝って、さまざまな支援を厚くいただいている状況でやらせていただいていますが、大抵のチームはそういう支援とは無縁の同好会的チーム。仕事や家庭など、日程をやり繰りして、試合に臨むのが圧倒的多数です(赤崎クもそういう意味では同じですが)。
 今回はその大変さをまざまざと示されたものとなりました。

 それでも、このたたかいに挑んだ選手達は明るかったですね。
 大船渡にはもう一つ、岩手県一部リーグに参戦する大船渡三陸FCがあり、上位を目指すという意味での熱意は大船渡三陸FCが上とも言われていますが、それでも、サッカーが好きで、一年に少なくとも5、6回一日時間をとって遠征し、一年に10試合のリーグ戦をたたかう、というのはサッカーが好きでなければできません。

 大船渡クラブはこの後の花泉との試合でも敗れ、5位が確定。
 この原稿を書いている時点で、リーグ戦復帰即四部2位となった高田クラブと「気仙ダービー」で入れ替え戦を争っている状況。高田クラブには、同級生が関わっている事もあり、同じ気仙地区のチームという事で気分は複雑ですが、何としても生き残ってほしいと思います。
 そして、できることなら来年も一試合、二試合ぐらいは大船渡関係のチームを見に行けたら、と考えています。
5.陽も暮れて。 

 すっかり紅くなった花巻温泉郷の山間の道を走らせながら、先の章に書いたことを思い…ながら、FM岩手を聞いていました。
 日曜夕方5時からの「あ、阿部礼司」。あれもおもしろいんです。働く人の表情を見ることができて。ただ、それは身近な所で見たスポーツ選手にも言えること。

 この日見たスポーツはアメフト、サッカーとわたし自身は経験した事のないスポーツでしたが、それぞれ挑んでいるスポーツで、自分を…あるいは、志を同じくする仲間とともに高め合いたいという表情を、見させていただきました。
 どうしても自分で何かできる、というのには物理的、時間的に限界もありますが、それでも、色んな活動を紹介することによってその競技の選手を励まして行きたいし「もう一つの主題」での活動を通じて、労働者・生活者がスポーツにも取り組める環境は作り出して行きたいな、とも考えています。

 …と、かっこつけて書いていましたが、一つ忘れているものありますね。
 「野球は?」
 えー、すみません。10人でたたかう大船渡放っといて行くこともできませんで…サッカーの試合が終わった後、法定速度は守りながら急いで野球場に向かいましたが、とっくの昔に終わっていた、との事です。
 止む得ず、帰り支度をしていた駒形の選手と少しお話ししまして、大船渡への帰宅の徒-沢内経由で-につきました。来年もいい試合しましょう。

 バタバタした書き方になりましたが、10月25日に起きたことはこの通り。つたない一文でしたが、お読みいただきましてありがとうございました。

 ご意見・ご感想はこちらへお願いします。



下記ランキングに参加しています。にほんブログ村 野球ブログ 社会人野球へ
にほんブログ村